世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【米中の金、手放せないために「猫に小判」化し、インフレは高進一途へ】価値が高まる金(ゴールド)・・・「手放せないこと」が最大の弱点④

2024-04-29 00:01:13 | 金(ゴールド)
前回からの続き)

 前述の事情等のために中国は、本来最強のインフレヘッジ資産であるゴールド)をしこたま抱え込んだまま、そのインフレで混乱していく・・・のでしょう。そのあたりは中国に限らず、ロシアその他の新興国の大半も同じこと。金があまりに貴重なため(実質利回りがもっとも高いため)に手放すこと(売却)ができず、よって市中に過剰となった自国通貨の回収ができず、結局はインフレで同通貨の価値や信頼性が下げ止まらなくなるから・・・さらなる金買いに走って、の「インフレ」スパイラルに・・・ということです。

 この点、さらにいえば、アメリカ&ドルやEU&ユーロなどの先進国通貨もさして変わらなくなってきています。上記、そしてこちらの記事等で論じた理由から、すでにドルは金に対して(短期的には多少の上下はあるものの)中長期的には価値が低下(ドル建て金価格は上昇)していくいっぽうとなっているといえます。そこはEUの共通通貨ユーロもまた同様でしょう。たしかにEUの盟主ドイツは日本を抜いて世界3位規模の経済大国となりました(というより、日本が自分のほうから勝手に同4位に転落しました)が、仲間」が高い金利に耐えられない(くらいに借金まみれ)のために低金利状態を維持(インフレを受容)せざるを得ないため、現在、過去最高額付近にあるユーロ建ての金価格もまた、今後、上昇していくほかないでしょう・・・

 ちなみに、アメリカこそ金を世界一「しこたま」持っている国です(金準備は[真偽はともかくとして?]8千トンあまりとされる)。しかし、その金をまったく「生かす」ことができていないのは、インフレが高進してやまない、かの国のいまの経済金融環境からすれば一目瞭然です。そこは、上記の中国と同様、アメリカもまた金を「手放せない」―――金売りドル買いの金融引き締め・インフレ鎮静化ができない―――ということになります。実際、1971年の「ニクソン・ショック」以降、アメリカはドルの金への交換を停止していますからね。こうしてアメリカの金は「死蔵」されて事実上「猫に小判」(無意味)化し、他方でその通貨ドルは(金の裏付けを失って)インフレまっしぐら・・・というのが現状でしょう。このあたり中国なども同じコースをたどっていますね・・・

 上記のように考えてみると、やはり金こそは各国当局・中銀の金融・通貨そして物価等の管理の巧拙を伝える「成績表」との思いを強くします。で、その成績は・・・中国、アメリカ、EU等のいずれも・・・「落第点」といっていいでしょう。上述のとおり、かの国々の通貨で照らしたときの金の価格がいずれも史上最高値前後に達している―――それなりに利上げを進めているのに金価格の上昇(≒インフレ)を抑えられない―――ためです。であれば各国民は「そんな『当局(通貨)』なんて信用できない、金を持とう!」となってしまうでしょう・・・し、先述した中国の一般国民の金の爆買いのように、すでにそうした動きが現実化しているわけです・・・

 では、上記で「及第点」となる国そして通貨はあるのでしょうか・・・

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【中国はインフレヘッジの金をしこ... | トップ |  【実質金利「円>金」現出可... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金(ゴールド)」カテゴリの最新記事