読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

「天国旅行」三浦しをん

2010-04-30 23:59:31 | 小説
今回ご紹介するのは「天国旅行」(著:三浦しをん)です。

-----内容-----
そこへ行けば、救われるのか。
富士の樹海に現れた男の導き、死んだ彼女と暮らす若者の迷い、命懸けで結ばれた相手への遺言、前世を信じる女の黒い夢、一家心中で生き残った男の記憶……
「心中」をテーマに当代一の名手が描く、生と愛の物語。
光と望みを探る七つの傑作短篇。


-----感想-----
本屋で小説を見ていたら、三浦しをんさんのこの作品が目に入りました。
しをんさんといえば色々なジャンルの作品を書く人。
今回はどんな作品を書いたのか、とても気になりました。
帯を見てみると、何と心中をテーマにした作品とのことでした。
ちょっと内容が重そうだなとは思いつつも、作者の名前に惹かれ手にとってみることに。。。
内容は以下の短編で構成されていました。

森の奥
遺言
初盆の客
君は夜

星くずドライブ
SINK

読んでみた感想としては、どれも想像していたよりは暗くなく、比較的読みやすかったです。
どの短編にも人の死が絡んでいます。
ある短編では富士の樹海で死のうとしている人の物語だったり、またある短編では死んだ彼女が幽霊となって自分の前に現れたりします。
三浦しをんさんのさすがだなと思うところは、どの短編も人と人の会話に奥行きがあって、心理描写がしっかりしているところです。
特に「君は夜」という物語は展開が早いわりに主人公の歪んだ考え方が濃く描かれていて読み応えがありました。
主人公は会社員の女なのですが、自分自身と不倫中の男に対する思い込みが激しく、かなり怖いものがありました。
妙にリアリティがあり、こういう思い込みをする人はあながちありえなくはないかもと思いました。

他には、恐怖の青酸カリ入り味噌汁に驚いた「遺言」や、どこか「月魚」と似た雰囲気を持つ「SINK」など、どの作品も読み応えがありました。
まさか心中をテーマにした作品を書くとは思っていませんでしたが、重いテーマをうまくまとめていると思います。
しをんさんが次はどんな作品を書くのか、楽しみにしていたいと思います


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頑張れフォゲッタブル☆

2010-04-29 12:52:47 | ウェブ日記
5月2日に京都競馬場で行われる天皇賞(春)に出走予定のフォゲッタブル。
昨年の9月に記事を書いたときはまだまだ苦戦していましたが、そこから一気に急成長を遂げました
デビューから今までの成績を振り返ってみると以下のようになります。

2009.1.18  3歳新馬              5着  芝2000m
2009.2.14  3歳未勝利            1着  芝2200m
2009.3.01  すみれステークス        5着  芝2200m
2009.5.24  ぶっぽうそう特別         6着  芝2000m
2009.6.14  3歳500万下           2着  芝2000m
2009.7.05  生田特別             1着  芝2400m
2009.8.01  高千穂特別           8着  芝2000m
2009.8.23  阿賀野川特別          2着  芝2200m
2009.9.20  セントライト記念(GⅡ)      3着  芝2200m
2009.10.25  菊花賞(GⅠ)           2着  芝3000m
2009.12.05 ステイヤーズステークス(GⅡ) 1着  芝3600m
2009.12.27 有馬記念(GⅠ)          4着  芝2500m
2010.2.14  ダイヤモンドステークス(GⅢ)  1着  芝3400m

菊花賞2着、ステイヤーズステークス1着、ダイヤモンドステークス1着と長距離に高い適性を示すフォゲッタブル君なので、3200mの天皇賞(春)ではかなり期待しています。
しかし不安材料も…
当初はダイヤモンドステークス→阪神大賞典→天皇賞(春)というローテーションでいく予定だったのが、ダイヤモンドステークスから天皇賞(春)に直行することになってしまいました。
ダイヤモンドステークスの後、疲れが出たというようなことも聞きましたが、真相はよく分かりません。
ダイヤモンドステークスから天皇賞(春)に直行して勝った馬はいないようですし、果たしてフォゲッタブルはこのジンクスを破れるのか。。。
ひとまず最終追い切りの動きは抜群だったようですし、体調は万全の状態になっているはずです。
前走から間隔が空いたのは良いほうに捉えようと思います。
ずっと応援してきたこの仔がこの大舞台に出られるだけでも大満足です。
メンバー的にもオウケンブルースリの回避、ロジユニヴァースの回避、ドリームジャーニーの回避と、有力どころが次々と回避していったのは残念でしたが、逆に言えばフォゲッタブルにとってはチャンスです。
力を付けた今ならGⅠを勝てる可能性は十分あります。
この天皇賞(春)を快勝し、GⅠ馬の仲間入りを果たしてもらいたいと思います

「時をかける少女」筒井康隆

2010-04-29 11:41:14 | 小説
今回ご紹介するのは「時をかける少女」(著:筒井康隆)です。

-----内容-----
放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。
壊れた試験管の液体からただようあまい香り。
このにおいをわたしは知っている――そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。
そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。
思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。
わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。

-----感想-----
時をかける少女という言葉は、これまで何度か聞いたことがありました。
二年ほど前には少しだけ映画をテレビで見たりもしました。
そのときは本当に一瞬しか見なかったので、どんな物語なのかは知らないままでした。
そして今回小説を読んでみたのですが、これがなかなかの面白さでした
ちょっと古い言葉で綴られる文章の数々。
最初にこの物語が書かれたのは随分昔のようです。

題名のとおり、この物語では主人公の芳山和子が「時」をかけることになります。
いわゆる「タイム・スリップ」です。
ある日、放課後の理科実験室に現れた謎の気配…それが全ての始まりでした。
てっきり誰かいるのかと思いきや、しかしそこには誰もいなく、壊れた試験管からはあまい香りの液体が流れ…
どうやらこの謎の液体が原因でタイム・スリップの力を身に付けてしまったらしい芳山和子。
ある日の登校中、信号無視の大型トラックに轢かれそうになる危機的状況に直面したとき、ついにその能力が発動する!

今でこそポピュラーな設定となったタイム・スリップですが、この小説が書かれた当時は結構新鮮だったようです。
中学三年生向けの雑誌に連載されていたらしく、主人公の芳山和子もその年齢です。
そして意外だったのが、物語の冒頭で放課後の理科実験室に現れた謎の気配の正体です。
お前が黒幕か!と驚かされました。
犯人は意外と身近なところにいたりするんですよね。
しかしこの犯人、表の顔とは別にまさかの裏の顔を持っていました。
この設定がかなり壮大で、犯人の正体を暴いて一件落着かと思われた物語は意外な方向へ。
最後まで、「時」をかける物語だったなあと思います。
興味を持った方は読んでみてください


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新緑

2010-04-28 23:11:09 | ウェブ日記


写真は4月10日に北の丸公園を歩いたときのものです。
この日は千鳥ヶ淵の桜を見に来ていて、淵の回りをぐるりと歩いていました。
その途中で通ったのがこの場所です。
見事な新緑だったので思わず写真に収めました^^
こういう景色を見ると、やはり新緑は良いなと思います。
溢れ出る生命力のようなものを感じます
この時期に森林浴をすれば、かなりリラックス効果があるのではないでしょうか
これからゴールデンウィークになりますし、散歩がてらこういった場所を歩いてみるのも良さそうです。
桜から新緑へ、そして初夏へ。
少しずつ移りゆく季節を楽しみたいと思います

揚げパン

2010-04-26 23:59:20 | グルメ


随分久しぶりに、揚げパンを食べました。
王道のきなこ味です^^
上野公園に桜を見に行ったとき、ワゴン車で揚げたての揚げパンを売っていたので買いました。
その場で揚げてくれるだけあって出来立ての味を楽しめました

揚げパンで思い出すのは小学校の給食です。
揚げパンの出る日は、みんな楽しみにしていたものです。
私の通っていた学校ではきなこ味のときとココア味のときがありました。
どちらも甲乙付け難い美味しさでした
他の学校ではまた違った味付けがあったのかも知れませんね。
ちなみにこの店ではきなこ味、ココア味、シナモン味など、数種類の味付けがありました。
中には「シナモン以外全種類」と注文しているツワモノもいました(笑)
シナモンが可哀相だから一緒に注文してやれよと思いましたが、そこは黙っておきました。。。

ワゴン販売なだけに、いくつもの街を渡り歩いているかも知れません。
かつて横浜でこのワゴン車を見たような記憶もありますし。
みなさんの街で見かけたら、気が向いたら食べてみてくださいね

吉永真奈ライブ「箏~Koto~千代に八千代に~」の様子

2010-04-25 13:44:53 | 音楽・映画
以前、ブルースアレージャパンに吉永真奈さんのライブを見に行ったという記事を書きました。
そのときの記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
そのときの演奏の様子がYoutubeにアップされているので、ご紹介したいと思います。
アップされているのは「篝火(かがりび)」、「daybreak」、「夕顔」、「なみ」の4曲です。
どれも良い曲なので聴いてみてください


篝火



daybreak



夕顔



なみ



以前「夕顔」の感想を少し書きましたが、やはり音楽の感想を文章で書いても伝わりにくいので、こういうのがあると便利ですね
動画を見ているとライブ会場に居たときのことを思い出したりもします。
このときは巨大なダルマを贈っているお客さんがいたりしてなかなか面白かったです^^
アンコールの手拍子も盛り上がったっけ
また機会があればライブに行ってみたいと思います

牛丼戦争

2010-04-25 12:36:35 | グルメ


写真は「松屋」の牛丼です。
松屋では先日から牛丼並盛りを250円に値下げしていました。
吉野家が牛丼並盛りを270円に値下げしたのに対抗してのものでした。
250円はかなり安いです。
4杯食べても1000円です
しかも味もパワーアップしていて、化学調味料などを一切使わない「松屋史上最高のタレ」として大々的に売り出していました。
このときはタレを多めにした「つゆだく」で食べてみたのですが、実際とても美味しいタレでした
米もコシヒカリ100%だし、素材にこだわった感がありますね^^

しかしここで気になるのは、どう考えてもこれでは利益が出ないだろうということです。
実際松屋側も赤字覚悟でやっているようです。
やはり他のライバル店が値下げしたら自分のところも値下げしないと、顧客離れにつながってしまいますしね。
まさに牛丼戦争だと思います。
客としては安くなるのは嬉しいですが、あまりに安くなると店が潰れるのではと心配になるものです。
ほどほどに頑張ってほしいと思います

ロスタイムその2

2010-04-24 20:09:42 | ウェブ日記
というわけで、ロスタイムシリーズの第二回目です
前回と同じく、上野公園の不忍池(しのばずのいけ)方面の桜となります
未掲載写真も残りわずかとなり、ロスタイムもいよいよ最終盤です。
名残惜しき満開の桜をお楽しみくださいませ


写真の手前の池が不忍池で、向こう側には桜の花道が続いています。


この写真は不忍池のこちら側で撮ったものです。


ここから不忍池の向こう側となります。
たくさんのボートが行き交っていました^^


水辺に咲く桜。
その下をカルガモが泳いでいるのが印象的です。


弁天堂と桜。
手前に焼鳥の露店もあり、何だか縁日のような雰囲気になりました^^

ちなみに桜前線は、東北地方をゆっくり北上しているとのこと。
ここ数日の寒さで開花のペースが遅くなっているようですね。
その分見頃の期間も長くなると思うので、東北在住の方にとってはお花見のチャンスも増えるのではと思います

時代、うねり過ぎ

2010-04-24 12:36:28 | ウェブ日記


最近は政治の混迷ぶりが目立ちます。
そんな中、参議院選挙を見越してか、離党したり新党を作ったりする動きもありました。
問題はこの新党で、何だか乱立してしまった感がありますね…

与謝野氏、平沼氏を中心とする「立ち上がれ日本」
桝添氏を中心とする「新党改革」
この二つはいずれも自民党を離党した議員が中心となって作った党です。

さらに地方では大阪の橋本知事を中心とする「大阪維新の会」が発足したり、
首長経験者・地方議員による新党「日本創新党」が発足したりもしました。

今が政治の変革期と見て、みなさん新党に活路を見出そうとしています。
地方は良いとしても、国政の新党は何となく「新党」という感じがしないんですよね
「新党改革」にいたっては「改革クラブ」の党名を変更しただけですし。
民主党は期待外れだった、しかし自民党にも投票したくない…そんな思いを抱く国民が多い中、その思いを新党が受け取ることが出来るのか注目されていますが、果たしてうまく行くのでしょうか。
昨年発足した「みんなの党」という存在もありますし、新党が支持を伸ばせるかというと疑問があります。
自民党はボロボロ、民主党も支持率が低下し、加えて新党の台頭となり、いよいよ混乱気味の情勢になってきました。
戦国乱世の国取り合戦じゃあるまいに、どうなっちまうんだこの国は…といった気持ちになります
最近は坂本竜馬気取りの台詞を言う政治家もいますが(たぶん大河ドラマの影響)、本気で竜馬を気取るなら、この状況を何とかしてほしいと思います。

名台詞

2010-04-22 22:07:37 | ウェブ日記
小説を読んだり漫画を読んだり、ドラマを見たり映画を観たりしていると、印象に残る台詞というのがあります。
私にとってのそういった名台詞、印象的な台詞をいくつか挙げてみると、以下のようになります。

「若い芽を摘むんじゃない。これから始まるのだよ、彼らの時代は」
by ”冥王”シルバーズ・レイリー(漫画”ONE PIECE”より)
ひとこと:「これから始まるのだよ、彼らの時代は」に壮大な響きを感じます。

「誰にも止められなくなるぞ、暴走するこの時代を!」
by 赤髪のシャンクス(漫画”ONE PIECE”より)

「人はいつ死ぬと思う?
心臓をピストルで打ち抜かれた時。違う!
不治の病に冒された時。違う!!
猛毒キノコスープを飲んだ時。違う!!!
人に・・・忘れられた時さ」
by Dr.ヒルルク(漫画”ONE PIECE”より)

「計画通り」
by 夜神月(漫画”デスノート”より)
ひとこと:企みが計画通りにいったときに使う台詞です。

「諦めたらそこで試合終了ですよ」
by 安西先生(漫画”スラムダンク”より)
ひとこと:この台詞を聞くと真っ白いキャンバスが思い浮かび、清々しい感じがして好きな台詞です。

「生きろ。そなたは美しい」
by アシタカ(映画”もののけ姫”より)

「飛べねぇ豚はただの豚だ」
by ポルコ・ロッソ(映画”紅の豚”より)

「That's life(これが人生よ)」
by イリーナ・スルツカヤ(フィギュアスケート選手 トリノオリンピックで銅メダルに終わった際の言葉)

この他にも色々あると思いますが、ひとまずはこんな感じです。
私的にDr.ヒルルクの「人に・・・忘れられた時さ」の部分はかなり印象に残っています。
この台詞を初めて見たのは高校一年生の16歳のときで、当時は完全には台詞の重さを理解できていなかったような気がします。
人に忘れられたときに死ぬ…
言い換えれば、たとえその人が死んだとしても、人々がその人のことを覚えている限り、その人は人々の心の中に生きているということですね。
奥の深い台詞です

それと、印象的な台詞といえばやはり「デスノート」が思い浮かびます。
連載中は毎週読むのが楽しみだったものです^^
凶悪な台詞も色々ありましたが。。。

そして名台詞といえば「もののけ姫」。
映画が公開されたときは中学一年生でした。
「生きろ。そなたは美しい」は言葉の真意はよく分からなくとも、心に刻み込まれる感じの台詞でした。
こういった感覚だけでも理解できる台詞は、名台詞の証だと思います。

ところでみなさんは、何か印象に残っている台詞はありますでしょうか?
あったらぜひ、教えてくださいね