daichanの小部屋

ある平凡な将棋指しの日常

先週のこと

2017-02-26 13:05:50 | 日記・雑談
カロリーナはその後、おかげさまでいくつかのニュース番組等に取り上げていただき、そのうちひとつだけですが、自分も取材を受けました。
どうもありがとうございました。
これからも注目してもらえると思いますし、それに見合った活躍を期待しています。

他にもニュースの多い1週間でしたので、簡単に触れておきます。
まず同じ女流名人戦の話題。
初の2連敗3連勝で、里見さんの逆転防衛でした。
と一言で書くのは申し訳ないぐらい、本当に素晴らしい大熱戦、死闘でした。

また、局後の敗者のコメントとツイートは、胸を打つものでした。
それでも戦う。壁が高くても、また立ち上がる。
両者はあさって、今度はマイナビ(女王)の挑戦者決定戦で再び対戦します。
再びの名勝負を期待しています。

同日、2/22は叡王戦の表彰式。
電王戦は、今期で最後となることも、合わせて発表されました。
今度こそフィナーレ、FINAL of FINALです。
いつか来ると、ずっと前から思っていたときがついに来た。そんな感慨です。

そして、叡王戦は続きます。
ドワンゴさんにはずっとお世話になってきて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

昨日は将棋界の一番長い日、自分も全対局終了まで立ち会いました。
思えば控室で順位戦の検討をしたのは数年ぶりです。若い頃はいつも来てたなあと思い出しました。
素晴らしい将棋をリアルタイムで観戦して、楽しいひとときでした。

この結果、稲葉八段が名人挑戦、森内九段が降級。
20代同士の名人戦は21年ぶりとのことです。
佐藤会長は就任後、全く休みなく駆けずり回っているはずなんですが、見事な逆転残留で、心底感服しました。

大先輩の訃報がありました。
関根一門は自分と同世代の棋士や、お世話になっている先輩が多く、先生ご自身とはお話させていただいたことはほとんどなかったと思いますが、名伯楽の印象でした。
謹んでお悔やみを申し上げます。

続いてわが一門の話題。
師匠を大きく取り上げていただいた記事です。
ヤフーのトップにも来ていました。
すこし長いですが、本当に素晴らしい記事なので、ぜひ読んでいただきたいと思います。

自分自身のこととしてはほかに、NHK予選の対局や、久々にメディア部の会議、もちろん通常の業務も。
過ぎ去ってみれば、いつも通りあっという間の1週間でした。

明日は臨時総会です。

カロリーナ

2017-02-22 09:11:17 | 日記・雑談
おめでとう!
よく頑張りました。
本当に、素晴らしい快挙だと思います。

月曜日の対局は、序盤こそすこし苦しめでしたが、全体としては良い内容でした。
報道でも答えましたが、これから彼女にしかできない役割があるはずなので、活躍を期待しています。

昨日はさっそくNHK国際局のロングインタビューに出演。
良い受け答えをしていて、頼もしく思いました。

次の当面の目標は、リーグ入りですね。
気を抜かずに、頑張ってもらいたい。

これまで応援してくださった方々に、心からの感謝を申し上げます。

対局負け、ほか

2017-02-19 10:14:41 | 日記・雑談
木曜日の対局は、角換わりからの速攻を受け、そのまま押し切られての完敗。
ノーチャンスの内容だったので、仕方ないかなと思いました。
負けたのは残念でも、新しい指し方に出会えて、勉強になった一局でした。

金曜日は出社して、女流役員会への挨拶や、その他にいくつかの会議など。
もしかしたらあと1週間になるかもしれませんが、だからと言って日々の仕事に手を抜くわけにもいきません。
心中穏やかではないですが、今週も淡々と働きます。

夜はリコー杯女流王座戦の就位式。
いつも通り、賑やかで華やかなパーティーでした。

昨日は初めて、Abema TVのスタジオにお邪魔してきました。
以前から、幻冬舎の見城さんとの対談本のファンなので、藤田社長にお目にかかれて個人的にも嬉しかったです。
収録は順調に進んでいるようで、放映が楽しみです。

棋王戦は第2局が指され、渡辺棋王の勝ち。
第4局が確定して、宇都宮のスタッフはホッとされていることでしょう。
内容的にはここまでの2局、千田君のほうが押している印象なので、後半で棋王の戦い方に変化が見られるのかどうかも、注目ポイントだと思います。




竜王戦ほか

2017-02-15 08:10:28 | 日記・雑談
既報の通り、月曜日は竜王戦1組にて、三浦九段の復帰戦が指されました。
夕休のあたりでは三浦九段が優勢に見えたのですが、実際は難解だったようで、結果は大熱戦の末、羽生三冠の勝ち。
素晴らしい内容の将棋になって、佐藤会長も感謝を述べておられましたが、本当に良かったと思いました。
また、やはりトップ棋士はすごいと、心底思いました。

この対局は非常に多く報道していただき、そのほとんどは温かい内容で、この点も本当に良かったです。
棋士の真剣な対局姿が、注目を集めるというのが、将棋界として一番大切なことです。
三浦九段のことについては、「第三者の公正な調査によって疑いが晴れた」ということを、広く知ってもらえるようにと思っています。

昨日まで行われていた王将戦は、郷田王将が1番返し、佐渡(第5局予定地)の方々はきっと喜んでおられることと思います。
こちらも、特に終盤戦が非常に面白い将棋でした。
2日目に入る直前で決断の一手が出て、そこからずっと均衡の取れた勝負というのは、観る側からすると最高でしょう。
ここまで星は偏っていたものの内容は拮抗しているので、次もとても楽しみです。

聖の青春が高評価、という話題。
弟弟子としてもうれしいことですし、また将棋界にとっても、明るい話題です。
まもなく公開の3月のライオンにも、期待大です。

明日は自分の竜王戦。
今期の竜王戦は特に、対局できるということに感謝する気持ちが強いです。
思いを込めて、良い将棋が指せればと思っています。

朝日杯、ほか

2017-02-12 09:30:39 | 日記・雑談
昨日の有楽町での朝日杯準決勝・決勝は、八代五段が初優勝。
若者ばかりで誰が勝っても初優勝という大きな勝負を制したのは見事です。
彼は自分よりちょうど一回り下の世代で、層が厚い印象ですが、これでいっそう競争が激化しそうです。

また数日戻りますが順位戦では、自分と同じクラスで、横山六段が昇級決定。
彼は自分と同世代なので、全勝は本当に見事だと思います。
繰り返し対戦してきた相手で、これまでの分は悪いですが、いつかまた、上のクラスで戦える日が来るように僕も頑張りたいです。

2人ともおめでとう。

その後、B2、C2では昇級者は決まらず。
ラス前は残すところ来週のB1のみになりました。

先週はとにかく毎日連盟に詰めていたら、あっという間に1週間が終わりました。
外出禁止に違反者が出た件は、大変申し訳なく思っています。
まずはルールの周知徹底と、対局環境については、今後さらなる議論が不可欠です。

明日あさっては王将戦第4局。

臨時総会

2017-02-08 22:26:34 | 日記・雑談
既報の通り、月曜日に臨時総会と、その後の理事会を経て、佐藤康光九段を将棋連盟の新会長に選出しました。
新聞各紙等、報道でも大きく取り上げていただきました。

今日はさっそく佐藤会長と、いろいろと仕事の話をしましたが、当然ながら、とても大変そうでした。
これがずっと続くんですねと、覚悟された様子でした。
これから将棋界のために、対局と同様に全力投球で頑張っていただけると思いますし、支えていかなくてはと思いました。

また昨日は三浦九段が連盟内で記者会見をされており、自分も深夜、帰宅してから将棋プレミアムの映像で観ました。
理事室に立ち寄られた際に、常務会としてのお詫びをしたことも、合わせて書いておきます。
自分自身は対局中でしたので自分ごととしては言えませんが、2月13日の対局前にこのような機会を持てたことは、良かったと思います。
いまは少しづつではありますが、常務会としてやるべきことを進めている状況です。
ほかにも三浦九段の独白記事が出たり、渡辺竜王も数か月ぶりにブログを更新するなど、動きのあった一日でした。

またこれも既報の通り(というか会見で話した通り)ですが、再度の臨時総会開催の請求があり、2月27日に開催することに決まりました。
解任動議という極めて重い案件に、28名もの棋士が署名したという事実は、真摯に受け止めたいと思います。
当面は審判を受ける立場ですので、ブログの更新もすこし頻度を落として、上記のようなことに関しても書くのは事実のみで最小限にとどめ、総会が終わってからまた、先のことを考えようと思います。

最後に対局の話ですが、序盤からずっと苦しさを感じていましたがいつになく辛抱強く指すことができて、結果幸いしました。
いまのルールになってからは、一番遅い終局でした。
最終局は勝ち越しを懸けての戦いになります。
今月の対局は来週に竜王戦、その翌週にNHK予選です。

新四段

2017-02-05 16:29:10 | 日記・雑談
弟弟子の西田君が、開幕から14連勝!で、四段昇段を決めたとのこと。おめでとう。
何度かチャンスを逃したこともあったので、12連勝していても、きっと不安だったのではと想像しています。
(自分もそうだったので・・)
ホッとした気持ちが強いでしょうし、苦労したぶん、喜びもひとしおでしょう。

何回か練習で指したことはあり、最後に指したのがいつだったか覚えてないですが、当時から、上位の三段でした。
関西だと菅井君・斎藤君・澤田君といった、層の厚い世代の一人です。
彼よりさらに弟弟子の千田君は、いまちょうど棋王戦でタイトル挑戦中。
後輩に追い抜かれたり、遅れた分は、これから大いに取り返してもらいたいと思います。

今日はその棋王戦第1局と、女流名人戦の第4局が行われています。
棋王戦のほうはさっぱり分からない難解な将棋、女流名人戦のほうは、どうやらフルセットでしょうか。

そして明日は臨時総会。
それでなくても大変なところ、会長不在という非常事態ですが、自分は将棋連盟のために、自分がいまやるべき仕事をするだけです。

難しい状況にあるときには、常に将棋連盟のためにはどうあるべきかと考えることがまず大事で、それより上は、将棋という道のためと、将棋界のため。
いまの立場でなくとも、棋士として、それが何より大切な判断基準です。

総会が終わると、翌日は順位戦。
さすがに普段通り、とはいかないかもしれませんが、できるだけ心落ち着かせて、対局に臨みたいと思います。

ラス前

2017-02-02 08:42:13 | 日記・雑談
昨日は午前中の新幹線で帰京後、夜まではずっと連盟。

帰宅してからさらにひと仕事したあと、深夜11時頃からA級順位戦8回戦、いわゆる「ラス前」を観戦。
どの将棋も面白い内容で、手に汗握りました。

結果、挑戦・降級いずれも決まらず。
最終日も盛り上がりそうです。

また、初めてAbemaTVを見ましたが、視聴者も多かったようで、当日のランキング1位だったとか。
今後も大いに期待できる立ち上がりで、本当に良かったです。

王将戦のほうは、本局は四間飛車の出だしからの向飛車。
前夜祭の挨拶で「もし四間に振れば、ひと通り(の振り飛車が)見られることに」と言ったのですが、その通りになりました。
封じ手の局面は、一歩得で居飛車が十分に見えますが、この先どうなるでしょうか。