daichanの小部屋

ある平凡な将棋指しの日常

プロ意識

2007-08-10 14:12:16 | 日記・雑談
昨夜この記事を読んでびっくりしました。
異例の厳しい処分を取ってしかるべき局面なのも分かりますが、いきなり100万円とはさすがに驚きました。罪刑法定主義は大丈夫なんでしょうか。

という冗談はともかく、この世界はいままで遅刻・不戦敗に甘すぎたのは事実です。プロとしてきちんと対局に来るのは最低限のルール・プロ意識のはずなのですが、どういうわけか過去何度も、厳罰化は見送られてきたそうです。

こういうことは起こらないのが一番ですが、起こりうる以上はきちんとルールを定めておくべきです。以前将棋世界の連載にも書きましたが、責任に応じて罰則を定めておくべきです。遅刻の度合に応じて対局料×○%という形にしておけばすっきりするというのが私の意見です。

この世界はルールを定めるのを嫌う傾向がありますが、やはり必要な部分はきちんと決めておいたほうが良いと思います。もちろん、あいまいな方がいいこともあるのでしょうが、この件に関してはそうは思いません。

自分もできる限りプロ意識を持って、対局に臨みたいを思います。


王位戦は深浦八段勝ちで初タイトルに王手。内容はまだ見てないのですが、角換わり同型はやや後手が苦しいかというのが現在の認識なので、羽生王位が受けて立ったのはやや意外でした。あとでじっくり見てみようと思います。

今日は竜王戦の準決勝をやってますね。その場にいられないのは残念です。最近はやや暇を持て余しているというか、気力がないというか・・・といった感じですが、また腐らず次のチャンスを狙っていきたいと思います。


最後に昨日も書いたAISEPの話題。今夜20時から近代将棋道場にて、日中の学生による交流対局が行われるようです。案内は近代将棋HPの最新ニュースのところに出ています。

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17 コメント

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100万円は ()
2007-08-10 16:54:22
重すぎる罰だと思います。
棋士としての個人的意見に加え、法律上はなんら問題はないのか、というところも聞いてみたいところです。
立場上あまり話せないとは思いますが
記事にもありますが、「下位棋士の年間対局料・手当の3分の1以上に当たる金額」、下手すれば日々の生活ができなくなる恐れもある大きな額です。
100万円というお金の重さは、こんな簡単に要求していいお金なのか、脅迫的であり行き当たりばったり的にも見える今回の処分には疑問が残ります。
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理由を聞いてみたい (K.O)
2007-08-10 17:40:39
対局に遅刻とのことですが、これまでにも再三あったわけですね。
遅刻の本当の理由は何なんですかね?(まさか故意的なことじゃないでしょうね)
本人の勘違いだけなんでしょうか?
連盟の連絡の仕方は適切だったんでしょうか?

ただ罰則だけで、これから先こういうことがなくなると考えられるんでしょうか?
お互い話し合うことが大切じゃないんですか?
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釈然としないイメージが残る (洋志)
2007-08-10 18:29:53
 朝日新聞によれば、異例の厳罰という表現だったが、通常とは違う厳し過ぎる決定ということなのか。 外部者の一人としての視点から見ると、何となく釈然としない決定とその公表の仕方である。
 一つには、罰の認定についての不透明さが残るからである。罰せられる者の当該事実に対する弁明の機会があったのか、当該事実の連盟会員全員における頻度が考慮されているのか、これらの点について事実関係の公表が不明瞭である。なぜ相撲が引き合いに出され、同様の措置と思われるものが必要かも説明されていない。
 テレビ棋戦での処置について、Y紙が先行報道したようであるが、会長を含めた理事三人と職員幹部一人が、わざわざA紙、M紙に報告に行くのはなぜか?(まさか、スポンサーに正統性の取り付けに行っているのではあるまいが)
 最後に単なる憶測ではあるが、連盟現経営層になってから罰せられる者が、現経営者とそりが合わないとされている者ばかりのように見えるのはなぜか。
 ペナルティのつけ方(ペナルティの多寡については、外部者にはわからない面があるのでなんとも言えないが)について、違和感を感じる。その違和感は外部の者にとって、棋界のイメージアップとは逆のベクトルに働くのではないかと危惧する。
 
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再発防止してほしい (kenny)
2007-08-10 19:16:30
トップ棋士や片上さんのような若手の成長株以外は月1~2日しか対局が無いのに何故こういう事になってしまったのか。今後の対策等を理事会と棋士はよく考えたほうがいいと思います。
先日のN四段は寝坊ですから同情の余地はありませんが、今回はどうだったのでしょうか?
対局日をうっかり間違えた、とのことですが手合係は対局日が決定した際、きちんと本人に確認を取っているのでしょうか? その上で間違えたのであれば処分は当然だと思います。
罰金額について妥当なのかどうなのかは自分にはわかりませんが、所属クラスによって罰金額に差をつけたほうがいいんじゃないでしょうか? 責任や地位の高い人ほど高収入ですから。
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量刑 (くまさん)
2007-08-10 19:36:45
片上先生は「毎日がオフタイム」で
遅刻棋士には厳しくと書いていたので
今回のコメントには少々意外でしたね。
(7月の棋士会で遅刻棋士にはもっと厳しく、
と主張した棋士には片上先生もいらっしゃるかと
思っていました)


罰金の基準は櫛田六段・金沢五段の以前の
処分(半年間全棋戦出場停止)に鑑みた
罰金額ということなんですけど、それを踏まえても
「いきなり100万円」「罪刑法定主義との兼ね合い」
でという点で納得がいかない、ということなんでしょうか?




あまり話題にはなってませんが、C2の
中村亮介四段も前回順位戦の寝坊不戦敗で
1ヶ月間30%の減俸+反省文提出
ということだそうですね>報道では。
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運転免許の点数制のように (くにー)
2007-08-10 22:13:36
棋士一人一人に持ち点を与え、遅刻や不戦敗、反則負けなどの違反をすると、持ち点が減らされて、残りの点数に応じてペナルティってのもありかな~と思います。

例えば、棋士一人が20点を持っているとして

1分~10分未満の遅刻で、持ち点から1点減点
10分以上~20分未満で持ち点から2点減点

後は遅刻した時間が10分増えるごとに減点数も増加していき

不戦敗で持ち点から15点減点(2時間遅刻すると12点だから、それよりも重い。)

持ち点が残り15点になると理事会より注意
持ち点が残り10点で反省文提出と無償での普及活動
持ち点が5点になると1ヶ月の出場停止と減俸3ヶ月
持ち点が0点になると3ヶ月間出場停止と減俸6ヶ月

などなど。

これは単に私が勝手に考えた一例ですが、やっぱり、棋士の主たる収入は対局であって、その対局も毎日あるわけでもないですし、対局をさぼるのはある意味「自殺行為」な訳ですから、スポンサーに対する誠意を見せる意味でも遅刻に関しては厳密なルール運用が合ってもいいのでは?と思います。

対局日の通知については

1.配達記録や本人限定郵便のように、確実に相手に手渡されたことが分かるものにする
2.対局日前日に棋士の携帯電話にメールが送られて、最後まで読んだら返信させるようなシステムにする

などなど、連絡が確実に行きわたるよう努力するのも運営側に必要かと思います。
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Unknown (あーる)
2007-08-10 22:21:36
問題なのは、片上先生も指摘のとおり「あとだしジャンケン的」であることと「個人的報復であるとらえられてしまう」ことでしょう。

今後ルールを作る際にこの「100万円」は足枷になりかねない。
もし個人制裁でないのであれば、通算6回(過去20年も含む)は即100万円にしないとおかしくなるわけで・・・
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ぬお (daichan)
2007-08-10 23:51:20
いつになく大量のコメントにびっくり。

量刑そのものについては、人の数だけ意見がありそうなところなので、責任ある立場の人たちの判断で良いと思います。ただし、きちんとしたルールを作るという視点が必要ということです。その際、僕の意見については本文中に書いたとおりです。

あとくまさんのコメントにある
>7月の棋士会で遅刻棋士にはもっと厳しく、
と主張した棋士
には私も含まれています。

それと何人か書かれてますが、いくらなんでも個人的報復とかそういうことではないと思います。
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Unknown (tai)
2007-08-11 03:13:54
 私は罰則に賛成です。
 仮に対局が成立しなかった場合(=棋譜を全く残さないこと)は棋士としてはありえませんから。


 持ち時間が8時間である6時間である3時間しかないなどという度にファン的には妄想を繰り広げ、あるいは持ち時間が違えば結果も違ったのではないか、と思うわけですから、遅刻というのは根本的に棋戦によって持ち時間が変わっている~という事情を否定しているのだと思います。

 遅刻=持ち時間無し=即秒読み~
 というぐらいが妥当だと考えています。「持ち時間の概念を勝負に入れている以上、遅刻厳罰は当然通るべき道だと思います。

 野球やサッカーで相手チームが遅刻したらどうなるでしょうか。見たことありますか。ましてや持ち時間がキーとなる競技において。
 一秒遅刻でも厳罰~としたところで何か将棋の本質が変わるでしょうか。
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Unknown (あーる)
2007-08-11 09:35:55
私も罰則には賛成ですよ。当然ながら。
ただルールを作る際に今回の前例はハードルにもなりかねないわけです。なにせ100万円と大上段にかまえてしまったわけですから。

不戦敗棋士の罰則規定をどう今回と矛盾なく明文化するのか。
そこに注目したいと思います。
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