菊池のぶひろの議会だより

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東京新聞・時代を読む「会見規制事件」法政大学名誉教授・前総長 田中優子氏の記事

2023年10月22日 07時43分05秒 | 日々の雑感
 10月2日のジャニーズの記者会見で、「NGリスト」がすぐに外に出たとことについて疑問に思っていたが、これに触れた記事に出合ったので、紹介したい。

 会見規制事件

 法政大学名誉教授・前総長 田中優子

  ◇   ◆   ◇
 
 10月2日に開催されたジャニーズの記者会見で「NGリスト」が作られ、実際にそのリストにある記者5名が指名されないという「会見規制事件」がおきた。8日のサンデーモーニングは、鈴木エイト氏と元朝日新聞記者でArc Times編集長の尾形聡彦氏がNGリストに載っていたことを明らかにした。一方の指名リストの中にTBS記者がいたことも示した。

 コメンテーターの一人は、「御しやすい人が指名候補になったのでしょう」と皮肉。確かに私が知っている限りNGリストに載っているのは鋭い追及と報道をする記者たちだ。そしてもう一点、テレビではなくネットニュースの関係者たちなのである。ネットニュースの影響力が急増していることがこういうところでわかる。

 ◆   ◇   ◆

 あることを思い出した。首相による学術会議任命拒否である。これは内閣で作られたNGリストだ。権力や金を握っている者が、反対しそうな者たちを自分に従わせ、思う通りことを運ぶため邪魔者は排除する。NGリストはそのために作る。

 学術会議は政策を決定する上で必須の研究を網羅する機関だ。それを力で制御することは国民を制御することにつながる。今回の会見規制は、最たる人権侵害である性加害を徹底的に追及し二度と起こらないようにするための、極めて厳しい現場で起きた。これをいい加減に見逃すなら、被害を受けるのは国民である。
 なぜなら会見規制を許してしまえば、今後人権侵犯が起こった時、人々は問題の核心に近づくことができなくなるからだ。もし政治家の記者会見で平然とNGリストが作られるようになれば、  有事の際の戦争報道はどうなるのだろうか? 会見規制や報道規制は、深刻な事態を招く。

 ◇     ◆     ◇

 リストがすぐに外に出たことにも気になる。企業イメージをさらに落とすリスクの高いものだという緊張感があれば、決して外に見えるような扱いはしない。ましてや紙に印刷したりはしない。
 これほど緊張感がないことから見えてくるのは、マスコミはどうにでもなる、というおごりだ。記者や芸能レポーターの一部は、航空券やホテル代や贈り物などが与えられるケースがあるという。
 政治家が記者たちを集めて会食する。彼らの間にはどういう関係があるのか大変気になる。贈与と忖度の関係が日常化されれば報道は死ぬ。まともな報道が死ねば、社会は崩壊する。シンポジウムでは報道のあり方をどう考えるかも、議論したい。

(2023・10・22)
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