今日は、「月刊学習」という雑誌で、共産党の元委員長・不破哲三氏の論文を読んだ。
そこで、次のような問題提起があった。
不破氏が、国会議員の時、真珠湾攻撃の責任はだれにあるかとの質問を発したとき、ときの首相・竹下登氏は、「天皇はなんでも大臣が言うとおり(輔弼)のことをやる仕組みになっていたのだから、戦争については実質的な責任はなかったのだ」という国会答弁をした。
そこで、すかさず、不破氏は、「真珠湾攻撃はどの大臣の輔弼でやったのか?」と尋ねたとき、竹下氏は、答弁に立てなかった。
そこで、内閣法制局長官が「全国務大臣の輔弼によって行われた」と答えたというのです。
これは、明治憲法を知らないことを告白したも同然です。
明治憲法では、天皇の大権事項(陸海軍の統帥、編成、戦争の宣言など)で、内閣の輔弼事項ではないからです。
国務大臣も、一般国民と同じように、大本営発表があるまで、真珠湾攻撃は知らなかったのです。
その時の首相、東条英機は、東京裁判の法廷で、真珠湾攻撃の知らせは、「12月1日か2日に、参謀総長から陸軍大臣の資格で知らされました」と答えているのです。自分は総理大臣だが、首相の資格では知らされないで、陸軍大臣の資格で、軍の上役から聞いたということです。
「国務大臣が真珠湾攻撃の輔弼をできるわけがないのです」