せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

無垢の床は、這ってお掃除も気持ちよい!? 〜空間も上手く使って〜

2021年03月30日 | くまもと型復興住宅03


昨日の続きです。
半年点検で訪れたお宅の暮らしぶり、その2です。

1階はご家族の集うリビング兼用ダイニングです。
そして、親世帯の寝室に座敷、水周り。

2Fは、吹き抜けを介して通じる子の部屋。
里帰りの際の、お部屋ということになっていて

ここに寝泊まりしても、下階の高齢のご両親の
具合が分かる仕組みを、空間に盛り込んでいます。

そのちょっとした、2Fの吹き抜けのステージ風廊下、
通称、インナーバルコニーが
お孫さん達との読書スペースになっておりました。



おお〜。

この辺りの使い方は、想定外でした。

設計段階で、家具の配置やレイアウトも一緒に検討するのですが
伺っていなかった関東でお使いの家具を一部持ってこられ

置いてみたら、ちょうど良かったそうです。

あれまぁ。和の空間なのに、作りが洋風ミックスのおかげか
洋風の横椅子が、はまっている様には、私も驚きました。

こんな使い方、いいじゃないですか〜。



風通しも気持ち良く、
下階の気配も感じられ、
それでいて、寛げるそう。

お孫さん(甥っ子さん)方と、読書コーナーになっているそう。
子どもも、親の目の届かないところに、ちょいと居たいものです。

「きっと、ロフトに、登るわね〜」
とは、話していましたが、

案の定、腰掛けて読書。
なんだか、飾り物も増えている様子。


シーサーの置物。


お掃除も、なんと、お孫ちゃんが手伝ってくれるとか。



ユニークな写真を見せていただきました。

すのこベッドの下に入り込んでのお掃除。
かくれんぼ!?

無垢床だから、気持ちよいのでしょうね。



じいじ、ばあばの家に
愛着を持ってもらえるのが嬉しいですね。

・山で大切に育てられたスギ、ヒノキ。

・大工さんの手間暇かけた住まい。

・ご高齢のご両親の体調の変化に対応するべく
 お嬢さんが念入りにされた設計打合わせの賜物。

これからも、末長く、愛される空間でいて欲しいと
切に願います。

「長生き、せなんなぁ〜」と笑うお父様の発言には

「長生きが、出来そうだ」と喜びの意をみました。

地震後に、これまで我慢してきた
仮住まいでの暮らしの分まで
思う存分、毎日を楽しんでくださいね!

そして、どうぞ、
健康に気持ち良くお過ごしくださいますように。。。


木と相性抜群、お花と書と〜春が住まいの中にも訪れて〜

2021年03月29日 | 季節感のある暮らし


今宵は、満月ですね。
桜満開と重なるなんて!素敵な夜です。

お出かけしたいのを、ぐっとこらえて、
感謝祈りの日です。

先週は、熊本でした。
本来なら1年で点検をするところ。

昨今の社会情勢で、いつ伺えるか分からないなぁと、
今回は半年で、暮らしぶりを見せていただきました。

(もちろん、一年点検は致します)

今のところ、不具合なし。

設計者が、どうかなぁと、
少し懸念していた箇所もありました。
特に、不便もなく、お過ごしいただいており、
ほっと胸をなでおろしつつ、

お花を生けたり、書を飾ったり
そして、床の間の壺も、壁の色合いにぴったりで



あまりの美しさに、
いくつか写真を撮らせていただきました。

まず、玄関先。
引き戸だから、こうして置けるなぁと改めて思います。


木と和紙、障子の空間に、
本当によく配置していただきました。



それにしても、芸術家ご家族!?と思うほど
お父様、お母様のさりげない、野の花の生花や

玄関を入ると、お嬢様が生けた桜がお出迎え。
引き戸の杉板を用いた下足入れも、上手に活用されています。
陶器や小物の配置が絶妙でした。



お花を生けるのが、実は趣味というお父様のために
ここに飾れると良いねぇと打合せた、花台も生かされていて
設計者冥利に尽きます。

洗面台には、二鉢も。


季節感を楽しむ!

まさに、私が心がけてきた暮らし方を、
実によく実現されていて、本当に嬉しかったです。

まさに、感謝感謝の気持ちで一杯。
やはり、空間は、生活して、生かされてなんぼです。

ありがとうございます!!

他にも、まぁ、面白いわね。
と、想定以上の空間の使い方をされていて、
ご紹介したく、次回に、続きます。

人が集う場所の応急処置〜人吉球磨の集落の復旧を願って〜

2021年03月22日 | 熊本便り


先週末、人吉のアーキレスキュー
 (主に建築士のボランティアグループ)の活動に
参加して来ました。

駅前の駐車場の場所に、仮設の商店街も出来ました。



1)人の集う場所の立ち上げは必須!

地域の人々が集い話せる場所が、
復興復旧には、絶対必要と、
浸水した公民館の応急処置です。

情報交換や相談、そしておしゃべり、
人の温もりでどれだけ救われることか。

作業は、事前に床組み下地を設置してくれた
仲間の後を引き継ぎます。



ボランティア大工さんの手助けあってのこと。

私たちは、大工さんに切り出していただいた
針葉樹合板のビス留め、畳敷です。

畳は益城の解体された仮設住宅からの貸し出し。

応急処置の感性に、地域の方も、ほっとされた様子。

特産の美味しいおまんじゅうの差し入れに、
私達も、ほっこりしました。

最後はホワイトボードを入れて、
話し合いの場として、バッチリ。



これから皆さんの望まれる
復旧の方向性が導かれるように願うばかりです。

2)神社のある場所は避難の高さ

公民館の道路隔てた場所には、地域の神社が。
御鎮座1200年とあります。






天狗もいたのでしょうか。(ということは修験道?)

集落の歴史がそれだけあるということです。
今後、この地域は3Mほどのかさ上げ予定なのだそうです。

そうすると、ちょうどこの階段を登った
神社境内の高さになるのではないでしょうか。



氾濫した支流は、川幅がなく、川底も浅い様子。



実際には、洪水対策で1Fをピイロティーにしているお宅も。



右のお宅は浸かり、左のお宅は浸水を免れたとか、
その差50センチほど。

訪れてみて
裏山が禿山になっているのが気になりました。

崩れて来ないよう対策、森づくりも必須です!

3)伝統家屋は、修復すれば使える!

その後は、スケルトンになっている伝統的家屋の実測。
修復の概算見積もりを出すのに、実測します。



4)心落ち着けて、再建の暮らしのイメージをしてもらう

次の日には、仮設入居者へのヒアリング。
事前に、事務方に相談に来られた女性の一人暮らし。

水害で、パニック。どうして良いか分からず
片付けも、手付かずという方でした。

公費解体は申し込んだものの
その後の暮らしのイメージも描けずにおられました。

こちらも事前にお仲間が、建物を確認してくれていて
修復で住み続けられるかもしれないとの報告を受け、

解体前に、泥出しと家財の整理をお勧めしました。
ボランティアさんが、今ならやってくださるので
(夏には私も参加しました)

申し込みをして、その後、綺麗になったご自宅を眺めながら
じっくり、ゆっくり、建て替えなのか
修復なのか、今後の暮らしをイメージしてくださるように
お話ししました。

最初は、仮設の困りごとや、訪れる大学の研究者や
市の職員の方の対応など、
いろいろと戸惑われている事を伺いました。

心がほぐれたところで、
今後のお住まいのお話をしました。

「買い物に行こうかと
自宅を出かけるところだったのを
出かけなくてよかった!」

とおっしゃいました。

話を聞いてもらえたこと
心が落ち着いたこと、
そして次の行動をどうすれば良いか
道筋がしめされたことで、

最後はとても明るくなられました。

第三者が入ることの意味を私自身が
実感しました。

本人もなんとかしなくてはいけないという思いは
当然あるのです。

しかし、新しい場所で、なんとか毎日の生活をしながら
どう整理をつけて良いのか、
心情的にはなかなか難しいのが現実です。

私が、被災地支援で心がけているのは
話題を暗くしないこと。

辛かったこと、苦しかったこと
いっぱいありますよね。
思い出せば当然、涙ぐまれます。

寄り添って伺いながらも
未来の明るい方向を見れるように
時には冗談も言いながら、

なるべく明るく、明るく、お話ししています。

帰り際には、小雨の中を
わざわざ見送りに来てくださいました。

相談できるところ、
話を聞いてもらえるところ

あるということが
こんなにも人を明るくするのか
と、こちらが驚くほどに。

どうぞ、心の中の苦しみを吐き出して
今後の暮らしをイメージできますように。。。

常駐している仲間の話では
まだまだ、こういった方が各地区におられるとのこと。

どうか、心落ち着けて、みなさまが
前を向けますように。。。

また、伺います。

氾濫の 爪痕残る 木々たちも 春来たならば 花開く





ご自宅訪問、お庭造りが進んで都会のオアシスに〜withコロナ新生活様式でも快適〜

2021年03月15日 | a01監理_神奈川県 横浜市S邸新築工事


日曜日、久しぶりに、横浜市のS邸を訪ねました。
築9年です。

今回、新築のご相談者が、「ぜひ、住んでいる方の
アドバイスを受けたい」と、訪問の希望だったからです。

外壁を見ながら、うんうん、綺麗にされてる。

あの当時、情報収集した中で、
一番機能性のしっかりした外壁の仕上げでした。

ひび割れしにくく、色落ちもしにくいというもの。
オススメしておいて良かったなぁ。

カビやすい北側も、風通しを良くしたせいか、
サッシ周りの雨だれは少しあるものの、綺麗なまま。

間もなく10年点検の時期。(塗装のメンテの時期)
それでも、まだ、塗り直しは必要ないかもと思えるほど。

コロナ禍なので、中は拝見せず。

外構部分を見せていただきながら、
外の緑をながめつつ、

土地探しのこと
設計者の選定はどうしたか
どんな家にしたかったか、、、
などなど。

思い出していただきながらの
おしゃべり。

そういえば、あんなことがあった
そうだったねぇ。。。と、ご夫婦と思い出しながら
相談者に、説明。

こちらのおたくの特徴は、
限られた土地の中に、
緑がふんだんに茂っていることです。


隙間をあけたウッドフェンスは、メンテナンスフリーの
スギの炭化木材採用。
まだ一度も塗装せず、自然の銀鼠の色合いに。

南側のお庭の幅は、実は畳一枚分ほどしかない奥行き
人が一人通れればOKと言われたものの、

本当にその狭さで良いのか?と、
設計者としては当時、心配もありました。

しかし、細長い敷地なので、北側の隣地斜線を考えると
これ以上お庭の広さは取れず。

お互い、納得の上で進めたのですが
結果は、緑の育つ時間を経て
建主さんのイメージ通りになりました。

生垣を植えて、そして、モッコウバラを
パーゴラにからませて、、、、と、



当時の最初の立面イメージスケッチを
出してみたら、
最初から緑の配置計画も提案していました。



実際は、建主さんが、これに加えて
自分の好きな植物になさったのですけれどね。

東側は、縁側のある小さなお庭。

それでも、緑に囲まれて、風通しも良く
空気感が違います。木の台には、みかんを置いて
小鳥の集う場所に。



相談者も、「都会にいるとは思えない!」と、
感激されていました。

早速小鳥が近づいてきました。ヒヨドリかな?


「実は、草取りは、ほとんどしないのですよ」と、
草の生えない庭づくりのコツなどを相談者に伝授。

ありがたいですねぇ。

Sさんには、これからもお庭づくりの
アドバイザーになってもらおうかしら。

次に、相談者も気になるところを伺っていきます。

内部空間の感想は、

1)生活は、快適とのこと。

ご家族みなさま お元気で良かった、良かった。
コロナ禍で、ご主人も在宅でリモートワーク。

吹き抜けがあるので、子どもが帰ってくると、
賑やかになってしまうから、
音が遮られる個室があった方が、良かったかなぁと
思うときもあるそう。(奥様)

実際に障子などで区切られてはいますが、
音は響きますよね。

それでも、全室空調を取ったのだから
ひとつながりの空間は必要。
この快適さには変えられないとご主人。

気配を感じて、日当たりと風通しの良さを
考えると、吹き抜け空間は、気持ち良いですものね。

2)ヒノキ無垢床については?

手入れしていない(オイル塗ってない)から
 ささくれてきた部分も。
やればいいんですけど、と奥様。

冬でも裸足です、とご主人。

「え、裸足?」と私も驚きましたが、
相談者も驚かれたご様子。

夏は、裸足でもいいのですが、
冬は靴下くらい履かれているかと思っていました。
それは、さぞかし、快適なのですねぇ。

3)冷暖房は?

輻射熱冷暖房を入れているので

夏は暑くないけど、冷えすぎず
冬は寒くないけど、暖かすぎない、そう。

素晴らしいですね。
空気の流れのシュミレーションしておいて良かった!

施工費は、それなりにかかったけれど、
効率の良い空調機を入れておいたことは

これだけ家で過ごす時間が長くなると
身に沁みますよね。

4)キッチン空間は広めで正解

キッチンは、完全オリジナル設計。
(システムキッチンより安価、工務店さんの家具担当製作)

どんな風に料理するか、
レシピ本はどこに置こう?などなど
細かく打合わせてできた家具。

巣ごもり生活で、お子さんと一緒に料理する機会も増え
「通路をやや広めに取っておいて、本当に良かった!」
とのこと。食器棚の使い勝手も良いそうです。

キッチンは、『命育む場所』ですものね。大事です。

細かい打合せが、活かされて良かったぁと、
設計者冥利に尽きます。

5)洗面脱衣室、収納スペースは?

こちらは、玄関入ってすぐに納戸があり、
ご主人の着替え、スーツケースやなど
仕事関係をここに置いて、

洗面所で手を洗って、
それからリビングに入る導線になっており

このご時世、感染予防には
とても良いのではないかと思っていて
私からの質問でした。

玄関近くの納戸は、便利なので、
家族のものも置くようになったのだとか。

洗面所の収納も、
着替えも衣替えもスムースとのこと。
奥様も満足されているご様子。

「ご主人が帰宅後、リビングに
服やら、カバンやら、靴下やら、散らかして困る」

というのは、奥様の共通のお悩み。

この時は、ご主人の朝の着替え
帰宅後の動線を、奥様とも話し合い
収納場所を決めたのでした。

結果的には、まさに、「withコロナ新生活様式」
の住まいになっています。

設計は完成の1年ほど前ですから、約10年前。
こんなことになるとは、
想像していなかったですけどね。

清潔で快適な暮らしとは、
普遍的なものなのかもしれません。

最後に、家の中から、外の緑を眺めている様子の
写真も見せていただき、

「家の中に篭っていても、気持ち良い眺めですよ〜」
と、様子を説明くださり、

土地探しのご苦労、設計者探しの検討
そして、住まいのイメージ作り、
本当に、頑張られて良かったなぁと思います。

Happyな暮らし!

私も、お裾分けしていただきました。
ありがとうございます。

ご相談者さまの感想を少し。

「お家が快適だと、あんなに生き生き
されておられるのですねぇ。」

と、ご夫婦のご様子に感動されたお言葉。

私も嬉しくなりました。

このコロナ禍の中、そして、
年度末のお忙しい中

休日にお付き合いいただき、
S様ご夫妻には、この度は誠に感謝致します。

災害列島日本「水害被害に遭ってしまったら?」 〜災害に備える06〜

2021年03月08日 | 災害に備える2021_23

震災がつなぐ全国ネットワークのパンフレット表紙
本文にリンクがあります。


前回予告の、
「水害被害に遭ってしまったら?」を綴ります。

実際に、被災にあった知人友人の話や、
昨年7月の故郷の豪雨災害の支援で伺ったこと、

専門家向けのセミナーやシンポジウムから
具体的な建築の処理について、ご紹介します。

まず最初に、何と言っても、安全確認と避難です。

友人は、川の水位がどんどん上がるのを見て
急いで、車にパソコンを積んで仕事場から逃げたそうです。

本人が災害に逢うのは初めてですが、
過去に水害が起きた地域だったからです。
熊本の方です。

一方、避難しなかった方もおられます。

それは、水害が起きると思われていなかった都市部の地域です。
神奈川の方です。
河川の氾濫の前に、水路から内水が溢れたとのことでした。

「分かっていたら、車だけでも、避難させた」
と、おっしゃっていました。

この明暗を分けたのは、何かというと
洪水が起きるかどうかの正確な情報と、
近隣で危機を共有することだったようです。

後者の方は、一度水が引いて、大丈夫かなと思った
ということでした。何が起きているのか、
確かめることはしなかったことを
とても悔やまれていました。

まさか、自分のところが!?

ですよね。本当にそうだと思います。

災害にあうはずないという心構えで過ごすのか

次は、自分のところかも?と、意識して過ごすのか

この違いは、とっさに行動できるか
にかかっているように思います。

いつも心配して過ごすのではなく、
大雨や台風時に気にかける。
天気予報や自治体の出す情報を
まめにチェックする。

その時が近づいてきたら、用心するということです。

そして、このエピソードは、
私自身も、日頃どう行動するか
シュミレーションが必要だなと思いました。

家族に津波の話をしたら、
「ここには来ることないから〜」と、一笑に。
しかし、近くの川の氾濫は、ハザードマップにもあります。

近くで起きれば、当然、上下水道、ガス、
電気何かしらに影響が出てきます。

私は、この「ココでは起きない」も、
良いとは思えない考え方です。

近くで起きた場合の備えもいると思っています。

電車で帰れない。病院に行けないなど、
様々な不具合が生じるからです。

それでは、具体的な話に移ります。

水害にあった時の、その後の行動のことが
詳しくイラスト付きで書かれたパンフレットがあります。

こちらのボランティア団体に掲載されているので
ぜひ、ご参照ください。

震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)
ボランティアの方々のノウハウは素晴らしいです。

日本各地を回り、手助けしながら、災害日本列島の
蓄積された情報と知恵が詰まっています。

罹災証明や、被災状況の写真撮影、保険のこと、
まで、網羅されています。

建築士でも、被害にあったことがなければ
まず、どう対処したら良いのか、知識がなければ
慌てふためきます。

その具体的内容は、こちらを読んで頂くとして、

この中から、私が特に、住宅でお伝えしたいのは、

大きく2点。

1)壁、床下の浸水を見落とすな!
2)十分な乾燥を!

これが、実際被害にあった場合の対処法、2本柱です。

断熱材など、水を含んでいるものが
後から悪さをします。

十分に乾燥していないと
壁のボードを貼り直しても、後からカビが発生します。
   (理想は、1年間の乾燥)

これは、熊本で実際にあったことですが、
改修工事のコストダウンのためと、
大工ボランティアさんが
浸水ラインで、ボードをカットしていかれました。

内部の木下地などは水を吸ってしまっているので
実際は、浸水ラインよりも、
上でカットし、乾かさないといけません。

少なくとも、30センチ。

この話は、以前も綴っていますが、
やはり再度記載しておきます。

また、床下の浸水を見落とし、床を張り直しても
カビ臭さが取れず、おかしいと思って覗いたら、
排水できていなかった!なんてことも。

やはり泥が入っていないと思われるお宅でも
床下の確認は必須です。

そのための床下点検口や
基礎の人通孔は、建築時に備えておきたいですね。

そして、お泥水が入った場合には、消毒。

その薬剤が揮発するためにも、
十分に乾燥させて頂きたいですね。
温風機やや扇風機を使って。

薬剤が心配な方は、高圧洗浄などで、
こべりついた泥も落とせると良いですね。

水の反対は、「乾燥」と覚えると良いと思います。
お肌の乾燥は大敵で、水分の潤が必要ですが

水害の時は、逆で、乾燥に消毒と覚えておきましょう。

何を持ってしても、
被害に合わないに越したことはないのですが

昨今の気候変動では、いつどの地域で、洪水が起きるか
本当にわかりません。

特に、事前に、津波や洪水の
ハザードマップを確認されますように。

そして、意識も、ご準備ください。