せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

内臓の音を聞く。満月の夜に身体に感謝して。

2019年06月24日 | ワークライフハッピー


先週の月曜日は満月でした。
関東は晴れていたので、美しい姿を見られました。
満月の日は、そう、感謝祈りの日ですね。

私にとって、目一杯、感謝の日となりました。

先週まで、健康状態が好しくなく、
2週連続ブログが書けない状態でした。
満月の日に、病院から退院しました。

健康体が売りの私が、なんと出産以外での人生初入院!
初めてのことばかりで、いろいろと焦りました。

しかし、救急病院でベッドの空きがあったことは
本当に幸いでした。

すぐに点滴と抗生剤で、高熱と内臓の炎症が抑えられて
命拾いしました。

食事などで圧がかかると内臓破裂の恐れもあるためと
5日間の絶食も経験しました。(水とお茶は飲みましたけどね)



腹痛はあっても、お腹は空くというもの。

また、相部屋のため、周りは食事が出され、
美味しそうな匂いは漂い〜、、、なかなか修行状態でした。

最初の重湯を飲んだ時の感動といったら。。。
身体がじんわり熱くなるほどでした。

↓固形物がない「易消化食1」


↓その後、数日かけて「易消化食2」へ


↓退院前は、「易消化食3」おかずが出てきたときは感動もの。


1)日本の医療に感謝

それにしても、日本の医療の手厚さを実感しました。
外来診察の始まる9時前の朝8時には、担当医が
様子を見に来てくださいますし、
看護師さんは24時間体制で点滴の交換や検温
採血など、めまぐるしいお世話を受けました。

病棟には、認知症の方も多く
夜中じゅう叫び声が聞こえたり、徘徊の物音がしたりと
その度に、ベッドに戻るよう説得する看護師さんの声が
廊下に響き。。。

眠れないのを苦にする前に、「あ〜、看護ならぬ介護まで」と
その職能の大変さを思ったものです。

点滴の交換で夜中と明け方暗いうちには、起こされるので、
2~3時間程度しか、連続睡眠はとれないのです。

救急病院のため、夜中じゅう救急車のサイレンの音が響きます。
熱の頭には、響くのですが、(耳栓も通り抜けますね)

それでも、ベッドで横になれ、カーテンでプライベートが守れることは
地震の避難所より、良い環境と自分に言い聞かせていました。
高齢者や持病のある方は本当に辛かったろうなぁ、と。

熱と睡眠不足でうつらうつらしながらも、
回復に向かうことを信じて、じっと耐える日々。

大げさですが、易経の掛、「坎為水」状態。
(水に溺れる命の危機状態、水が引くまで「待つ」ことが対処法のひとつ)

熱が下がってからは、下剤を2L飲んでの大腸カメラにも挑戦。
結果問題なく、ほっ。



退院後も自宅療養。

病院食に習い、野菜が柔らかくなるまで煮込んだものに
うどんを加えて、ミネラルの海苔、
脂分は乳製品でとのことで、ヨーグルトにフルーツを添えて。



無理せず、家事や食事の後は休みながら
少しづつ、仕事も復帰いたしました。
(もう、あの痛みがぶり返すのは、嫌ですからね。用心、用心)

2)仕事の環境に感謝

入院中は、ipadとのデザリングで
ベッド上での、メールチェックだけは可能でしたので
各方面の方々には、連絡を取らせていただきました。

段取りだけはしないと物事が進みませんからね。

おかげさまで、工事見積もりや、調査の結果報告など
いただきましたし、
遅れていた着工後の現場も職人さんが増えて進捗を
カバーしているとの報告も受け、安堵したりと

インターネットでやり取りできることで
物事を滞らせないことが可能な時代にも感謝しました。

3)家族、親戚、友人への感謝


そして何より、着替えの交換や、洗面道具を準備してくれた家族。
お見舞いに駆けつけてくれた兄弟たちには、本当に助かりました。

入院経験のある妹は、早速アイマスクを持ってきれくれ、

少し回復してからの時間つぶしには、私の趣味をよく分かっている弟が、
美術館特集の雑誌を差し入れてくれ、

退院後のお出かけの楽しみをイメージすることで
時に塞ぎ込みそうな気持ちを、引き上げてくれたりと、
ありがたいことでした。

公にしてはいなかったのですが、会う約束をしていたり
連絡を取り合っていた友人には、メールで励ましてもらったり。

完全なる受け身状態の私というのは、本当に何年ぶりでしょうか。

入院して、患者の立場になり
いつもは付き添う立場の、両親の入院の状況にも
想いを馳せることができました。

両親が、病院食にちょっと文句が出るのも、
梅干しを持ってきて〜というのも、
お粥食を食してみれば、納得いきます。

4)自分の身体への感謝

そして、一番は、、、、
自分の身体への感謝です。

内臓は、24時間休みなしで働いてくれているのですものね。
もう少し、労らなくてね〜。

お腹が、しくしくしたり、ぐるぐるギュルギュル大合唱する様子にも
感謝の念が絶えませんでした。

偶然にも図書館で予約していた本は、
解剖学者 三木成夫(故人)の道半ばだった論文や研究を
弟子がまとめた『人体5億年の記憶』(←何かの書評で読んで予約)

氏の言うところの、「人間は1本の管である」 (口から内臓を経て肛門へ)
の内容を、まさに体感。

ものすごく納得してしまうのでした。

内臓感覚というものがあるはず」という論調に
横になりながら、自分の内臓の感覚を確かめるのでした。

熱が下がってからは、読書の時間ともなりました。



この春の環境学会で、
保育者のバイブルとも言われる
故 倉橋惣三 著書「育ての心」を研究しているという発表があり
私は、まだ原本を読んでいなかったので
これまた、図書館でゲット。

その内容は、エッセー風で多岐にわたり、
子育ての嫁姑問題にまで、言及してあります。
体験しているだけに、思わず苦笑いしながら読み進めました。

内容は子どもの目線に立って、本当にきめ細やかで素晴らしく、
保育士さんの心の支えにもなっていることが
よく分かりました。

5)ご褒美時間にも感謝

こんな風に、思いがけず建築の専門書以外の本を読む時間を
確保できたことに、驚くとともに、

すごいタイミングだなぁ、、、と。

良いことも悪いことも、
「物事は、すべて、ベストタイミングで起こっている」
とは、言うものの、まさかの読書時間でした、笑。

私の誕生月でもある今月は、

バースデーのご馳走より(←当分お預けです)
様々な事柄や人々に感謝し、
人生を見つめ見直すきっかけにもなりました。

人生後半戦。ますます、感謝しながら生きていきます!

TOPの写真は、退院後外気に触れ、
紫陽花の彩りに感激した一枚です。

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梅雨の時期、目に見えないものの力を借りる、信じる

2019年06月03日 | ワークライフハッピー


6月に入りました。

旧暦では、5月1日の新月の今日。
南九州では、梅雨入りもした先週。

24節気では、来週6/11が今年の入梅。
(これは、関東地方の梅雨入りに合わせてあるのでしょうか、笑)

いよいよ、恵の雨の続く季節が、到来ですね。

当ブログを長年読んでくださっている方は、
私が、旧暦を愛し、旧暦に従い、

情報過多の昨今、焦りがちな社会で、
マイペースに、自分の人生を歩む術を、

旧暦利用で、心落ち着けることができているということを、
理解してくださっている方も、おられると思います。
旧暦利用は、私の体調管理でもあります。

旧暦以外にも、独立するまで、関心のなかった暦や神事、
家相や風水など見えないけれど、土地や人に対して重要なもの、

さまざまな「目に見えないルール」が、
工務店さんや建主さんから必要に迫られ

あるいは、導かれていったという言い方が
ふさわしいかもしれません。

1) 暦
2) 家相
3) 風水
4) 旧暦 (24節気や、新月満月のリズム)
5) 易経

と、順を追って、学んだり、調べたりして来ました。

それぞれの役割や、私が判断していることは、
クライアントさんにのみお伝えしているので、
このブログでは、省きます。

今日は、理解するだけではなく、自分のために行動してみた
ことを綴ります。

先週末の西暦6月1日は「己巳の日」でした。
60日に1度の縁起の良い日とされています。

この日すると良いことは、弁財天様へのお参りだそうです。
そのようなことに気をつけて、これまで暮らしてはいませんでした。

ところが、この数年、地震や事故などで、
ちょっと、運気も停滞気味。

教わって出来ることはやってみようと、
チャレンジです。

(その素直さが自分の良いところと、
誰も褒めてくれないので、自分で褒めています、笑)

思い立ったら吉日、子どもの部活が早朝練習だったこともあり、
朝食を済ませ見送ると、私も電車に飛び乗り鎌倉へ。

子どもが帰る昼食までに、帰宅するという強硬手段を決行。

朝早いのは、良いことです。
すでに混んでいましたが、お参りできないほどではなく、
修学旅行生と思われる可愛らしい男女学生に混ざって、
お金を洗ってきました。

この宇賀福神社の名前の前には、
「銭洗弁財天」と書かれており、お金を清めて心を清め
財運や金運をアップする場所らしいのです。
(倍になって返って来るという言い伝えもあり、
1万円札を洗うツワモノもいました)





境内には、上水の神様や、下水の神様など
思いがけず、水に関係する事柄もあり、





さらに
「鎌倉五水」というのがあることを知りました。



森と樹と暮らしを繋ぐプロジェクトも
最終目標も、水の環境を守ることなので
「水」に関しては、敏感になります。

「龍神様がおられるところは、湧き水のあるところ」
という言い伝えのようなものも、最近の豆知識。

実は、弁財天はもともとインドの神様。(七福神の一人)
日本の豊穣の神さま(水など)と結びついていったそうです。
まさにここは、MIXされた場所なのですね〜。



ここで、「水おみくじ」というものをやってみました。
龍神様の水で、浮かび上がる文字。



更に、余談ですが、
我が子もこの春、修学旅行先の京都、奈良で水おみくじをやってきたとか。
流行ってるのかしら?

旅行の出発前に、
神社建築の軒先の組み物は、大きく分けて3種類あり
「東大寺大仏殿」12世紀の再建時に、
柱に穴を開けて肘木を差し込むタイプが
「大仏様」と言われるようになった。

と建築のことを教えたのですが、ちゃんと見てきたのかい!
と、ツッコミを入れつつ。

子どもが、友達と幾つか引いたというおみくじは
全て英語の解説付き。さすが観光地。



英語のおみくじを初めて見ました!
神社のグローバル化も進んでいました。

話を戻して、
「なぜお参りするのか?」ですが
理由は二つです。

以前のブログにも綴ったように、
2拠点生活の疲れを安らげるため
でもあります。

横浜の自宅に戻ると、毎回、大掃除。
一週間は、毎日早起きして
トイレ、お風呂、キッチン、に床磨き、、、
家族の生活の汚れに毎回「取れない〜」と悲鳴をあげながら、
格闘しています。

さらに事故後の腰痛には、未だに悩まされているので、
家事をすればするほど、身体も気持ちも疲れてきて、
家族に八つ当たりです。

家事を全部自分で背負おうことはないのですが、
家族は汚れていても気にならないけど、私は、ダメなんです。

クリエイティブな気持ちやエネルギーを高めるには
美しい空間と場所が必要。家が散らかっていると
当然、それは外の自然に向いて行きます。

緑や水や花のある場所に、行って気持ちを落ち着けなくては
やっていられないのですね〜。

そして、腰痛の改善には「巳をいただく」のが
私の誕生日的には良いと、整体の先生から教わったからですね。

表向きは、そんな理由です。

でも、本当のところは、、、

仕事の進捗が思うようにいかず、イライラしたり、

家族の散らかしに、イライラしたり、

する自分の心を清め、
度量を広げるために行くのですね。

神社には、鏡が祀られていました。
三種の神器の一つです。

自分を映し出し、自分を反省し、自分の心を落ち着ける
それが本当の目的ですね。

英気を養い、
心を清めて、、、

何日持つかは、わかりません、笑。

梅雨の時期、気持ちがジメッとしないように
先手必勝で、自分を諌めてまいりました。

また、財運に関しては、建主さんはじめ
お付き合いのある、工務店さん、職人さんの分も
祈らせてもらいました。

今月も、みなさんと、
気持ち良く過ごせますように!
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