せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

きらきらの入園式から3年目の春、ホールの木組みに強度出て

2015年04月11日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事



桜が咲く季節になると、毎年思い出す『きらきらの入園式』


私のではないですよ。

自分の子どものでもないです。

設計者としてお呼ばれした式のことです。


その[きらきら保育園]の建主さまから、嬉しい知らせが。
メンテナンスの相談です。

具体的な内容はHPにUPしました。木造保育園に興味がある方は
ご覧くださいね。
http://www.mk-ds.jp/newworks/2015/04/2015.html

私自身、独立した時に、建主さまや依頼主の方とも、施工の方とも、
頂いたご縁を大切に、長いおつきあいにしたいと考えてきました。

独立前に、様々な見学会や住宅のお話を伺うと、
どうしても設計者への不平不満になりがちです。

建築家の批判を聞くうちに、メンテナンスのご相談を受けるというのが、
実は本当の信頼関係だということに思い至りました。

不満があると、相談しないという構図が見えてきたからです。

まだ、「この人に任せられる」と思えばこそのご相談。

だから、何があっても、ご連絡いただくことは、嬉しいことなのです。

どこかに不具合があるとか、こうしたら良かったとか、そういったことも含めてですね。

もう付き合う気がしないと思ったら
連絡はいただけませんから、ありがたいことです。

・・・・少し振り返りますと、

このプロジェクトは、準防火地域での「燃え代設計」という木造の新しいものづくりのチャレンジでした。

準防火地域では、木を表しで使うのは、法律的に難しいのです。

それだけ、産みの苦しみもありましたが、困難を乗り越える最強メンバー!?
(←建主、ユーザー、施工者みんなです)で完成できました。

あの時の苦労を思うと、何事も楽に思えるから不思議です。
また、あの時の施工のメンバーにもいつも想い馳せています。

一時期、過労や心労から建築のものづくりへの情熱を無くしかけていた私です。
それでも、一緒に頑張ってくれたメンバーを思い出すと勇気が湧きます。

『今回は、木の良さに助けられた建築デザイン。
設計者として、まだまだ修行しますわ〜』

と、メールを送ったのを最後に、当時の監督さんとは、音信が途絶えました。
彼も体調不良で会社を辞めてしまわれたからです。

きつかったなぁ、、、苦しかったなぁ、、、。

大変な現場施工で、苦しめちゃったなぁ。と、その後の出来事に、
私自身もまた精神的に追い詰められました。

だからでしょうか。HPに写真をアップするのに、3年かかりました。
この春、やっとTOPページにお披露目できました。

私の反省がひとしきりできて、精神的にやっと落ち着いたからです。

彼もまた、新しい環境でその能力を生かし、
本領発揮してくれていることを願うばかりです。


細々と仕事を続けながら、今またパワー全開できているのも、
様々な導きのおかげ。

建主さまから久しぶりに連絡をいただいたことで、
そんな気持ちをますます強くしました。

自分自身の経験の積み重ねを多くの方に頂戴していることを、
天に感謝する春です。


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保育園の音環境

2014年02月19日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

関わらせて頂いた保育園の音環境の研究結果が出て参りました。
目標吸音率0.25を達成!
140219

お世話になった先生方、学生さん本当にありがとうございました。
当方のスケッチを形にして頂きました!
140219_2

131022

実物のこども達の絵は、私のスケッチなんかよりずっとグッド!
131026
保育環境の基準は、実は建築の学術的には、ほとんどない。

というのが設計に携わって感じたことです。

学校施設と同等の扱いの幼稚園と違い、教育施設ではなく児童福祉施設なので、環境設計としての基準が法的には作られて来なかったようです。

床面積や調理室の耐火や階段など具体的にあるのは、一般施設と変わらぬ空間に関するハード面。

生活環境レベルでは、指針がほとんどない。

そこで、私は、過去の事例だけではなく、法的な縛りはないけれど、こども環境学会の大学の研究者のガイドラインや論文を頼って来ました。

熊本大学の環境分野がご専門の川井先生との出会いも、こども環境学会の勉強会。

数年前、音環境の整備の大切さ。対応はどうしたら良いか、教わりました。

吸音板を保育園に設置して、測定したという方は、私の学びの中では、先生が初めてでした。

今回、熊本に戻って来たご縁もあって、当方が設計した保育園の吸音対策を先生のグループで、一緒に検討して頂けることになり、研究費を使って設置してもらえたことは、本当に感謝しています。

意匠的にも満足いくもの
費用対効果のあるもの
こども達の心理面に良くない影響を及ぼさないもの

それらがクリアー出来ました。

先生方が、日本建築学会内で、こども環境の音環境のガイドラインを作成して下さるようです。

また、別の機会にお会いした専門家からは、音環境の健康への影響は、シックハウスのホルムアルデヒドと同レベル以上に配慮すべきと伺いました。普天間基地のこども達のことをより深刻に捉えておられました。

建築に関わる人間の仕事は増えます。施設の建築費もそれなりにアップはします。

けれど、こども達が日中起きている時間の大半を過ごす保育施設。ここは、人間の生活重視で考えなくてはならないと自分自身を戒めながら、今回の実験結果を活かして、私の実務も、そして、一般の保育園もレベルアップして行くことを願います。

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保育園の音環境

2013年08月13日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

今日は、保育園の吸音材設置テストのことを法人さんを伺って許可頂いた。

これから、吸音パネルの試作と、実験が始まる。

お忙しい中時間を作って下さった保育園の先生方には感謝!

また、園の給食もお昼に頂き、ごちそうさまでした。

午後には、研究者の明治大学のU先生のサテライトオフィスに伺って、研究メンバーと合流し、具体的な作り方と、面積計算、吊るし方などの検討を行う。

一つ、夏の宿題が進んで嬉しい、笑。

保育園の音環境の指針は特に日本の建築の法的な基準は存在しない。

実際には園児の声で、保育士さんは非常に過酷な状況(工場内の騒音に等しい園もあるとか)にある。

ということを、私は母校熊本大学のK先生の講演で数年前に聴いた。

先生は、音環境改善に取り組む第一人者。

私は、その話しを伺ってから、ずっと気になり、設計した保育園の環境を少しでも良く出来ればとの想いから、先生の研究室を訪問。

実際に残響時間を測定し、数値の高い室を改善することに。

新しい取り組みにワクワクです。

K先生お勧めのポリウールという材を使ってメッシュ布でくるみ、そこにこども達に絵を描いてもらったらな、というのが私のアイデァ。

天井吊りなので、ホコリが溜まったら洗濯が出来ると良いな。というメンテの感覚と、どうせなら楽しくしたいというもの。

そして気になる費用ですが、今回は先生方が研究費をゲットされたタイミングだったので、試作品はつくって頂けることに!ラッキーです。

この流れで、良いものが出来、良い環境になり、研究成果もあがれば最高です。

これから、研究室の学生さんには協力な戦力になって頂きます。こちらも心強いです。

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検証は大事

2013年06月04日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

ホームページへのアップが遅くなりましたが、一年点検でヒアリング及びアンケート回収を頂いた内容をニュースページに掲載しました。

↓植栽もやや育って。

Photo
今回、新築で初めて取り組ませて頂いた木造平屋建ての保育園でしたので、先生方の評価はいかがなものか、もうドキドキしました。

アンケートを読んでいて、じ~んと感動。

あそこが良い。ここが良い。

と言って頂けることは、本当に設計冥利に尽きます。

↓0歳児室は特別洗濯物も多いので干場をデッキに設置

130604
全てが完璧な訳ではありません。

改善、補修が必要な箇所も出て来ています。

それでも、一年間、季節を巡っての住み心地や子ども達の様子、施設の活用などを伺って、地域に開かれて、受け入れられている施設ということが分かり、嬉しくなります。

子ども達がにこやかに、先生方も気持ち良く過ごされている様子が一番の宝物ですね!

130604_2
↑避難通路は法律では、平らで固い床の必要がありますが、交渉して緑のラインを入れました。こどもが踏んでも転ばない細い幅なので植物がうまく育つかどうか心配しましたが、タマリュウの他に、雑草もグリーンに一役買って。

HPへの正式な写真アップとコメントなどは、追ってアップして行きますね。

少々、お待ち下さい。

なぜ、なぜアンケート掲載が先かと申しますと、検査後にこども環境学会でお会いした「こども環境アドバイザー」一期生の仲間が、この話しをしたら、ぜひ参考にしたいと言ってくれたからです。

検証しながら、お互いに切磋琢磨出来たらいいですね!Oさん。

私自身は、◯◯建築賞には、ほど遠い身ではあります。

作品性が強く賞を取ることは出来ても、その後、使い勝手の悪さに、使い手との関係が悪化するということは避けたいと思っています。

ですので、こうして補修内容に付いても頼りにされたり、一緒に考えて行けること。そして、お互いに次の段階に進めること。これが本当に有り難いことだと依頼主の皆さん、使い手の皆さんには感謝、感謝です。

また、施工者の皆さんにもご協力頂き、ありがとうございます。

これからも、自分自身が「暮らす」という視点で、ものづくりに取り組んでゆきます。

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半年点検

2012年09月15日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

昨日は、保育園の半年点検に伺って来ました。

とても綺麗にお使い頂いており、法人さんには頭が下がります。

120914
緑のカーテンはこの夏大活躍。
建て主様が設置下さいました。


主任の保育士さんより、事前に不具合カ所をまとめて下さり、とてもスムースにチェックすることが出来ました。

保育でお忙しい中、感謝致します。

ひとつひとつを確認しながら、そして全体の様子を拝見しました。

120914_2 こども達の様子も垣間みれて、嬉しかったですね。

点検の内容は、細かな点はいくつもありましたが、雨漏れとか、使えないものがある等の大きな問題はなく、ほっ。

レバーハンドルが動かなくなった等、緊急性の高い不具合は既に建て主様の方で、修理をして下さっていたりと、皆さんにホォロー頂いていることに、また改めて感謝しました。

きちんと検証させてもらえる機会をありがとうございました。

今回は、ハードの側面でしたが、ソフトの側面も、1年点検で保育参加をさせてもらうなど確認出来れば幸いです。

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