せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

カラーバリアフリーを学ぶ「多様性のある多様な社会を生かす」

2017年08月30日 | まちづくり


昨日は、バリアフリーアドバイザーの研修として
「カラーバリアフリー研修会」が開催され、参加してきました。

(H28年の障害者施設の事件後にできた
「ともに生きる社会、かながわ憲章」のチラシも配布されました)

これまで神奈川県のバリアフリーアドバイザーとして、
施設のバリアフリー化を進める提案を数施設で行ってきました。

色に関しては、具体的には、県の「サインマニュアル」があり、
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/42143.pdf
これをベースにチェックすれば良いのですが、

実際、色弱の方はどのように見えているのかなどは、
感覚として分かりにくく
一度、ちゃんと学ぼうと思っていたので、良い機会でした。

講師の方、会場運営の県の方々には感謝です。

昨日の研修では、
1)当事者の方の実際の色の見え方の説明。
2)当事者に色選びしてもらっている動画。
3)なぜ、見えにくさが起こるのかの医学的根拠から、理論まで。

教えていただきました。
その中で、印象に残ったことを記録してきます。

Point-1
『色に絶対ではないということ』 
(「色とは、感覚である」の説明を受けて)

動物によっても見え方が違うというのは常識になってきましたが、
人間が3色型であるのに対し、鳥は4色型、魚は多色型と
我々より、より色を見分けているようです。

Point-2
『いつ、自分が周りが当事者になるかもしれない』

色弱になるのは、遺伝的なものもあるが、
視力に問題があったり、網膜の病気にかかるとなる。
糖尿病など。。。だそうです。

日本人の男性20人に一人。
世界では2億人、AB型の血液男性人口に等しいそう。

この説明を受けると、
珍しいようで、身近なことなのだと分かってきますね。

Point-3
『カラー化がもたらした弊害がある世の中』

印刷技術の発展とともに、サイン、紙面、書籍など
印刷物のカラー化が進み、実はそのことで混乱を増やしているようです。

学校の教科書、赤線が読めない方は、
漢字の書き順が赤でかかれていて分からないし、
色分けしたものを数えなさいの算数の問題では、数えられない。

折れ線グラフも、色分けだと読み分け出来ないなど。

モノクロ印刷であれば、配慮されていた線種も、
今は色分けされており、逆に区別がつきにくくなっているとのことでした。

当事務所のロゴも、白黒でよかった!
以前は、事務所テーマカラーなどというものも考えたのですが、
候補色は、色弱の方には見分けにくい色だったのが、今回分かり、
やめておいてよかった、と、妙なところで、ほっ。

さらに、帰宅後、子どもの教科書を見たら、赤文字だらけ。

赤は見えない人もいるので、
教科書の大事な部分は、文字サイズアップやアンダーラインが有効だそう。

今では、CUD(カラーユニバーサルデザインの略称)
のマークをつけた教科書もあるそうなのですが、
我が子の学校では、全員には採用されていないようで、やや残念。

というのも、弱者に対する配慮は、
一般の方にも分かりやすくする点で有効だからです。

最後に、今回の学びの最大のPointは、

−1)『伝えやすくする』ことは、『世の中の暮らしを楽しくする』

です。まちづくりも、建築の施設も。

分かりにくさ、使いにくさは、やはり、なくしていきたいものです。

私はまちを歩いていて、不連続なカラー配置をみると
「色の洪水に溺れそう」と常に思ってしまうのですが、
サイン、チラシ、服装、グッズ、食品パッケージ、建築内装、
もう、ゴチャゴチャですよね。

色のない世界は、味気ないのかもしれません。
しかし、人のものづくりは進化しているようで、
複雑化が招く、後退部分もあるのかもしれません。

「私の時は教科書がモノクロで問題はなかったのですけどね」と
当事者でもある講師から漏れた一言が、物語っています。

建築のものづくりだけではなく
事務所の、パンフや、Webサイト、図面の表現などにも
分かりにくさのないように、
意識して色を用いたいと改めて考えさせられました。

これからも、学び続ける建築士でありたいと思います。

そして、

−2)『多様な社会で、多様性を認めながら、多様性を生かす』

バリアフリーアドバイザーとしては、この視点をしっかり持って
取り組んでいきたいと気持ちを引き締めました。

研修開催を、ありがとうございました!!

<補足>
講師の方の所属する
NPO法人「カラーバリアフリー機構」はこちら
気になる方は、チェックしてみてくださいね。
http://www.cudo.jp/
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

町家探検

2014年10月06日 | まちづくり

熊本は城下町の古い町並みが残る新町古町の

まちおこしを頑張る後輩から案内をもらい、

週末は、町歩きに親子で参加。

マップてぬぐいを片手に散策、普段は見られない町家の奥まで案内してもらいました。
1410042

案内役は、男女ともお着物に草履姿。なかなかに伊達姿でしたよ。

足下革靴で説明する彼。
141006_2
この石畳、実は開けることが出来、地下と繋がる秘話も。

築100年から140年という木造を拝見しながら、この代々受け継がれてきた意識と想いの凄さ、維持する大変さを思いながら、探索させてもらいました。

川沿いの半地下のある町家や熊本城の転用材と言われる大きな梁のある倉庫も。

町家の賃貸物件も!

今回学んだことは、表には見えないまちや世界の奥深さでしょうか。

学生さんがデザインしたのれんや屋号もなかなかに良ったですね。

私自身は古いものに興味なかった学生時代。

時代として尖ってるものが好きだったことを考えると、目覚めの早い若者達だなぁ、、すばらしい。

ボランティア活動はどう継続するかが要ですが、行政も地域の会社も関わる活動のようですから、これからもしっかりと地に足付けた活動を展開してくれることでしょう。

期待してます!

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

こども環境学会に参加して来ました。

2014年04月30日 | まちづくり

マニアですけど、2009年に京都デザイン賞を受賞した
四条にある「木製ビル」の近くに泊まりました。
無垢板のスギ板は、少し日焼けしてましたけど、なかなかに美しかったです。
140430_2

私が発表したのは、保育室の吸音実験。
2014psa4
私自身が研究者ではなく、正直、参加するかどうか迷いました。

ポスター作成や往復の時間、参加費用等、エネルギーを費やすからです。

しかし、この場で発表しなければ埋もれてしまう、
せっかくのチャンスと気を取り直し、

結果的には行って良かった!です。

その理由は、

1)人との出会い。

これまでのお付き合いのある方との再会と、新たな出会いがありました。

大学の先生や建築のものづくりの仲間、保育園経営者と、今のこども環境の課題と、未来のビジョンとそして手法について話しが出来たことは、何よりも収穫です。

森と樹と暮らしを繋ぐ重要性に気がついておられ、
同じように取り組んでいる方とも出会えて意気投合!嬉しかったですね。

やはり、こども環境アドバイザー1期生は問題意識も似ていました。

2)情報を得たこと。

京都の学校の作られ方の歴史。
『国の制度の前に町民がお金を出し合って建てた!』

↓町民が建てたときの門とコンクリートの学舎

140430

今、熊本で活動しているスクールバスの活動が、国の制度にはないので、市の指導内容では民間委託の必要があり。が、しかし、歴史を作ること、動かすことは、市民の力と市民のシステムだということを実感。勇気をもらいました。

横浜で活動をご一緒していた先生とも再会し、観光バスを乗り合いバスにした事例があると教えて下さいました。感謝です!

3)健康への視点

建築の仲間からは得にくい、というか、ほとんど話さない視点。
健康について。

今回発表カテゴリーは『環境と健康』。建築空間に関するのは私だけでした。

湿度のこと、環境系の先生
照明と発達の関係性を検証、医学の先生
ろうの生徒への支援システム紹介、NPOの方
自閉症の子どもの行動評価、発達障碍研究所の方

こんなメンバーに囲まれて、私が日頃疑問に思っていることを、話せたことが嬉しいです。シックスクールやシックハウスの事例は発表がないことからも、建築と医学が繋がる視点がないことが分かります。

私が研究すべきはこの視点ではないか?と自分の役目がある気がしました。

当方の発表に対しては、

1)子どもの変化の様子が知りたい
2)吸音は湿度との関係があるが、そこは計ったのか?

など、まだ測定したり観察したり出来ていない部分をご指摘頂き、これまた感激ですね。どんどん、広がりそうです。

『木が五感に与える影響を数値化したい』この研究が出来ないか、方法を探って来ました。(←建築の分野ではないと某教授に言われ止まっている)『木の建築と健康』という視点で研究テーマが出来そうな予感!?

そして更に、忙しくなる予感!?、笑。

吸音に関しては高齢者施設も、母校の先生と熊本で調査開始する予定。
ますます時間管理が重要ですね。

めげませんよ===。本質に向かって邁進あるのみですから、笑。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

春休み特別企画

2014年03月22日 | まちづくり

春分の日を迎えてお墓参りに行かれた方、早めのお花見など、みなさま、この3連休を楽しいでおられることと思います。

本日は、春休み特別企画のお知らせです。

3/29日(土)14時~東京池袋で
森と樹と暮らしを繋ぐプロジェクト』のプレゼンをさせて頂きます。

昨年のドリームプランプレゼンテーション世界大会のプレゼンターの内、4名が昼間から、パワースポット名高い居酒屋(池袋、魚串炙縁)で、夢を語ります!

20140329ivent
昨年、大会に行けなかった方。
プレゼンを聴きたい方、チャンスです!

当たり前ですが、一人で夢は実現しません!

仲間を増やすこと。
応援してもらうこと。
そして、何より諦めない自分を作り上げること!

熱くて濃い時間となること間違いないしです。

詳細をHPのお知らせページにアップしました。
http://www.mk-ds.jp/news/2014/03/329.html

「もくぴーす」も持って行きます。
みなさまとお会い出来るのを楽しみに待っています!

何と熊本では、昨日、昼間からヒョウ(氷)が降りました。

全国でも大雪のところが合ったようですね。
寒暖の差が激しい季節柄、ご自愛下さいね!!


コメント
この記事をはてなブックマークに追加

森林への関わり方

2014年02月13日 | まちづくり

熊本の近所の山のスギがごっそりと刈られ始めた。伐採しても良い時期を迎えたのだろう。
山肌が見えてくると、あ~あそこも植林だったのか!?と逆に分かる皮肉さ。
140213
「もう手遅れだよ」
「もう木に関わることは、止めようと思う」
「酷い現状、日本に未来はない」
「やめておけ」

私の周りのささやき。本音。

個人での僅かな関わりの中でだが、林業、製材業、建設業の過酷さも
それなりに知っているつもりである。だから、そう私に話して下さる方々がいるのだ。

でもね。やっぱり、まだまだ人の力を信じたい。
自分の想いも信じたい。森の力も垣間みた。

下の禿げ山のような写真は、「森林異変」(田中淳夫著)の本の帯。
九州では宮崎と熊本で起きているとある。

140213_2

気になった私は、以前、車を走らせて、県境を見に行った。
そこで本に有る風景の一端を見た。

この方法が、良い悪いではない。

正しい正しくないなんて、歴史で変わること。
今は、森林の現状何を選択すべきか考えて、行動すべきかではないかと思う。

どんな活動をしたら、みんながワクワク楽しくなるのかな?

林業の専門家でも、木の専門家でもない

建築屋の端くれが出来ることは、そこかなぁ?

そこを探るのが私の役目かもしれない。と思い始めています。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加