せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

師匠の嬉しいニュースと恩師の悲しいニュース

2018年02月15日 | ワーク・ライフ・バランス

明日は、旧暦新年。
いよいよ、本格的に一年を迎えます。

早々の賀状をいただいた皆様には、
新年の挨拶状を出したところです。

この旧暦の年末に
師匠の嬉しいニュースが届きました。

すでにいくつもの輝かしい日本の賞を取られていますが
今回は、栄えある国際的な賞です。

しかも、第1回目だそうです。
同期の仲間が、英語の記事を読んでいていち早く知り
メールで知らせてくれたました。
https://www.domusweb.it/en/news/2018/02/09/itsuko-hasegawa-wins-first-royal-academy-architecture-prize.html

本当に、おめでとうございます!

日本で初めて公共建築をコンペで勝ち取った女性建築家として
第一線を走ってきて下さいました。

海外での活動も広く、
世界で評価も高い、ものづくりの実績を積んでこられました。

師匠の活躍がなければ、私たち女性の今がないと言っても
過言ではありません。

女性が現場に出るときの、心構えや
当たりの強さなどの話も伺ったり

建築のものづくりの考え方だけではなく
公的な施設を作るときの多くの方々との付き合い方、
考え方の違う人々を束ねる力など、
その背中から学ばせてもらいました。

ご本人にとっては、入れ替わりの激しいアトリエ系事務所の
スタッフの一員でしかなかった私かもしれません。

それでも、現場に出して頂いたり、(そのチャンスはそう多くない)
こうして、今でも、優秀な方々(英語が喋れないのは、私くらいでした)
との縦横の繋がりを持たせていただいていることにも
感謝しています。

結婚後、子どもが生まれてからは、
毎年の新年会もご無沙汰してしまっていました。

お祝い会も開催されるようです。
関東在住時であったら、ぜひ参加したい思いです。

もう一つは、恩師の訃報です。
http://www.engawa.ne.jp
メッセージ投稿先はこちら
http://9225.teacup.com/engawa/bbs

賀状の返事を出す前に、、、
亡くなられてしまいました。
その点では今年は旧暦新年が遅すぎました。

先生は、一貫して、まちづくりの住民参加、
市民に建築を開いていくことに
こだわり続けて、退官後も、
精力的にまちづくりの活動をされていました。

大学を変えてでも、通いたかった研究室。

他校からの異端児的な私を受け入れてくださり、
研究も、就職も背中を押してくださった先生。

こども環境学会でお会いした時も、
つい先生に相談ごとを持ちかけた私の話を
ニコニコと聞いてくださり、
また頑張ろうと思ったものでした。

新年の賀状には、
長年の海外での活動の様子が
写真とともに送られてきました。

本当に、頑張られるなぁ。。。と
感心していた矢先でした。

こちらは、お別れ会が後日執り行われるそうです。

昨年の卒業生の集まりにも、子どもの行事と重なり、
伺えず、お元気な姿を拝見できぬままとなりました。

こうして、振り返ると、少し、後悔がなくはないですね。

建築のものづくりの仕事に、
お世話になった方々とのお付き合い
子どもや家族のこと家事や学校行事、親のケア、
自分の勉強、友人知人との楽しみや、趣味など、、

限られた時間の配分を、
いろいろな折り合いをつけて決めています。

それでも、
やはり、先生にはお会いしたかったと、悲しみとともに
じんわりとした思いがこみ上げて参ります。

こうして、毎日が選択と葛藤、
そして喜びと悲しみの
相反するような出来事で、
人生は過ぎていくのかもしれません。

嬉しいニュースと悲しいニュース。

両方を同時に受けて、ちょっと心の混乱!?を
整理するためにも、今日は綴りました。

長谷川逸子先生、受賞おめでとうございます。
これからのますますのご活躍をお祈りいたします。

延藤安弘先生、ご冥福をお祈りいたします。
志を引き継いで参ります。

個人的な心の吐露を読んでくださった
読者の方にも感謝いたします。

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