怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

夫の学校150周年記念

2008年07月28日 | 近隣の人たち
「ギムナジウム」は小説や漫画の世界の遠い西洋の学校のこと、と思っていた。
夫と付き合い始めてから彼の口から「ギムナジウム」という言葉を聞いたとき、感動したものだ。
それは全寮制でも男子校でも制服があるわけでもない、普通の公立学校であることがちょいと残念に思ったのは、漫画の影響か?
そんなに読んでいたわけではないのに~。

先日、夫の卒業した学校の開校150周年記念の行事に行ってきた。
夫はパーティだのイベントが嫌いなのだが、どういうわけか、学校時代の知人友人には会いたがるのだ。
ギムナジウムは10歳ごろから、20歳近くまで通うらしい。
夫が言うには、その8,9年の間ほとんどクラス替えもなく、学校の先生の転出入もないらしい。
多感な年齢のほとんどを同じ顔ぶれで過ごすのであるから、家族同様な感情を持ってしまうのだろうか。
わたしのような人口規模の大きい街の公立学校で、毎年のようにクラスの入れ替えがあったりする学校生活とはかなり違うだろう。


普段出入りのできない場所に行ける、というわけで、カメラを持って撮影しまくりの私。

これは、校舎の中で一番古い部分。
つまり、150年位前のものらしい。



古い玄関から入ると、こんな階段がある。
う~ん、フリューリンクさんとかライザーさんとか、出てきそう・・・・


こんな学校には日本のような制服が似合いそう。
実際は腹肉・尻肉が見えそうなパンツ姿の女生徒、ゴムぞうり、ジーンズ、などそれはそれは自由にやっているそうな。





(上)これはトイレ。


廊下にこんな古臭い水道が・・・ひねると、ちゃんと水が出てきた。


音楽室もあり。ちゃんとピアノもあった。これ、古いけどスタインウェイ。
実家のある付近の公立学校はどんどん新しいピアノが納入されているのから比べると「古くてたいへんかな~」という気もしなくもない。
ちょっと弾かせてもらった。
手入れはされているようだけど、鍵盤重くて、弾きづらかった。
わたし、ピアノを弾くのは久しぶりで、指の筋肉たるみっぱなしだしぃ。


ここは自然科学分野関連を目指す生徒を育成しているそうだ。
右は、フーコーの振り子。こんなものが私の学校にあったら、みんなでこれを振り回して遊んだだろう!
「ちょっと止めても、また動くのかな?」などと思い、腕を伸ばしたら夫にしかられた・・・


教室ごとに卒業年度を分け、来た人たちはそれぞれの場所に行って、懐かしい顔に合える、という仕組み。
日本のような式典は一切ないようだ。
「校長挨拶」とか、「市長挨拶」とかちょっと期待した私。いや、聴いてもわからないから意味ないのだけど、雰囲気くらい味わえただろう。
ちなみに校歌というのもないらしい。
この集まりをやるのに寄付金集めなどもなかったらしい。

で、なぁ~んにもないのに、これだけはある!


中庭に造られた「ビアガーデン」・・・・!
そう、懐かしい仲間達と何をするかといえば、ビール片手にひたすら歓談。
話す相手が久しぶり、ということを除けば、いつもやっていることの延長ではなかろうか?!

いつもは寡黙な夫も古いクラスメート10人ほどに会うことができ、饒舌になっていた。
ここに通っていた当時はみなここ周辺に住んでいたのだが、ほとんどの人たちはミュンヘンをはじめ、他の街に住んでいるらしい。
夫のように、外国勤務経験者は、今現在イタリアに住んでいる一人と夫のみ。
日本企業に自社製品を売っている、という男性、日本円がユーロに対して安くて利益が上がらないそう。注文から3日で届けることができる、と自慢していたけど。
州の教育関連の役所勤務の男性は・・・・ドイツの中等教育年数の短縮に関する仕事をしているらしい。9年のギムナジウムを8年にするための人件費の捻出が難しいとか・・・
夫の日本語訳をこんなふうに時々聞いていたが、次第につまらなくなったわたし。
外国人ばかりのパーティほどつらいものはない。

夫が楽しそうな様子を横目で見ながら、自分に言い聞かせる、
「夫の幸せは妻のしあわせぇ~」
ううう~なんて、いい妻、わたしぃ~