「天は自らを助くる者を助く」 サミュエル・スマイルの自助論に出てくる言葉ですが、1856年に書かれた本です。幕末の日本にも影響を与えた本だといわれていますが、今の時代にもう一度問いたくなる書物かも知れません。
英国のサッチャー首相もこの本を参考に傾いた英国を立て直したといわれています。
”自己修養においては、決断と機敏さも欠かせない。この二つの資質を伸ばすには、人間を若いうちから自立させ、自由に行動する機会をできるだけ与えておくべきだ。過保護や目に余る束縛は、自助の習慣をつける妨げともなる。”
”自尊心とは、人間がまとう最も尊い衣装であり、何ものにもまして精神を奮い立たせる。
「汝自身を敬え」とはピタゴラスが弟子に命じた言葉だが、自尊心という気高い理念に支えられた人間は、確かに決して官能におぼれて身を汚したり、卑屈な考えで心を汚したりはしない。
日常生活のすみずみまで自尊心が行き渡れば、それは清潔や沈着冷静、貞操、道義心などあらゆる美徳の基礎となるだろう。”
”真の人格者は自尊心に厚く、何よりも自らの品性に重きを置く。
さらに、人格者は自分を尊ぶのと同じ理由でほかの人々をも敬う。彼らにとっては、人間性とは神聖にして侵すべからざるものだ。そしてこのような考え方から、礼節や寛容、思いやりや慈悲の心が生まれてくる。”
現代人にも耳の痛い言葉が出てきますが、明治維新の時代にこうした教えを広めることで”貧しくもきらりと光る国日本”が世界に認知されてきたんでしょうね。経済三流、政治は四列目であっても国民は一流。これが重要だと思います。
たまたま図書館で借りてきた本でしたが、目が覚める思いで読んでいます。
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