のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

ささやかな庶民の初夢でした

2017年01月02日 | 日記・エッセイ・コラム

 「寅ちゃん今頃どうしているんだろうね。」

 「あらおばちゃん。お兄ちゃんからハガキよ。」

 ホント、寅さんは今頃どうしているんだろう?なんか正月らしくない近年です。

 正月も何も今日はスキー場です。大みそかはあまりの慌ただしさにお昼を食べそこなったので、今日はカロリーメイト持って行ってリフトの降り場で転がる子供たちのおたすけ隊で汗まみれになりました。でも、子供って上達早いですよ。一番厄介なのはおばちゃんたちで一度転ぶと起こすのも一苦労。

 「オリンピックまでまだ1年あるからたっぷり練習してください。」と言うと、「冬季オリンピックって韓国でしょ。行きたくないわよね。」つい数年前まではヨン様だのイケメン俳優とか騒いでいたのに、だいぶ正気になってきたようです。5年後は北京。盛り上がりそうもない。冬季スポーツはしばらく冬の時代が続きそうですね。

 1940年に札幌が開催地に選ばれていたんですね。1944年はイタリアのコルチナ・ダンペッツォ。どちらも戦争で中止になりましたが、平昌と北京も安泰とは言えない。

 昨日の元旦。自営業のネコは御年始のあいさつに出かけていたのか、一日姿を見ませんでした。今日は夕方帰ってきたら縁の下から出てきたので、御年始の「煮干し玉」を与え、「今年もよろしくお願いします!」「ニャン」と新年のあいさつをしました。

 昨年の今頃も雪不足で、スキー場には行かずに家で正月を過ごしましたが、足の指を骨折していたので山歩きにも行けない。読書三昧の正月でした。今年は元旦早々忙しかったので、これも健康のご霊験。「休みが欲しい」と思うくらいがちょうどいい。

 そう考えれば、今のところ穏やかな正月です。

 その昔。越後と上州の間に馬車が通れる三国街道を作った上杉謙信が、上州の宮野城と言う出城に入り、申の年の申の月の申の日に歯が八本欠ける夢を見た。は八は末広がり出縁起が良い、これは良いことが起きる前兆に違いないと、その宮野の地に「猿ヶ京」と言う名を与えたという言い伝えがあります。

 差し歯とかぶせた歯がポロポロと口からこぼれ出る変な夢を見ました。しかもこれって初夢。上杉謙信と違っておおざっぱなので数までは数えていなかったけど、申の年は前日に終わっていました。このあたりが名を遺す人と凡人の違いなんでしょうが、夢の中でまで歯の治療費を考えてしまった現実的な庶民の辛いこと。

 そっか。鳥は歯がないのか。

 夢でも現実でもいい。

 こんな世界に入り込んでみたい。ささやかな庶民の願望。

コメント (4)
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