のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

雪女

2009年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム

 雨降りの影響もあって、暑くはないけれど蒸す一日でした。夜、土砂降りに近い雨降りになり、傘を持たずに出かけたので、十数分の家路を雨の中小走りに戻りましたが、雨が体温を奪うので身震いするほど寒さを感じました。

 以前、山の先輩宅で「凍死」について興味深い話を聞きました。低体温症で意識がおかしくなってくると、寒いも熱いもわからなくなり、着ている服を脱いで雪の中で死ぬケースがあります。
 こういう症状が出ると、ほとんど助からないようです。登山のビバーグの最中にパーティーのメンバーがこうした末期症状をしめした場合、気を違えた仲間を押しとどめようとして二重遭難する例もあるようで、こうした症状が出た場合、残酷でもザイルでも何でも使って縛り上げることが「是」であるという指導が、10年ほど前に出たそうです。

 なかなかそこで冷静に「お前はもう死んでいる」と決断はできないことでしょうが、自分だけでも生きて帰ってくる世界ではこうした冷たい決断も必要です。

 体温が低下し、幻覚に惑わされ「暑い暑い」と服を縫いで凍死した遭難者が、雪女を強姦しようとしてパンツ下ろしたまま死んでいたなんて思われたら不憫です。

 小泉八雲の雪女

 続編

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