モグラの手
これはモグラの手です。右側が親指ですから、これは右手です。この写真で「親指」に見える爪のない「指」は実は親指の内側にある「第6の指」です。親指はその内側(写真の左側)にあり、ちゃんと爪があります。そういう本当の指が5本あります。この「第6の指」の中にはブーメランのような形をした骨が入っていて、手のひらには関節しておらず、宙に浮いたよう担っています。この骨は鎌の刃のような形をしているので「鎌状骨」と呼ばれ、非常に丈夫なキャッチャーミットのような皮膚に覆われています。
モグラはトンネルを掘るとき、土と格闘するわけですが、土には硬い柔らかいがあるはずです。柔らかければこの6本の指のある手のひらで効率的に掘り進むことができますが、もし土がとても硬かったら出した腕が手前に引けないことになります。そういうときに、この宙に浮いた第6の指は折れ曲がるように「倒れて」土を掻き取る面積を狭くします。面積が狭くなれば同じ力をかければ腕を手前に引くことができます。つまりこの第6の指は「遊び」になって、土が柔らかければ面積拡大、硬ければ縮小できるように機能しているのです。
モグラくん、すごいや。