自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

仙川のタヌキ、後日談

2020年07月31日 | 動物 animals

小金井に発する仙川という小さい川(と言っても水はなくコンクリート3面張り)の橋の下にタヌキが巣を作って子育てをしていることを報告しました。5月20日のことです。こちら
巣は地上70 cmの高さの土管の中にあり、タヌキがヒョイと飛び上がるのにびっくりしました。その後子供が3匹いることが確認され、落ちたのを親が加えて巣に戻す映像なども取れました。6月終わりになると子ダヌキは随分大きくなり、土管の出口まで出てくる姿が確認されました。


この子たちが大きくなるのを微笑ましく眺めながらも「このまま大きくなって活発になったら、この土管の中では大変だろうな」とか、「もし落ちたら親がくわえてジャンプするのも難しくなるし」と心配していますた。ところが、その後写らなくなりました。折悪く、そのころにセンサーカメラの調子が良くなくなったのですが、カメラを取り替えても写っていないことがわかりました。どうやら引越しをしたようです。他の場所にも5カ所にカメラを置いていますが、以前には1番に数回写っていましたが、今では数日に1回、多いところでも1日に1回しか写らなくなりました。
その中には確かに仙子も写っていますが、生活の中心がどこかに移ったのは確かです。ただ、今のところそれがどこかわかりません。もう少しカメラは置いたまま、追跡しようと思います。

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フクロウは機械ではない

2020年07月30日 | 標本
説明は概ね納得できたとはいえ、スッキリはできませんでした。O15とT6はオープンなのにハタネズミ率が低いのが予想に反していました。そこでもう一度、巣箱の周囲を見ると、O15もT6もオープンといっても牧場ではなく、畑です。そして畑もありますが、しっかりした林もあります。
 牧場と畑を比べると、同じオープンな場所といっても、畑ははるかに集約的で人も出るし、道路もあります。そういう環境はフクロウにとってはできれば行きたくない場所なはずです。だからこういう場所のフクロウは主に林で狩りをするのではないでしょうか。

 フクロウは機械ではありません。単純に飛行距離を計算して、どこでもこれくらいは飛んで行って狩をするだろうという単純な発想はおそらく実態をうまく説明しないのだと思います。
 「自然は単純ではない」ということを改めて思い知らされました。

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ハタネズミ率

2020年07月29日 | 標本
巣材から取り出したネズミの顎の数を数えて、全体のうちハタネズミが占める割合を「ハタネズミ率」と呼ぶことにしてそれを群落の関係と対応させてみました。
 結論的にいうと「そう単純ではない」ということになりました。
表の上ほど森林が覆っている巣箱ですから、ハタネズミ率は上ほど低く、下ほど高いはずです。ハタネズミ率が高い巣箱は黄色、低いものは緑色で示しました。
 そうするとO7やK3は緑色のはずなのに黄色です。ただし、これは2019年だけの結果でこれまで数年の蓄積があるので、それを見ると緑色ですから、今年だけが偶然高かったのであり、全体としては低めだから、まずまずと言ったところです。中央部分はどちらの色もついていないので、まずまず納得できます。しかしO15やT6は畑が広いのに緑色、つまりハタネズミはあまりとられず、アカネズミ がよく食べられていたということです。これは説明が苦しいです。02はハタネミ率が80%と非常に高く、通算でも低くはないということでこれもまずまず納得できるものです。




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巣箱周辺の環境

2020年07月28日 | 標本
そこでフクロウの巣箱を中心に直径500 mの円を描いてみました。そうするとN1やO7、O13などは基本的に林が卓越する環境です。ただ一部に牧場があったり、この円からは外れるもののそう遠くないところに牧場がある場所もあります。これに対してO2、O15、T6などは畑が3分の1から半分くらいあります。

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巣箱の環境

2020年07月27日 | 標本
八ヶ岳自然クラブでは20近くの巣箱をかけていますが、2019年は7つの巣が利用されて雛が巣立ちました。巣箱の場所は下の写真の通りです。


八ヶ岳は低いところは農地になっていますが、中腹以上は基本的に林です。ただ林の中に所々牧場があります。林にはアカネズミ 系のネズミが、牧場などにはハタネズミ系のネズミがいます。だから7カ所の環境が森林か草原的かを見れば巣箱に残ったネズミの内訳が説明できるかもしれないと考えました。


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モグラの腕

2020年07月26日 | 標本
珍しいことに、フクロウの巣材からアズマモグラの腕が検出されました。ネズミの場合、上腕骨や尺骨は多数検出されますが、ほとんどは消化され、分離した状態で検出されます。モグラの場合も多くの場合は分離した上腕骨が検出されるのですが、今回は上腕骨と掌の部分が腱で繋がった状態で検出されました。ネズミに比べればモグラの腕は非常に大きく、また土を掘削するために筋肉も発達しており、皮膚も厚く丈夫です。そのため、フクロウが飲み込んで消化しても残っているか、あるいは飲み込む段階で、腕を食いちぎって飲み込まなかったのかもしれません。2つあった事例のうち、写真の例は掌は無傷で、モグラに特徴的な鎌状骨(拇指よりも外側につく“第6の指”と呼ばれる部分にあるブーメラン状の骨)も確認されました。このことから推測すると、飲み込まれなかった可能性が大きいと思います。

モグラの腕:外側から見たところ

モグラの腕:内側から見たところ
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フクロウ

2020年07月25日 | 標本
八ヶ岳の知り合いが、私がお手伝いしている麻布大学いのちの博物館にフクロウの巣材を送ってくれます。その巣材の中にはフクロウが営巣中に運び込まれて、吐き出されたネズミの骨などが出てきます。主にはネズミですが、たまには食虫目の仲間であるヒミズやモグラ、あるいは鳥類も出てきます。

スケールは10 mm
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オミナエシ

2020年07月24日 | 標本
この季節は林が暗くなり、春の花は終わり、秋の花はまだ、ということで花があまりない季節です。玉川上水ではノカンゾウが一番目立ちます。そうした中で秋の七草のオミナエシが咲いていました。

オミナエシ 20.7.15
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イヌザクラ

2020年07月23日 | 標本
玉川上水に時々見かける樹木にイヌザクラがあります。サクラの仲間ですが、それらしくなく、小さい花が穂になって咲きます。ちょうど試験管ブラシのような感じです。

イヌザクラの花 20.4.16

山に行くとウワミズザクラといって同じような花を咲かせる桜があります。
 7月15日にそのイヌザクラの果実が色づいているのに気づきました。

イヌザクラの果実(2020.7/15)

22日に見たものはもっと熟していました。

イヌザクラの果実(2020.7/22)


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キツネガヤ

2020年07月22日 | 標本
これもそうです。


キツネガヤ 20.7.5 玉川上水
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