いくつか実っている果実を採集して、後でその中に入っている種子を取り出してもらいました。伝えたかったことは、分類学的には違う植物が直径が5−10 mmくらいで、しばしば赤い実をつけるということの意味です。それは鳥が一呑みにできるということで、それによって種子を散布させているということです。違う植物が共通の目的のために「他人の空似」になったことを体感してもらいました。
ドングリを拾ってやじろべえを作ってもらいました。小さい子にはキリを使うのは難しかったようですが、できたのをもらって嬉しそうでした。
採集した果実を、一人一人に配ったチャック袋に入れて、付箋に名前を書いてもらいました。子供たちはこれそのものが楽しかったみたいです。
集めた果実を見て、スケッチをしてもらいました。
小平の玉川上水の脇にある林で「どんぐりの会」というグループが毎年幻燈をします。野外で夜に行われます。たくさんの人が来ていました。この写真は始まりで主催者が挨拶をしていると頃です。大きいスクリーンのイラストは芸術性の高いものでした。演じられるのは宮沢賢治の「注文の多い料理店」でした。朗読が素晴らしく、すぐにその世界にひきずり込まれました。
スクリーンに冬の林の絵が現れていた時に、本当の林のコナラの葉がハラハラと落ちて、スクリーンの林の中を落ちていきました。その林の中に本物の葉が入ったと見えたわけですが、私にはスクリーンの林が、本当の林に「入った」ような感覚になりました。野外で行うことの素晴らしい効果でした。
この準備がどれだけ大変かも想像しました。
チゴユリ群落があるのですが、ナラ枯れで上木が亡くなったために、直射日光が当たるようになりました。たぶん、そのせいだと思いますが、夏なのに葉が半分枯れたように黄色くなっていました。
9月3日に観察会をしました。
この林は玉川上水の北側、道路一本を挟んだところにある林で「どんぐり林」と呼ばれています。ここが道路予定地で、写真の奥で草が生えているところの右側に道路がつきます。この林が残ると言っても、道路に直面するわけで今のようにのんびりと子供たちが遊ぶということはできなくなるでしょう。いつもとちがってここまで足を伸ばしました。