日常的にはタヌキの糞分析とシカ頭骨の計測をしながら原稿を書いたり、ブログにアップしたりしています。今月は玉川上水でナラ枯れ調査をしました。
タヌキは浦和商業と愛媛県松山市郊外、アファンの森のものを分析しています。5日には関野吉晴さんが作っている映画の撮影をしたいというので、一緒に浦和商業に行って理科室で糞を水洗するところを撮影してもらいました。12日にはアファンの森に行きました。13日と16日には玉川上水のナラ枯れ調査、17日には予定している「木の実、草の実、タネ調べ」の下見をしました。27にはそのイベントがあり、楽しいものになりました。こちら
成果としては次のとおり。
- 山と渓谷社から出た「ニホンオオカミの最後」(遠藤公男著)の解説を書来ました。こちら
- 汐文社の小学生向け「動物愛護を考えよう」の監修をして、子供用と保護者用に文章を書きました。こちら
論文関係では「Mammal Research」に出したヒヨケザルの論文(Seasonal changes in dietary compositions of the Malayan flying lemur (Galeopterus variegatus) with reference to food availability, 「マレーヒヨケザルの食物組成と供給量の季節変化」)のゲラが届き、オンラインに公開されました(こちら)。また「植生学会誌」の「ススキとシバの摘葉に対する反応 – シカ生息地の群落変化の説明のために」も校正が来ました。これは1990年ごろにとったデータで、古いノートをひっくり返してまとめたものです。内容は こちら。それから、去年、小平霊園で調べた種子散布の論文(生け垣を利用した種子散布の把握 – 東京都小平霊園での観察例、「植生学会誌」)もゲラが届きました。内容は こちら
11月7日に一般社団法人全国山の日協議会の「山の日レポート」に「山とシカ(下)」を送りました。「山とシカ(上)」は こちら
今月受理された論文はありません。
調査は早めに終わったので、前から行きたいと思っていた小布施にある北斎館に寄りました。原画を見て感激しました。
小布施の駅は小さくていい感じでした。空が広く、遠くに山が見えて長野らしい景色でした。
群落調査ともう一つの目的はタヌキの糞回収です。ため糞場を見つけているので、そこに行きました。ところが、糞虫に分解されていました。それでもなんとかと多少とも原型をとどめたものを回収しましたが、分析に耐えるかどうか・・・。こんなに涼しくなったのにまだ糞虫が活動していると言うのは驚きでした。