アカタテハ
小学3年生のときだったと思います。昆虫に興味を持ち始めた頃でした。夏休みになると決まって祖母が迎えに来てくれて、母の実家に行きました。山の中で、電車に乗って倉吉という町につき、そこからバスに揺られて終点まで行きます。そこで待っているときに、赤と黒の模様のチョウがきて石垣に止まりました。私はその美しさに心を奪われました。とても元気のよいチョウで、よく見ていたモンシロチョウのようにヒラヒラ飛ぶのではなく、ビュンと勢いよく飛んではもとの場所に戻ってきます。
後でこれがアカタテハというチョウで、同じ仲間にキタテハとかルリタテハと、色違いのチョウもいることを知りました。図鑑にはイギリスではレッドアドミラル(赤い提督)と呼ばれているということも書いてありました。確かに角張った翅の感じと白い点々などが軍人をイメージするのはありえると思いました。
タテハチョウの仲間はどこか特別な感じがして子供の頃からずっと好きです。最近、散歩をしていてアカタテハを見つけて、忘れていた子供の頃のことを思い出しました。