G7がおこなわれた。かつて、三木首相とか宮澤首相の頃、「見劣り」がするという印象が否めなかった。まあ外見のことは人種的特徴だし、あの世代は栄養摂取が十分でないからなおさらだったと自分を納得させるような気持ちがあった。だが、宮沢氏などは英語はうまかったし、英語でウイットの効いた冗談を言うなど知性を感じさせるところがあったから、会話に内容はあったのではないかと察する。
「見劣り」からも日本の首脳がG7にいるのが違和感があるが、極東の日本が「西側」と言うのは明らかにおかしい。アメリカ寄りの従順でよく働く国民がいる国だから仲間にしてやろうと言うことだったのか。そのことを戦後の経済復興に邁進した国民は歓迎し、「やっと日本も一流の国になった」と鼻高々だったと思われ、1964年のオリンピックの時は国中にそう言う喜びが満ちていた記憶がある。
しかし、今、落ち着いて考えてみると、日本がG7の一員であるのは本当にいいことなのだろうかと思う。コロナ以降、私たちはこの国が実は先進国でもなければ、まともな機能を果たすことができず、民主的なものの決め方もできない、そして科学的思考のできないリーダーに決定を任せざるを得ない相当にお粗末な国であることを知ってしまった。GDPなどと言うのはただの一つの指標に過ぎない。むしろいろいろある指標のうち、日本の評価にとって都合のいいものを探して「これこそ豊かさの指標だ」と飛びついたのだろう。BS放送で各国の裏通りなどを紹介する番組などを見ていると、GDPが低い東欧の国の人が実に豊かで、充実した生活をしているのがわかる。それをみるにつけ、GDPというのが信用できないと思っている。
そういうごまかしをし、背伸びをして「うちは欧米の豊かな国の仲間にしてもらっている。これは東アジアの他の国にはないことだ」などという必要はない。身の丈の実力、実質的な姿を直視した方がいい。
そして思うのは今の我が国のリーダーである。見かけの見劣りは語るまい。英仏などの首相と対談をしたと伝えられるが、映像はない。恐ろしくて見れない気がする。まさかそこでも紙切れを読んでいるのではないかと・・・・。
「見劣り」以外の言葉が見当たらない。