自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

11月を振り返る

2018年11月30日 | ごあいさつ Greetings
今月も動物の食性分析をしました。丹沢のシカ、鳥取のシカ、裏高尾のタヌキ、インドネシアのヒヨケザル。
それからムササビの解体をしました。麻布大学いのちの博物館の次の企画展示「アニマルウェルフェアとは」のために、原稿作り、展示小物の作成をしました。

11.1 玉川上水花マップ調査
11.2 東大でシカ標本整理
11.3 里山民家に行く
11.5 神奈川県環境審議会環境基本計画部会
11.6-7 小平市教育委員会福島県研修
11.7 東大出版会の光明さんをお祝いする会
11.10 小平第4小学校で講演
   武蔵美大の関野吉晴先生の講演
11.11 さがまちカレッジで実習
11.17 孫の学芸会
11.18 玉川上水観察会(井の頭方面)
11.20 津田塾大で調査
11.24 こども観察会「木の実・草の実・たねしらべ 」
11.27 山形県野生動物研修会で講演「シカ問題を考える」
11.29 東大でシカ標本整理
11.30 かわさき市民アカデミーで講義


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新書の韓国語訳

2018年11月29日 | 研究など research
2013年に出した「動物を守りたい君へ」(岩波ジュニア新書)はおかげさまで好評で、増刷を続けています。そしてありがたいことにその韓国語訳がでて、韓国で出版されました。なんだか不思議な気持ちです。ハングルが1文字も読めないので、自分には読めません。私たちはたくさんの欧米の翻訳本を読みますが、よく著者の日本語版への「まえがき」などが書いてあります。私たちはなんとなく著者も日本語の本を見て「まえがき」などを書くように思っていますが、全く読めないわけで、今の私と同じような気持ちなのだろうと思います。それで、韓国の若い人に向けて改めて一文を書けばよかったなと思ったりしています。書くとすれば、人の持つ限界、しかし私たちは海峡を挟んで長い歴史を共有し、これからもそうであること、そこに生きる動植物はただひたすら懸命に生きているのだ、ということです。今、政治的に難しいことがあるから、よけいにそう思います。


韓国語訳の表紙 オリジナルの表紙




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バテンてなんだ?

2018年11月28日 | 研究など research
 ムササビの死体を提供してくださった半場さんはヨットの心得があるとのこと。針状軟骨の話をしたら「それならヨットのバテンのようなものだな」ということでした。聞いたことがなかったので調べてみたら、ヨットのメインセール(主帆)に水平に入れる「骨」で、やはり柔軟性があるもののようです。これがないと風が吹いた時に帆がパタパタとなるのだと思います。それを抑えるのに芯になるのがバテンということのようです。そうであれば、ムササビの針状軟骨はまさにヨットのバテンに相当すると思います。


ヨットの部分の名前。バテンはメインセールの芯として機能


ムササビの「バテン 」である針状軟骨。イラストでは針状軟骨を強調しており、実際には皮下にあってこのようには見えません。


 もう一度バテンと針状軟骨を比較してみます。ヨットではマストがあって、そこに帆を張る。帆は風をはらんでヨットが動く力になるが、そのためにはブームとマストで三角形の帆を固定する必要があります。三角形であることで力が下に集中し、ヨットは安定するわけです。
 一方、ムササビの飛膜は滑空するためですから、広ければ広いほどよいわけで、前後の脚に最大限付いています。だからヨット本体に対応する胴体にマストである前肢、後肢が2本あると見做すことができます。前肢をマストとみて少し違うが後肢をブームと見ることもできなくはありません。そうすると針状軟骨はまさにバテンに対応します。ただ、ヨットの場合は風を孕むことと、安定することが帆の構造を決めたのに対して、ムササビ ではできるだけ空気をはらんで対空時間を長くすることが必要条件になります。そのために針状軟骨は飛膜のバタバタを安定させるというより、被膜の面積を拡大するということの意味が大きいと思われます。もし針状軟骨がなければ、前肢に続く皮膜はダラリと垂れさがったりするでしょうが、それが針状軟骨でピンと広がるはずです。つまり小指と針状軟骨で三角形上の芯を作って、飛膜を外側に広げ、安定性をもたらしているのだと思います。

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大失敗

2018年11月27日 | 研究など research
ところが私が無知なために大失敗をやらかしました。でも転んでもタダでは起きない私はおもしろい体験をしました。かなりこむつかしい話なので覚悟してご覧ください。

 後日談1 小指は骨ではなかった


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ムササビ

2018年11月26日 | 研究など research
山梨の知人が「ムササビの死体を見つけたけどいる?」と聞いてきました。「もらわいでか」
早速送ってもらい、麻布大学いのちの博物館のために標本作りをすることにしました。普通の人は肉や骨をみるのは嫌なので、自分が普通の人だと思う人はスルーしてください。普通でない人だと思う人はどうぞ。
こちら
 普通の人もこれくらいは見て、ムササビが「空飛ぶ座布団」と呼ばれる所以を納得してください。

腹側、まさに「空飛ぶ座布団」


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こども観察会

2018年11月25日 | 玉川上水
昨日、「木の実・草の実・たねしらべ 」という子供向けの観察会をしました。20人余りが集まってくれ、秋らしい日差しの中を玉川上水沿いに歩いて果実を観察し、武蔵野美術大学でスケッチをしたり、実験をしたりして、楽しい時間を過ごしました。こちら

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津田塾大学のタヌキの食性

2018年11月24日 | 玉川上水
津田塾大学のタヌキの糞組成、11月分が終わり、1年が循環しました。こちら

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糞虫作品

2018年11月23日 | 玉川上水
乙女高原の紹介をしていますが、別の話題を挿入します。

夏休みに「子供観察会」をし、糞虫を取り上げました。とても楽しい会になりました。こちら
その時、紙粘土で糞虫を作るという制作をしました。紙粘土で体を作り、竹の枝をさして脚にしてもらったのですが、一人の男の子が、私が作った脚も粘土で作った糞虫に感動して「ぼくも粘土であしを作る」と頑張っていました。それを自宅に持ち帰って完成させ、彩色をしたものを撮影して送ってくれました。素晴らしい力作になりました。



子供が夢中になってものを作るというのは本当に素晴らしいことで、改めて子供たちの持つ潜在能力のすごさを感じました。
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9月の乙女高原 8 ワレモコウ

2018年11月22日 | 乙女高原


好きな花を選ぶにあたって、「これも捨てがたいな」の1つです。
ワレモコウは特別の感覚を呼び起こします。なんと言っても「これが花?」というほどユニークで白秋は「えび茶のボンボン」と呼びました。バラ科というのも意外感があるし、葉っぱの形もとてもユニークです。
 それに名前だってワレモコウとはどういう意味なのだ。漢字では吾亦紅と書くが、これはなんなのだ。不思議満載の個性派です。


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9月の乙女高原 7 リンドウ

2018年11月21日 | 乙女高原


リンドウもありました。感じでは竜胆と書くと知りましたが、漢方薬の名前だと思います。属名はGentianaといい、英語でもgentianを呼ばれます。フデリンドウなど可愛いし、モンゴルでもいくつか見ました。世界中で好まれる花なのだと思います。
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