1984年第一回野草展は木の実や草で作ったリースをみていただく展覧会でした。
11回展まではリースがメインで開いていましたが、一年中山や海、野原で植物採集していますと、ツルや枝、貝や流木や石等にも興味がわき始めます。
形の決まったリースよりそれらのものを使った造形が面白くなりそれでも15回展まではリースを作っていましたがそれ以後は作っていません。
イネ科、カヤツリ草科の植物が好きで4月の中ごろより12月ぐらいまでめまぐるしく移り変わる植物を追って集めたものの穂をリース台に挿せるようにワイヤーで小さなブロックにしていきます。
とても手間のかかる作業で9月になり制作に入るまで暇な時はいつも手を動かしていた気がします。
よく「作るのにどれくらいかかりますか」と聞かれると大きくても小さくても[一年です」と答えていました。
今は草木染や柿渋と植物に内蔵されているものにも興味がわき、植物から離れることはないのですがこれからどんなものを作りたくなるのだろうと思いながら作っています。
とても面白い世界です。
それは15年間リースを作り続けた先にありました。
有り難い事にそのリースをまだ買い続けてくれるお客様がいます。
私が作ったリースは動かさなければ壊れません。
10年以上たったものでも少し色が濃くなっただけです。木の実のリースはほとんどかわりません。
そのお客様はユニークな発想が出来る人で私の店で買ってくれたクリスマスや正月の飾りを全部一年中飾っ(ていると言うのです。
その言葉にヒントを得て、一年飾れる正月飾りを副題にした[私の正月飾り展」を1999年より12月26日~31日まで仲間と開いています。
感覚の良い人達には物を作る上でいつも良いヒントをいただけます。
(写真はクリックすると大きくなります)