昨年オオムラサキの♂がよく飛んでいた雑木林
オオムラサキの♂の羽が落ちていた
川沿いの道に降りる
林の下草にオオムラサキの♀が止まっていた
「私にも採れるかしら」とRさんが
飛ぼうとする圧力がつたわってくる
厚
放つと林の奥へ消えて
観 察 月 日 2013 8.9.晴 38℃
観 察 場 所 山梨県 北杜市
足元に、紫色に光るオオムラサキの雄の羽が落ちていた。昨年の
8月7日に来た時には、羽の真新しい雄が飛び回っていた。今年は2
日遅れで同じ雑木林を歩いているのに、雄の飛ぶ姿がない。今年は
季節の進むのが早く、オオムラサキの羽化も早かったのだ。
川沿いの道に降りると、オオムラサキが現われたがどれも雌で、道
なりに私たちの顔をかすめる様に飛び、林の下草の上に止まり休む
個体が多い。
シダ植物の上に止まっている雌をRさんが見つけ、「私に捕まえる事
が出来るかしら」とそっと手を伸ばし、オオムラサキの羽の上で親指と
人差し指を開き、そして閉じた。オオムラサキは難なく捕まり、意外な
事?になった。
林の木陰であっても気温は38℃、熱中症予防のため吸水は欠かせ
ない。
チョウもこの暑さで体温が上がり過ぎ、木陰の草の上で休んでいたの
だろう。「すごい力が、指先に伝わって来る」Rさんが呟く。
オオムラサキの雌の胸部も腹部も太く、他のチョウとは桁違いだ。チ
ョウの羽ばたきは、鳥の場合とは全く違う。胸部の上側と下側を凹ま
したり伸ばしたりして羽ばたきを行っている。その圧力が伝わって来
たのだ。オオムラサキに感謝して放すと、雌は力強く羽ばたき林の中
に帰って行った。