足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1173 ~ オオムラサキ の 飛ぶ力 ~

2013年08月16日 | 昆虫

昨年オオムラサキの♂がよく飛んでいた雑木林

オオムラサキの♂の羽が落ちていた

川沿いの道に降りる

林の下草にオオムラサキの♀が止まっていた

「私にも採れるかしら」とRさんが

飛ぼうとする圧力がつたわってくる

 

放つと林の奥へ消えて

観 察 月 日  2013 8.9.晴 38℃

観 察 場 所  山梨県 北杜市

 足元に、紫色に光るオオムラサキの雄の羽が落ちていた。昨年の

8月7日に来た時には、羽の真新しい雄が飛び回っていた。今年は2

日遅れで同じ雑木林を歩いているのに、雄の飛ぶ姿がない。今年は

季節の進むのが早く、オオムラサキの羽化も早かったのだ。

 川沿いの道に降りると、オオムラサキが現われたがどれも雌で、道

なりに私たちの顔をかすめる様に飛び、林の下草の上に止まり休む

個体が多い。

 シダ植物の上に止まっている雌をRさんが見つけ、「私に捕まえる事

が出来るかしら」とそっと手を伸ばし、オオムラサキの羽の上で親指と

人差し指を開き、そして閉じた。オオムラサキは難なく捕まり、意外な

事?になった。

 林の木陰であっても気温は38℃、熱中症予防のため吸水は欠かせ

ない。

チョウもこの暑さで体温が上がり過ぎ、木陰の草の上で休んでいたの

だろう。「すごい力が、指先に伝わって来る」Rさんが呟く。

オオムラサキの雌の胸部も腹部も太く、他のチョウとは桁違いだ。チ

ョウの羽ばたきは、鳥の場合とは全く違う。胸部の上側と下側を凹ま

したり伸ばしたりして羽ばたきを行っている。その圧力が伝わって来

たのだ。オオムラサキに感謝して放すと、雌は力強く羽ばたき林の中

に帰って行った。

 

 


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