いまは、生徒相談の時期です。
学級担任が、放課後に自分のクラスの生徒一人ひとりと面談します。
担任と生徒の人間関係を深めるために、なくてはならない教育相談の機会です。
この面談で教師が留意すべきことは、生徒の欠点を指摘して、弱いところを直して、ガンバレとはっぱをかける内容だけにならないようにすることです。
欠点のない子に対しても、なにかあら探しをして、「ここをがんばりなさい」と言わないと教育した気がしないという習性を、教師はもってしまっているのかもしれません。
「あなたの強みはなんですか?」
「あなたは、なにがとくいですか?」と聞かれて、すぐに答えられない子を育てていないでしょうか。
教師は、個性やちがいを認め合おうと言いますが、もし面談が上のようになっているのなら、生徒に画一性を求めているのであり、個性を認める教育方針とは真逆の方向にベクトルが向いています。
子どもの優れた点をほめ、得意なこと、大好きなことを伸ばすよう励ます面談にしなければなりません。
勉強が不得意、スポーツも苦手な、取り柄のないようにみえる子にだって、いいところは必ずあります。
「わたしはね、この前の宿泊学習のとき、感心したよ。自分の班がもうご飯が炊きあがったので、まだできていない班の子にこのかまどを使いって、助けてくれたやろ。[実際にあった話です]
あなたはほんとうにやさしい子だと思い、わたしはうれしかったよ。そのやさしさを大事にしょうな」
そのように励まされた子が、悪い方向に向くはずがないと、私は確信しています。
将来には、人の世話をしたり、福祉の道に進み人生を歩んでいくかもしれません。
弱点の指摘ではなく、長所を伸ばす面談になったとき、教師と生徒の関係性は大きく変わると思います。
以上の話を、今朝の職員朝礼で、わたしから教職員に話しました。