ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

自民党総裁選5~風雲を呼ぶ高市氏が奇跡を起こすか

2021-09-19 10:11:04 | 時事

●候補者の情報の続き

◆高市氏

2021.9.12
 高市氏は「日本経済を立て直すため、危機管理投資、成長投資に予算の比重を置く」と述べ、具体例として、新型コロナウイルス対応をあげ、「治療薬やワクチンを日本で作るための投資に国費を使うべきだ」とフジテレビの番組で訴えました。
 危機管理投資、成長投資の対象を、国民の健康と生命を守るという観点から考えることは重要です。今後もデルタ+4等の新たな変異種の出現やさらなる新型のコロナウイルスの発生の可能性があります。治療薬やワクチンの国産をやらないと、わが国は常に欧米の製薬業界の市場の立場に甘んじることになります。

2021.9.16
 高市氏は、サナエノミクスで金融緩和、緊急時の機動的な財政出動、大胆な危機管理投資を総動員し、物価安定目標2%の達成を目指すとし、時限的にプライマリーバランス(基礎的財政収支、PB)の規律を凍結すると主張しています。
 私は、デフレ下では積極財政を打つべしという意見なので、高市氏の主張に賛成です。下記のグラフを見れば、PB規律がいかに日本経済の成長力を奪っているかが分かります。



土木工学者・社会工学者・評論家、藤井聡氏のFBポストより
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 今、高市候補が主張し麻生財相が反発する等して俄に注目を集めているプライマリーバランス(PB)規律。
 PBが如何に日本を破壊したのかがよく分かるのがこのグラフ。各国・地域の名目GDPの推移グラフです。ご覧の様にPB規律が導入されてから、日本は全く成長出来なくなってしまっているのです!
 そもそも日本がPB規律を始めて掲げたのが橋本内閣期の1997年。当時それはPBと呼ばれていませんでしたが、「赤字国債削減」目標が始めて掲げられたのです。それは現在のPB黒字化目標と同様の内容・機能を果たすものです。
 それ以後、日本は国債を十分出せ無くなった結果、消費増税をやったり支出カットを行う方針が採用されるようになり、全く成長出来ない国になったのです。
 小泉政権期には、それが改めて「PB規律」と呼ばれる様になり、単に国債を「削減」するだけでなく「ゼロ」にする(=PB黒字化にする)ことを目標とするものへと先鋭化されます。
 リーマンショック時に一時期撤廃されるのですが、元財務大臣だった菅直人総理が再び設定。PB撤廃の折角のチャンスが水疱に期してしまいます。
 そして今、コロナ禍によって再び事実上PBが撤廃される状況になっています。今こそ、PBを完全に取り除くチャンスなのですが……麻生氏はPBを堅持すると言い張っています。
 このままでは、日本はPB規律によって永遠に成長出来なくなり、アジアの貧国に堕落してしあうことは火を見るよりも明らか……
 このコロナ禍で事実上PBが撤廃されているこの機会に、PBを撤廃することが絶対に必要なのです. 
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2021.9.14
 産経新聞が高市早苗前総務相へのインタビュー記事を掲載。発言の要点。

・台湾有事は「日本への脅威でもある。国民の命を守れないぐらいの事態に発展しかねない。自衛権の発動に近い状況となる可能性が高い」
・蔡英文総統は「毅然(きぜん)としていて、憧れの女性でもある。とても会いたい。台湾との協力関係はしっかりと進めていくべきだ」
・台湾で親中政権が誕生した場合、中国への技術流出の危険性に備えた対応が必要。
・外交の基軸は日米同盟。「米国は最も信頼できるパートナーだ。さまざまな情報や技術を共有していかなければ日本はとても守れない」「安倍晋三前首相のように世界の真ん中で咲き誇る日本外交が実現できたら素晴らしい。(新型コロナウイルス禍で)リモート会議が多くなるだろうが、できるだけ発信力を強めていきたい」
・中国当局による新疆ウイグル自治区などでの人権侵害行為を非難する国会決議は「必要だ。先の通常国会での見送りは悔しかった」。早期の決議を目指す。
・歴史問題について「中韓両国は不正確な情報を世界中にさまざまな手段で発信している。日本はあまりにも『歴史外交』が弱すぎる」
・歴史外交を強化するため、内閣官房に省庁横断的な部署を設けることが有益。
・初の女性首相に就く可能性について、「女性だとか男性だとかではなく、一人でも多くの自民党の同志が衆院選で勝つために全力を挙げる」

2021.9.15
 高市候補の産経インタビュー記事について。

門田隆将氏のツイート
 「高市早苗氏が『蔡英文総統は憧れの女性。会いたい。対中非難決議は必要。通常国会での見送りが悔しかった、歴史問題では中韓が不正確な情報を世界に発信。日本は"歴史外交"が弱すぎる。強化のため、内閣官房に省庁横断的な部署を設けたい』と。遂に"中国を恐れない"政治家登場。」

 なぜ多くの政治家が中国を恐れるか。カネ、女、スキャンダル等で弱みを握られているからでしょう。それがなければ、高市氏のようにまっとうな発言が出来るはずです。

2021.9.14
 古屋圭司衆議院議員(元国家公安委員長、拉致議連会長、日本会議国会議員懇談会会長)が高市氏支持を表明し、同氏の選挙対策本部長に就任。自らの考え方を下記にて公表しました。

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自民党総裁選挙に向けて私の考え方。

 ここ数日は、SNSでの発信は控えておりましたが、この度の総裁選挙において私の対応を決意しましたのでご報告申し上げます。
 総裁選挙には、3人の立候補が決定していますが、私は
『高市早苗候補』
を支援することとしました。
 多くの同志からの要請もあり、高市候補の選挙対策本部長を務めます。
 その理由は、

一.国民の支持層はそれぞれ、保守2割、無党派6割、リベラル2割の比率は殆ど変化していません。無党派はその時の政治情勢で動きますが、保守とリベラルはここしばらく不変でした。そして保守の9割以上を自民党が獲得してきましたが、今はその比率が低くなっています。だからこそ今保守の柱が必要です。
二.現在立候補を予定している候補の中で、真の保守は高市候補一人です。
三.今まではメディアへの露出が少なかったため、国民の皆様の認識は殆どありませんでしたが、立候補決定後は多くのメディアに出演し知名度と共に間違ったレッテル「右寄り」の誤解も取れつつあります。それは経済はじめ農林水産業、また社会保障問題など幅広い政策を自らの言葉で訴えていることでも明らかです。
四.高市氏本人も、幅広い政策立案能力と行動力、メッセージ力、信念を持ち合わせています。

 私は、多くの同志からの要請もあり、高市早苗候補の選挙対策本部長を務めることになりました。
 17日から告示の自民党総裁選挙において、党員の皆様への投票依頼はもちろんのこと、多くの国会議員への働き掛けを徹底して参りたいと思います。党員の皆様にはぜひとも高市候補をご支援お願いします。
 皆様のご理解とご協力をお願いします。
 なお、周到な事前準備を重ねてきましたが今夜から正式に選挙対策本部も立ち上げスタートしました。
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2021.9.16
 安倍前首相が SNS で高市早苗候補への支持を公に表明。

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 コロナ禍の中、国民の命と生活を守り、経済を活性化する為の具体的な政策を示し、日本の主権は守り抜くとの確固たる決意と、国家観を力強く示した高市早苗候補を支持いたします。
 世界が注目しています。
 皆さま宜しくお願い申し上げます。
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 決起集会「高市早苗先生を総理にする緊急集会」には、ビデオメッセージを寄せ、「100代目で女性首相が誕生すれば世界が注目する。皆さんの力を高市さんに与えてほしい」と支援を呼び掛けたとのことです。
 安倍氏による高市氏支援の呼び掛けは、影響大と思います。石破氏以外の大物政治家で、特定の候補者への投票を有権者に呼び掛けて大きな反響を起こせるのは、安倍氏のみでしょう。

●現状分析と将来展望3

2021.9.13
 日刊ゲンダイが「安倍前首相は真っ青…チルドレン90人“造反”で総裁選『高市氏支持』まとまらず」という記事を出しました。9月13日付です。

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 自民党の1~3回生議員が立ち上げた「党風一新の会」が、総裁選(17日告示、29日投開票)を巡り、“派閥一任”の意思決定に猛反発している。安倍政権下で当選してきた安倍チルドレンの反乱に、“生みの親”は慌てているようだ。
 「党風一新の会」の呼びかけ人は70人に上る。細田派16人、岸田派13人、麻生派と竹下派が各10人、二階派6人、石破派4人、石原派1人、無派閥10人と横断的な構成だ。
 驚くべきはその規模で、現在90人が入会。自民党衆院議員のうち3回生以下は126人だから、7割超の勢力を誇る。
 代表世話人を務めるのが、最大派閥・細田派に所属する福田達夫衆院議員。祖父に赳夫元首相、父に康夫元首相を持つ“政治エリート”だ。慶大法学部卒、米ジョンズホプキンス大高等国際関係学研究所留学、三菱商事出身というキラキラの経歴も手伝って、「清和会(細田派)のプリンス」とされている。
 10日に行われたオンライン設立総会では、総裁選候補者と若手の意見交換の場を求める提言を採択。総会後、福田氏は「派閥一任で総裁選の行方を決めないことはほぼ達成できた」と胸を張った。
中心に河野“カレー派閥”
 こうした若手の動きに真っ青なのが、総裁選で高市早苗前総務相を支持する安倍前首相なのだという。90人のうち多くが、河野氏支持に回るとみられているからだ。
 「3回生以下は事実上、安倍政権下で誕生した安倍チルドレンです。安倍さんが推す高市さんに協力するのが筋といえば筋ですが、総裁選は来る総選挙の顔を選ぶものなので、若手にとっては死活問題。勝てる顔を選ぶとなると、『高市さんではね……』と二の足を踏むのは当然です。岸田さん(前政調会長)も、河野さん(ワクチン担当相)に比べて人気が劣る。若手は河野さんに乗るのが得策だと考えているでしょう」(自民党関係者)
 7年8カ月にわたった安倍政権の力の源泉は、最大派閥を「右向け右」でコントロールできたことにある。しかし、今回の総裁選は高市支持ではまとまらず、出身派閥の細田派も自主投票になる可能性が浮上。そこに若手の“造反”となれば、安倍氏が慌てるのもうなずける。
 「もともと清和会(細田派)自体が、設立者である福田赳夫さんの流れを組む福田系と、かつて派閥会長を務めた安倍晋太郎さんの安倍系が混在している。福田(達夫)さんの父・康夫さんも、安倍さんと親しかったとはみられていない。そのためではないでしょうが、『党風一新の会』の提言には、『安定政権が続く中で強引ともとられる政権運営や、国民意識と乖離した言動や行動も散見されるなど』と、わざわざ安倍政権を批判する内容を書いている。福田(達夫)さんはむしろ、河野さんと近いのではないか。河野さんを中心に若手や中堅が集まる『火曜会』に、福田さんも参加しているといいます。その会で一緒にカレーを食べて親睦を深めているようです」(前出の自民党関係者)
 「安倍1強」支配も崩れ始めている。

 これは、決してガセネタの煽り記事ではありませんね。
 自民党の1~3回生議員の多くは、安倍氏が首相として選挙で連戦連勝してきた時代に当選した議員。本当の選挙の厳しさを知らない。自分の実力で支持層をしっかり獲得できていない。そのため、安倍氏退任後の選挙で、再選に不安を抱えている。
 議員は、選挙で負ければ、ただの人。下手をすれば、無職の浪人。天下国家を思う大きな志のない政治家は、日本の運命よりもわが身の明日を思って、自分が生き残るために「選挙の顔」を求めるのでしょう。
 いざとなったら、大義、道義、恩義よりも、私利、功利、実利。そういう議員は、生き残ってもあまり役に立ちません。

2021.9.15
 石破氏が出馬見送り。

(1)推薦人が20人確保できず、立ちたくても立てないのか。
(2)出てもまた勝てないなら、終に沈没するのを恐れるのか。
(3)なかなか自分の出方を決められない愚図な性格なのか。
 それとも、
(4)じっくり立候補者の動向を見て、党員党友票を多く取れる自分を、有力候補者にいかに高く売るかを見極めてきたのか。

 最後の(4)だとすると、首相になりたくて石破氏の支持を得たい河野氏に、強気の条件を出して約束を取り付け、河野=石破連合を立ち上げて、自己の目的を追求しようとする魂胆であり、なかなかの策士だということになるでしょう。
 しかしながら、古人曰く「策士策に倒れる」。
 河野氏が本気で「リベラル太郎」から「保守太郎」に変身したいなら、石破氏の支持を得て総裁の座についたら、石破氏との約束(幹事長? 副総理級?)を反故にして、石破氏を切り捨て、安倍氏・麻生氏らと保守主義者の大連合を創るという手があるでしょう。
 突き放された石破氏は、自民党を出て、左派・リベラルの野党連合を率いて首班を目指すかも。ついていくのは、十名程度か。

2021.9.15
 自民党総裁選。山岡鉄秀氏のFBポストを紹介します。

<2021.9.13付>
 「中国メディア『高市早苗->狂人』『河野太郎->親中派代表』 中国が誰が日本の首相に相応しいか教えてくれている。河野洋平は日本の名誉を毀損したが、河野太郎は日本を存立危機に陥れるだろう。自民党議員と党員は河野親子に日本を破壊されてもいいのかよく考えて投票して欲しい。自民党が国家滅亡のトリガーを引くのでは洒落にならない。今回の総裁選は誇張なく日本の命運を決める」

<2021.9.15付>
 「日本は誇張なく危急存亡の秋を迎えている。菅首相が二階媚中派を道連れに退陣した後、天が日本国民に与えた選択肢は二つ。高市政権で日本を死守するか、河野石破政権でチベット・ウィグルの道を歩むか。
 どの議員が誰を支持するかしっかりと見届けよう。これ以上の判断基準はない。現時点で旗幟鮮明にできない議員は勝ち馬に乗ることを考える小早川秀秋に過ぎない。日本は歴史的分岐点を迎えた」

2021.9.15
 "風雲を呼ぶ大和なでしこ" 高市早苗氏が総裁選で奇跡を起こした場合、衆議院選挙では女性票が多数、自民党に入ります。
 有権者の半分以上は、女性です。この事実は、重要です。
 有権者は、保守2割、無党派6割、リベラル2割。そのうち、無党派の女性の多くが高市自民党に投票。リベラル支持の女性も、左翼の活動家を除いて、高市氏への期待から自民党に多く投じるでしょう。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

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