ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

インド15~ヒンドゥー教の組織

2019-10-30 14:42:43 | 心と宗教
●教団

 ヒンドゥー教には、キリスト教の教派や仏教の宗派のように明確に相互に区別されるような教団は、存在しないと言われる。
 教義の項目にヴィシュヌ宗とシヴァ宗について書いたが、これらはそれぞれが最高神・主宰神とする神を信奉する信者たちの集団を区別する名称にすぎず、キリスト教の教派や仏教の宗派のような制度化された教団組織ではない。
 中村元は『ヒンドゥー教史』に、次の旨を書いている。「ヒンドゥー教諸派の教団はよく組織された緊密な構造をもっていない。果たして、教団といえるものがあるかどうかも疑問である。教会のような組織ももっていない。個々の個人が古来の宗教的な定めに従って生活し、彼らの間で任意に人間関係が形成され、それが教団らしきものに発展するが、またその教団らしき結合は脆弱である」と。
 そのうえ、ヒンドウー教徒の多くは、自分がヴィシュヌ宗徒なのかシヴァ宗徒なのかを普段意識すらしていないようである。山下博司は『ヒンドゥー教~インドという謎』で、その実態について次のように述べている。ヴィシュヌ宗とシヴァ宗は「相互に排除的な信徒集団として截然と分れて存在しているわけでもないのである。少なくとも、相対立する他者として向き合っているわけではない。一つの地域、一つの家族、一つの個人のなかでも、ヴィシュヌとシヴァの信仰は穏やかに併存し両立し得るものなのである」と。

●聖職者

 ヴェーダの宗教では、祭官階級であるバラモンが古くから聖職者としての地位を保持していた。さらにカースト制が確立されたことによって、バラモンは宗教的な指導集団として、大きな影響力を振るってきた。ヒンドゥー教では、こうした社会構造が継承されている。
 インドにおける2011年の国勢調査によると、バラモンの人口は約6,500万人であり、全人口の約5%を占める。
 バラモンは世襲であり、祭儀を司り、神殿を管理する。また、学生期のヒンドゥー教徒の師(グル)としてヴェーダの学習を指導する。

●神殿

 インドには、ヒンドゥー教の建築物(デーヴァーラヤ)が多数存在する。わが国では、それらを寺院と訳されることが多いが、デーヴァは神に関する言葉ゆえ、神殿と訳す方がふさわしい。
政府には神殿を監督する「神の役所」(デーヴァースターナ)があり、そのもとにバラモンやその後援者が神殿を管理している。
 同じ宗派に属する神殿であっても、互いに独立し併存している。また上下関係はなく、横の連携も持たない。

●政治との関係

 ヒンドゥー教では、歴史的に政治力をもった団体を形成する動きがなかった。また特定の宗派が積極的に国家を統治したり、あるいは政治に干渉することもなかった。
 今日、インド共和国は、世界最大の人口を持つ民主主義国家である。人口の約8割はヒンドゥー教徒だが、イスラーム教をはじめ多数の宗教の信者がいる。そうしたなかで、ヒンドゥー教の集団が政治的な権力を志向せず、他宗教の集団に対して権力を行使しないことによって、デモクラシーが成立している。特に多神教であるヒンドゥー教と唯一神教であるイスラーム教が並存する社会において、このことは非常に重要なことである。
 インドには多数の政党がある。そのうちインド国民党(コングレス)、インド人民党(BJP)、インド庶民党(AAP)が三大政党となっている。これらのうち、BJPはヒンドゥー至上主義の色彩が強いといわれる。
 ヒンドゥー教徒が大多数の社会でありながら、歴代首相のうち3人は、少数派のイスラーム教の信者である。唯一神教を信奉する者が国家の最高指導者でありながら、様々な宗教の信者を一個の国民として統合することが可能になっているのは、ヒンドゥー教の政治姿勢によるところが大きい。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

香港と韓国の危機を見すえて、日本再建を加速すべし1

2019-10-29 09:33:01 | 国際関係
 日本を取り巻く東アジアは、南と北で大きく揺れ動いており、わが国は厳しい国際環境に立たされている。この状況を踏まえて、日本の再建を加速しなければならない。

1.香港の現在は明日の台湾、将来の日本

 現在、香港で自由と民主化を求める運動が行われている。もし香港が中国共産党に完全に支配されたら、次は台湾である。台湾も「一国二制度」を導入すれば、いずれ香港のようになる。その次は、日本である。中国は、沖縄や北海道を支配しようと、様々な動きを見せている。
 香港を対岸の火事として他人事のように見ていてはならない。現在の香港は明日の台湾、そして将来の日本と考えるべきである。
 香港は、100年間、イギリスの租借地だった。1997年に香港が中国へ返還される際、中国共産党は「一国二制度」を掲げ、香港は高度な自治と独立を認められた特別行政地区となっている。2047年までという期限がある。
 中国共産党は、香港の法律を少しづつ改正して、実質的な支配を強めてきた。香港のトップを行政長官という。林鄭月娥長官は、中央政府の意思に従って、本年、「逃亡犯条例」の改正案を立法院(国会に当たる)に提出した。
 条例案が成立すると、共産党が逃亡犯と決めつけた人物は、誰であれ、本土の共産党政府に引き渡されることになる。逮捕された人間は、本土で一方的な裁判にかけられ、断罪される。香港の司法の独立がなくなり、なし崩し的に香港の自治権が奪われていくだろう。
 そこで「逃亡犯条例」の改正案等をめぐって、本年6月から香港の民衆による抗議活動が拡大した。多くの香港市民が改正案に反対を表した。これは、中国共産党に支配され、自由が奪われることへの恐怖による抵抗である。
 中国共産党政府は、これを実力で鎮圧しようとしている。香港は「一国二制度」とは言え、あくまで中国共産党の支配下にある。警察で抑えきれなければ、軍隊を投入して、武力で鎮圧する構えである。しかし、民衆は、共産党政府の威嚇に屈せず、100万人規模の抗議活動を続けた。その結果、9月初め林鄭月娥行政長官が逃亡犯条例改正案の正式撤回を表明した。民主派の最大要求が通った。しかし、民主派は、行政長官の直接選挙、警察当局の暴力に対する独立調査委員会の設置等の「5大要求」を掲げて、その実現を求めている。これに対し、香港では警察による一般市民への暴行が日常化している。中国共産党は、恐怖政治で民主化運動を抑え込もうとしている。
 10月1日、共産中国は、建国70年を祝う国慶節の式典と軍事パレードを盛大に執り行った。同じ日、香港特別区では大規模な抗議デモが起き、香港警察が高校生に至近距離から胸を狙って実弾を撃ち、重傷を負わせる事件が起きた。
 これに対し、香港市民の怒りが高まり、抗議のデモが行われる中、香港の行政長官は、10月4日、緊急条例を発動し、覆面を禁止する法律を施行して、香港市民の抗議活動を抑え込もうとした。自由と民主化を求める香港市民は同法に反発し、各地で抗議活動が展開されている。
 香港における民衆運動とこれに対する共産党政権の対応は、台湾の総統選にも大きな影響をもたらしている。中国共産党は台湾にも「一国二制度」の受け入れを迫っている。台湾では「今日の香港は明日の台湾」という危機感が深まって、総統選で独立志向の民主進歩党、蔡英文氏へ支持が増えていると伝えられる。民衆運動と、これへの中国共産党の対応の仕方が、来年1月の台湾の総統選にさらに大きな影響を与えるだろう。
 国際社会は香港の動向を注視している。特に米国では、上下両院の外交委員会で、9月26日香港人権民主法案が全会一致で可決した。同法案は、米国議会の超党派議員が共同提出した。米国は、香港を中国と区別し、関税や査証(ビザ)などで優遇措置を適用してきた。法案は、香港への優遇措置を毎年見直すことを明記し、香港の自治権や人権が守られていないと判断すれば優遇措置を撤廃する。基本的自由を抑圧したりなどの行動をした者については、資産を凍結し、米国への入国を拒否する。香港市民が非暴力的な抗議活動に参加したとして逮捕されたり、拘留されたりしても、それを理由にビザ発給を拒否しないなどとしている。
 10月15日に下院本会議で全会一致で可決した。近いうちに上院本会議でも可決し、トランプ大統領の署名により成立する見込みである。この法案が成立すれば、香港経済に依存する習体制には痛手となる。
 米国は、トランプ大統領や政府高官、連邦議会の有力議員等が、中国共産党政府にけん制や警告を繰り返し発してきた。これに比し、わが国の政府は、安倍首相をはじめ、明確なけん制や警告を発していない。有力国会議員も積極的に発言していない。中国を刺激しないようにしているのだろう。
 だが、日本人こそ、香港及び台湾の現状を踏まえて、今後、長期的に中国共産党からいかにして自由と独立・主権を守るかということについて、真剣に考えて、対処しなければならない。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

インド14~輪廻転生と祖先崇拝の関係

2019-10-27 08:46:25 | 心と宗教
◆輪廻転生と祖先崇拝の関係
 インドの諸宗教は、輪廻転生説に基づいて、死後、親や先祖の霊魂は、他の生命体に生まれ変わると考える。そうであれば、霊界に親や先祖の霊魂は存在しないことになる。人間なり動物なり、神々なり地獄の住民なりに再生しているはずだからである。こうした考え方においては、家族において、祖先から子孫へと続く生命の連続性は重視されない。また、輪廻転生する主体は個々の霊魂であるから、姿かたちを変えながら存続する個人の一貫性が、祖先と子孫の関係よりも重視される。この点は、多神教でありながら、ヒンドゥー教が祖先崇拝を主要要素とする神道や儒教と異なる点である。
 また、ヒンドゥー教では、死後の霊魂を現世に呼び招くシャーマニズムを認めない。霊魂は別の生命体に生まれ変わるのだから、霊界にいる死者を招魂する祭儀は、無意味となる。この点も、神道や儒教と異なる。
 ところが、ヒンドゥー教には大きな矛盾がある。というのは、実際には祖先崇拝も行われているからである。詳しくは実践の項目に書くが、家庭における祭儀では祖先への供養が重要な位置を占めている。これは、祖先崇拝の実践である。輪廻転生と祖先崇拝は、論理的に両立しないのに、それらが実践においては混在しているのである。人類の極めて古い時代から続く祖先崇拝が根本にあり、その上に後から輪廻転生の思想が加わったものと考えられる。

◆神義論の解決
 偉大なる社会学者マックス・ウェーバーは、ヒンドゥー教は神義論(Theodizee、テオディゼー)の課題を解決していると説いた。
 なぜ善人が苦悩や不幸に遭い、悪人が快楽や繁栄を得るのか。この問いにどう答えるかは、宗教や道徳の根本に関わる課題である。その理由を説明し、神が正しいことを証明する方法を、神義論という。哲学的・神学的に言えば、悪の存在に対して神の義(ただ)しさを弁証する方法であり、弁神論とも訳す。
 ウェーバーは、キリスト教は、予定説によって神義論を完全に解決している、と述べた。またキリスト教以外ではヒンドゥー教が別の仕方で神義論の課題を解決していると説いた。ヒンドゥー教は有神教であるから、先の問いについて、神義論という用語を使うことができる。ヒンドゥー教は、現在の状態は過去に原因があり、その結果であると説明する因果説を説く。また、魂が輪廻転生するという考え方をし、現世における苦悩や不幸の原因は、過去世における自身の行為に原因があると説く。この場合、過去世において自分が積んだ悪い原因を消滅することができれば、自分の苦悩や不幸は解決することになる。悪人は、現世において快楽や繁栄を得ていても、来世において自らの悪行の報いを受けると理解される。

◆真理に関する見解の併存
 この教義の項目の初めに、ヒンドゥー教では多種多様な教義が説かれており、あらゆる思想や態度が並存していると書いた。多神教でありながら一神教的または汎神教的な傾向を示すものがあり、一元論・二元論・多元論があり、無神論や不可知論もある。こうした多様性を持つヒンドゥー教では、また高度な哲学体系が多数存在する。その代表的なものが6つあり、これを六派哲学という。
 六派哲学は、輪廻とカルマンの思想を基にし、輪廻からの解脱を究極の目標とする。哲学はこの宗教的目標を達成するための手段であり、宗教と密接に結びついている。また各派は、互いの主張を真理に関する様々な見解(ダルシャナ)として認め合う。概要の項目に、ヒンドゥー教における寛容性について書いたが、六派哲学においても同様である。六派哲学の詳細は、歴史の章のヒンドゥー教の項目に書く。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

籠池佳茂が森友学園問題の真相は「左翼側の破壊工作だった」と激白4

2019-10-26 09:42:09 | 時事
●10月1日

「疑惑はもう解明されている。疑惑は疑惑ではなく追及側の捏造であり、自作自演の破壊工作活動であった可能性が極めて高い。二度と同じ過ちを繰り返さない様に、徹底した破壊工作の全貌を日本国民の前に可視化して頂きたい。令和元年5月には大阪地方裁判所が土地取引に関し合法だと判決を出している。」

「その証拠に私は左派活動家、メディア及び野党議員の連携・連動をこの目で観たし裏付けも取った。森友騒動から始まった一連の疑惑追及は、追及した側に問題がある事は最早、疑う余地がない真実だ。日本破壊工作に関する状況証拠や外形的裏付けはもう出揃っていると思う。疑惑を捏造した側に鉄槌をexclamation ×2」

「土地取引は適法、財務省職員の全員不起訴と犠牲者の労災認定、100万円発言は自称著述家の捏造。森友学園騒動は、土地取引の不当値引疑惑から始まった。2年半以上経過し、疑惑はもう解明されている。その答えは、疑惑は疑惑ではなく、捏造と創作に基づく、日本破壊工作であったという深刻な事実。」

「私は国民に未だに残るモヤモヤを解明し、説明する義務がある。あれだけの騒動で、国民を巻き込んだ事に対する説明責任である。故に、何処にでも出て真相を国民の前で告白する。森友騒動から始まる一連の政局は、朝日新聞社による、安倍政権倒閣運動である。その理由を詳細に語りたい。公式の場で。」

「第2の椿事件と言うならば、徹底的に究明して欲しい。此だけの外形的状況証拠が固まっている。椿事件とは、テレビ局主導で確信的に政権を追い込んだ事件。今回は、椿事件以上の大事件だと思う。森友で安倍倒閣運動に関わった界隈は膨大な範囲に及ぶ。このまま、黙って放置出来る問題ではない。」

「とにかく、籠池夫妻は一刻も早く洗脳状態から目を醒まし、安寧を取り戻すべきだ。菅野完の罪は重いと言わざるを得ない。弁護士もそうである。野党政治家もそれに乗った或いは乗せたメディアもそうである。倒閣運動に利用されてゴミ屑の様に捨てられる人生に何の意味がある。」 取材にはそう答えた。」

「ここに来て私個人に対する妨害工作が増えて来たように思う。それもその筈、相手側(左翼)からすれば余程都合の悪い事が書かれているし、このツイッター上でも記載されているから。個人を集中攻撃して、大切な真相を潰しに掛かるのは、森友騒動と同じ手法。学習する事を知らない左翼は潰えたら良い。」

「菅野がやっている手法なんぞは人間がする事ではない。自らの敗北を認めたくないばかりに、夫妻を氷付けにし洗脳し続けている。菅野の仲間も、1度乗った船から中々抜け出せない。君らの囲み方が如何に欺瞞かは君たち自身が一番良く理解している筈だ。そしてその船に乗った人たちの背景は底知れない」

「親と子を骨肉の争いにされているのは、紛れもなく菅野完一派だ。君らに政治的な思惑がなければ、選挙妨害に夫妻を引きずり出すか? 安倍政権に批判的発言をさせるか?自分達は高みの見物をして親子をぶつからせる。これが左翼のやり方だ。自らの悲願達成の為には、一族の事など省みない。人間のクズだ」

「森友に関して、安倍政権や安倍総理夫妻に一切責任はない。勾留したのも政権は一切関係ない。そのロジックを作ったのは紛れもなく左翼であり、左派メディアである。野党政治家も同じくだ。この事実を国民に一刻も早く広める事が先決だ。この印象操作の為にどれだけ政府は打撃を被ったのか。酷い話。」

「親父はゴミが出た時血相を変えて近畿財務局の担当者に土地の値段をグ~~~んと下げなあかんよ損害賠償をするぞと交渉している。その時の録音テープが何回もテレビで報道されてる。安倍昭恵夫人が名誉校長になってたから、土地の値引きが行われた話しなどファンタジーの世界やろ!馬鹿も休み休み言え!」

「安倍昭恵夫人は自分から名誉校長にしてくれなど一度も言った事はない!親父の方から名誉校長をやって下さいと懇願されて引き受けてくれただけの話しです。息子の私から言えば、安倍昭恵夫人は森友騒動の被害者です。メディアは安倍昭恵夫人に行った冤罪報道を謝罪しろ!」

「ところで、現在多くの方に私の新刊を読んでくださっていると思いますが、大体あの本を読んで頂ければ概要は掴めるだろうと思います。森友を政局にしたい方々にとっては都合の悪い話も入っていると思いますが、一般の方が読んでくだされば、私の言いたい事やお伝えしたい事等も伝わるのではないかと思います。本当に多くの方々に読んで頂きたいので、消費増税の矢先に恐縮ですが、周りの皆さんにご周知願えれば幸いです。あのような茶番劇を2度と繰り返させない事が私の今出来る具体的な活動だと思っていますので、親愛なるFBFの皆様に置かれましては引き続き、宜しくお願いしたいと思います。後は政治の側がどう動くのか、私的には徹底的に究明するべきだと思うのは言うまでもありません。今の両親は完全に頭がイカれてしまっていますので、良識ある方々に置かれましては、そっとしてあげて貰いたいと思います。
私は私で、頭がイカれるまで洗脳した奴等を許すことが出来ませんので、今後もツイッター上で吠え続けてやろうと思います。朝日新聞社も早く観念して、自らの進退を早めに決めるべきであろうというのは申すまでもありません。〈森友学園騒動は朝日新聞社による愛国教育潰しと、安倍政権への倒閣運動〉であったのは疑う余地がありませんから、中途半端には終わらせないで貰いたいと思います。」

「最低だな。だから日本会議驚異論も、彼らの安倍政権弱体化の為のひとつのロジックに他ならない。朝日新聞社はその陰謀論に大新聞社でありながら、まんまと乗り、大衆を煽動した。一昨年の2月、森友学園に関する第一報にわざわざ必要性がない団体名を記事内に羅列している。結果的に、籠池泰典氏は6年前から会員資格を停止していた。しかし、それよりも重要な事は、行政手続きとは何ら関係性のない、イデオロギー闘争を学校設立の話に盛り込んできた事である。思想・信条の自由への重大な侵害である。朝日新聞社は数々の捏造をこのまま放置しておくつもりであろうか。自国民は自国の利益を促進する様、務めるのは当たり前の事だ。青木某というジャーナリストはこの時点で、日本のジャーナリストとしての資格はない。国家に背信行為をして平気でテレビに出るという、また出すというメディアリテラシーそのものが、今問われている様に思う」

●10月2日

「自分で自らを売り込む程、日本は沈んでいるのです。良いじゃあありませんか。私も来年からは前厄だ。厄払いの一貫として全国を行脚させて下さい。
どうせ、いつかは死ぬ身。同じ死ぬならば、正しい行いを貫徹して、冥土に行かせてください。もう、こんな中途半端な状況には懲り懲りなんです。私の体力も最早、限界に近い。ならばその体力を完全燃焼させてはくれませんでしょうか?
皆さん、引いている場合ではありませんよ。敵は相当強大で天晴れです。我々、日本男児がこのままで負けれるもんですかexclamation ×2 何のための愛国で、誰の為の保守であり、祖国なのか。今一度、考えを巡らせて頂ければ幸いです。
我々はなにをかせんが為に生きているexclamation ×2 ありがとうございました。
籠池佳茂拝」
(一応終了)

関連掲示
・拙稿「森友学園問題~何が本当に問題なのか」
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion13z.htm

インド13~カルマンの法則と解脱

2019-10-25 12:46:05 | 心と宗教
◆カルマンとその法則
 輪廻の原因は、行為(karman、カルマン)であるとされる。仏教では、これを業と訳す。何か行為をすると、それが原因となって何かの結果を生む。行為は、それが身体活動であれ、言語活動、精神活動であれ、必ず何らかの事象の原因となる。善いことをすれば良い報いがあり、悪いことをすれば禍が起こる。このような因果説が輪廻の思想と結びついているところに、ヒンドゥー教の教義の特徴がある。
 ヒンドゥー教では、この因果説と輪廻の思想が結合したことにより、個人個人の現在の境遇、すなわち所属する社会階層や家柄、幸・不幸等のすべては、自分が過去世で行った行為の結果であると考える。また、現世における行為の影響力は、現世に留まらない。肉体は滅しても、霊魂は死後も存続する。自己は目に見えない微細な存在となって、自ら蓄積した行為の結果として、別の生命体に生まれ変わる。原因と結果の連鎖は、来世から次の世、さらに次の世へと限りなく続いていく。そのようにして、死と再生が幾度も繰り返されると考える。この過程で、自らの行為によって蓄積したものが総体的に善であるか、悪であるか、その度合いによって、来世で取る姿は、神々であるか、人間であるか、動物であるか、地獄の住民であるかが決まる。これをカルマンの法則という。
 カルマンの法則は、人間だけでなく生きとし生けるものを貫く普遍的なものとされる。天界に住む神々も輪廻の世界にあり、カルマンの法則に支配されており、その地位を失って、地上に降下することがある。行為の結果は、すぐ現れる場合もあれば、長い期間、たとえば何度も輪廻転生を繰り返した後に現れることもあるとする。
 こうした輪廻とカルマンの思想は、『ウパニシャッド』において初めて明確な形を取るようになった。以後、ヴェーダの宗教の中心的な教義となり、ジャイナ教、仏教、ヒンドゥー教にも影響を与えている。
 カルマンの法則は、バラモンによって高度に理論化され、ヒンドゥー教の人間観・死生観・来世観を形成してきた。バラモンは、現世における身分(ヴァルナ)は、過去世の行為の結果であり、下の階層の者は現世で善行を積み、来世で生まれ変わる以外には、上の階層に上がることはできないと説いた。こうした教義は、ヒンドゥー教徒の意識を深く束縛している。
 カルマンの法則が教義として確立・普及すると、ヒンドゥー教徒の多くは、できるだけ行為をしない生き方を志向するようになった。行為をすることは、輪廻をもたらすからである。何か行為をすることは、それが良い行為であれ悪い行為であれ、霊魂を輪廻の世界に縛り付けることになるとして、行為そのものを否定するという考えに至ったわけである。
 ヒンドゥー教は有神教であるので、カルマンの法則は神の意志によって働くものとみなす。神は、いかなる行為も見逃さず、あらゆる行為について、それに応じた結果を与えると考えるのである。これに対し、仏教は無神教の立場から、ある行為について、それに応じた結果が生じるのは、因縁果の法則によるものであって、神が関与しているのではないと教える。

◆自己
 輪廻とカルマンの法則に関する記述で、霊魂と自己について書いた。これらをともに表す言葉は、アートマンである。アートマンが意味する自己は、単なる自我ではなく、輪廻転生を繰り返す個人の本体を意味する。それが本来の自己とされる。
 『ウパニシャッド』において、本来の自己を知ることは、肉体の奥深くに宿る常住不変のアートマンを悟ることを意味する。アートマンを悟ることは、宇宙の根本原理であるブラフマンを悟ることに他ならず、ブラフマンと一体化することである。言い換えれば、自己と宇宙が一体化することであり、アートマンという個我がブラフマンという宇宙我と一体となること、小宇宙である自己が大宇宙である宇宙全体と一体化することである。
 キリスト教の主流では、神は宇宙の外から宇宙を創造し、人間を創造したと説く。それゆえ、神と人間が合一することはあり得ない。神と人間は別の存在であり、被造物である人間が、創造主である神と合一することはできない。人間の究極の目標は、最後の審判で永遠の生命を得ることである。ところが、ヒンドゥー教では、汎神教的な宇宙創造説が中心となっている。『リグ・ヴェーダ』における唯一物が展開して宇宙が出来たという神話が発展して、ブラフマンによる宇宙創造説が広く信じられている。この場合、創造主と被造物は根本的に同一であり、被造物は根本原理が形態を取ったものである。それゆえ、アートマンとブラフマンは合一が可能なのである。

◆解脱
 ヒンドゥー教の人生の目標は、解脱(モークシャ、ムクティ)である。解脱は、現在に至るまで、ジャイナ教、仏教など、インドの他の諸宗教の多くの目標となっている。
 ヒンドゥー教では、この世において生きることは苦しみであるととらえる。仏教は一切皆苦と説くが、その教えはヴェーダの時代から続くこの考えを継承したものである。この苦しみの世界で生と死を繰り返す輪廻の生存から離脱することが、ヒンドゥー教をはじめインドで生まれた諸宗教の多くの目標となった。
 ヒンドゥー教において、解脱は、神との合一あるいは神への帰属である。その状態に到達すれば、再生することはないと考える。
 『バガヴァッド・ギーター』に、次の一節がある。私とは、ブラフマンと同一の最高神と見なされているヴィシュヌである。「私に到達して、最高の成就に達した偉大な人々は、苦の巣窟である無常なる再生を得ることはない。梵天(ブラフマー)の世界に至るまで、諸世界は回帰する。・・・しかし、私に到達すれば、再生は存在しない」(第8章15~16、上村勝彦訳)と。
 ヒンドゥー教では、ブラフマンとアートマンの本質的な一致を説くことにより、解脱した後は、個人という意識は消滅すると考える。個の意識が消滅し、全体に融合・没入する。これが神人合一、神への帰属を達成した状態と考えるものだろう。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

インド12~ヒンドゥー教の人間観

2019-10-23 09:33:33 | 心と宗教
●人間観

◆始祖
 ヒンドゥー教において、現在の人類の始祖は、最初の王マヌとされる。聖典の一つである『マヌ法典』は、人祖マヌによって宣述せられたものと伝えられている。
 マヌの語はもともと人間を意味する。ただし、マヌは、ユダヤ=キリスト教のアダムのような最初の人間ではない。現在の人類より前の人類がいたと考えられており、過去の人類の最初の王はプリトゥという。
 マヌは、世界的な大洪水の後に人祖となったとか、大洪水の際に魚に権化したヴィシュヌに助けられて生き延びたとも、伝えられている。
 マヌに関する大洪水の物語は、ノアの洪水など世界各地にある洪水伝説を思い起こさせる。『シャタバタ・ブラーフマナ』(1・8・1)には、概略次のような物語が書かれている。早朝マヌに濯ぎの水がもたらされた。彼が水を使って手を洗っていると、一匹の魚が彼の手の中にはいった。その魚は彼に言葉をかけた。「私をお飼いください。あなたを助けることがありましょう」と。「何ごとからお前はわたしを救うのか」と問うと、「洪水があらゆる生物を掃蕩するでしょう。それからあなたをお救いいたすでしょう」と答える。そのとき魚は「かくかくの年に洪水が起こりましょう。船を設えて、私に注意してお待ちなさい。そして洪水が起こったとき、船にお乗りなさい。そうすれば私があなたをお救いいたすでしょう」と言った。マヌは、洪水が起ったとき、船に乗った。その魚は彼に泳ぎ近づいた。その角にマヌは船の索を結び付けた。それによって魚は、この北方の山(ヒマラヤ山)へ急いだ。洪水は実にこのあらゆる生物を掃蕩した。そしてこの世界にマヌただ独りが残った、と。(辻訳に基づく)
 話は複雑だが、プラーナ文献では過去から未来へと各時代ごとに数えて、14人のマヌを挙げる。現在のマヌは第7番目で、ヴァイヴァスヴァタ・マヌと呼ばれ、太陽神ヴィヴァスヴァットの子だとされる。人間が太陽神の子孫だとする考えは、世界に広く見られる。ヴィシュヌが魚に権化して救ったのはこのマヌとされている。
 この説によれば、現在の人類の前に、異なるマヌの時代が6度あったことになる。しかも、今の時代の先も想定されている。ここでもインドの思考特有の複雑さと執拗さが見られる。

◆輪廻
 ヒンドゥー教では、人間は死んで無に帰するのではなく、再び新しい肉体を得て生まれ変わり、生死を無限に繰り返すと教える。これを、輪廻(サンサーラ)という。この思想の基礎には、霊魂は死後も存続するという考え方がある。ヒンドゥー教では、人間が人間に生まれ変わるとは限らない。他の動物や神々等、様々な生命体に転生し得るとする。人間に限らず、生きとし生けるものは、過去の行為の結果として、輪廻転生を繰り返すとする。
 ユダヤ=キリスト教では、唯一絶対神が人間を神の似姿として創造したとする。また、人間は万物を支配すべき特別の存在だとする。これに対し、ヒンドゥー教では、世界は根本原理が展開して出来たとする。したがって、生きとし生けるものは根本において一体ということになる。また、人間の霊魂は人間として輪廻転生するとは限らず、動物や神々や地獄にある者にも転生し得ると考えるわけである。インドの思想は、唯物論、不可知論等を数少ない例外として、輪廻の観念を前提としている。
 輪廻転生の思想は、自然と生命の観察に基づく素朴な説から発達したものである。その点については、実践の項目の来世観のところで述べる。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

籠池佳茂が森友学園問題の真相は「左翼側の破壊工作だった」と激白3

2019-10-22 08:54:05 | 時事
●9月23日

「私の身にもし万が一、何かがあればそれは左翼の工作だと思ってください。事態は相当に深刻です。それはその筈です。全ての内幕を私が暴露しようと言うのですから。
これは相当インパクトがある事です。彼らは同じ手法が出来なくなる。この手法で歴代の内閣が潰れていったのです。気の毒な話です。」

●9月24日

「2017年6月29日、忘れもしない籠池宅に大阪地検特捜部が家宅捜索に入った夜。あの時、玄関の入り口で待ち構えていたTBSのカメラマンが撮影をしていました。これも菅野完が事前に仕組んだものです。目的は、父が安倍政権に弾圧をされた印象(絵柄)を作る為です。」

●9月28日

「昨日、大慌てで大阪に向かった見過ごせない人たちがいる。私がこのツイッター上で数々の事実を暴露した事に焦った、左翼な人たちが、籠池家に駆け込んだらしい。
「何とか証言を変えて欲しい」とでも頼みに行ったのであろうか..考えるだけでも寒気がする。勿論、その中には望月イソコも居たらしい。」

「今回の私の新刊で、森友騒動を中途半端な事として処理して欲しくないと思います。左翼の破壊工作が如何に深刻で偽善にまみれたものであるかを多くの日本人には認識して欲しい。朝日新聞社を中核とする、破壊工作集団を野放しにする事は社会の風紀上、放置する事は出来ない筈。勿論、野党議員も同罪。」

「あそこまで籠池洗脳夫妻の人格をおかしくさせた、レイプ犯を私は許すことが出来ない。レイプ常習犯という恐ろしい変態性をひた隠し、自称著述家とは著述家に対して顔が立たないだろう。彼の異常性を今回の騒動を通じて良く理解できたつもりだが、被害者がこれ以上増え続ける事は断じて避けなければ。」

●9月29日

「2019年〈令和元年〉5月に大阪地方裁判所が土地の値引きは適法と判断しました。この判決で重要なのは、地中に相当量のゴミが存在したと裁判所が認定した事です。深い浅いは関係なく、相当量のゴミはあったと裁判所が認定しました。値引きの理由はあったとの結論になる。以上であります。」

「何故、左翼が土地取引についてあれだけ拘るかというと、土地取引が合法であれば、一昨年2月の騒動の核心に触れられる事になるからです。もう一度申し上げますが、土地取引の不当な根引きという疑惑で朝日新聞社が騒動に火を点けたのです。土地取引が問題ないとなれば、一体あの騒動は何だったのか。」

「森友騒動いう本質的な問題は、追及した側にこそ責任があるという事にある。結局、一昨年の騒動は左翼勢力が行った日本破壊工作に他ならない。土地取引は合法、公文書書き換えも関係者は全員無罪。安倍総理に責任はない。総理夫人は被害者。籠池夫妻は左翼勢力の傀儡。そしてメディアと野党の連携。」

「左翼勢力の工作の凄まじさはある程度今回の新刊本〈籠池家を囲むこんな人たち〉に記載されている。森友騒動の全貌を知るためには、多くの国民に読んで頂きたい新刊である。2度と同じ過ちを繰り返させない為にも、犠牲者を出さない為にも日本国民必読の書として頂きたい。土地取引は適法かつ合法。」

「朝日新聞社の戦略通りに、森友・加計騒動は、安倍政権が悪いという事になっていますが、真相は全く逆です。疑惑を作り出した方が英雄になり、疑惑を押し付けられた方が、犠牲になる。この様なバカな社会を放置していれば日本は終わります。森友学園騒動は、朝日新聞社による捏造報道が諸悪の原因。」

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

インド11~ヒンドゥー教の宇宙論・時間論

2019-10-21 09:18:36 | 心と宗教
●世界観

 ヒンドゥー教では、世界は創造・維持・破壊の過程を無限に繰り返し、その過程は循環的であると考える。
 その内容を宇宙論と時間論という側面から見てみよう。

◆宇宙論
 ヒンドゥー教の宇宙論は、ヴェーダの宗教のそれを継承している。『リグ・ヴェーダ』の宇宙創造神話は、4種に大別することができる。第一は建造、第二は出生、第三は展開、第四は解体をイメージしたものである。
 第一の建造のイメージの代表的なものは、祈祷神ブラフマナスパティによる宇宙創造である。祈祷神は鍛冶工のごとくにこの一切を煽ぎ鍛えたとの旨が、『リグ・ヴェーダ』に書かれている。ヴェーダの言葉ブラフマンを司る神として立てられた祈祷神が宇宙創造神にまで高められたものである。
 第二の出生のイメージによるものには、「黄金の胎子」を説く讃歌がある。太初に黄金の胎子が現れ、万有の唯一なる主宰者となったとし、この主宰神は、神々の上に位し、天地を創造した神とされる。
 これら2種の宇宙創造神話は、有神教的かつ一神教的である。これとは別に、汎神教的な創造神話があり、後世に強い影響を与えた。
 『リグ・ヴェーダ』の汎神教的な創造神話では、「唯一なるもの」すなわち「唯一物(エーカ)」が展開して宇宙が創造され、神々も人間も動物も天体もすべてこの唯一物から生じたとする。これが第三の展開のイメージによるものである。『リグ・ヴェーダ』は「かの唯一物は、自力により風なく呼吸せり。これよりほか何ものも存在せざりき」(辻直四郎訳)と記している。この唯一物は有でも無でもない。それが宇宙の根源であり、また宇宙創造の原理である。この一なる原理が両性に分かれて世界が創造されたという意味のことが語られている。ここには早くも一元論的な思想が現れている。唯一物の観念は、ブラフマンの観念が現れる以前のものである。この展開のイメージの創造神話は、唯一物から万物が流出したとするので、流出型創造神話とも呼ばれる。
 汎神教的な創造神話には、原人解体神話という別の類型もある。原人プルシャが解体して宇宙が出来たとするもので、第四の解体のイメージによっている。
 『リグ・ヴェーダ』のプルシャ讃歌に現れた神話によると、原人プルシャの息子である神々がプルシャを犠牲として祭儀を行ったとき、プルシャの身体の各部分から、月や太陽、神々、天地、方位、獣類や人間が生じたという。人間は四つの身分に分かれ、口からはブラーフマナ(バラモン、祭官)、腕からはラージャニヤ(クシャトリヤ、王族、戦士)、腿からはヴァイシャ(庶民)、足からはシュードラ(隷民)が生まれたとする。
 紀元前1000年から紀元前800年頃に成立したと見られるブラーフマナ文献では、「子孫の主」を意味するプラジャーパティを造物主とする創造神話が現れた。内容は多種多様であり、相互に矛盾するものも多い。例えば、ある神話では、太初において宇宙は水であったとし、水が苦行すると黄金の卵が出現した、それから男子プラジャーパティが誕生し、万物を創造したとする。別の神話では、プラジャーパティは創造しようとして苦行し、地・空・天の三界を創造した。その後、三界を熱すると、地界から火神アグニ、空界から風神ヴァーユが、天界から太陽神のアーディティヤ神群が生じたとする。プラジャーパティは、一人ではなく10人の創造神とするものもある。
 ヴェーダの宗教では、このように様々な宇宙創造神話が現れたが、次第にブラフマンによる宇宙創造説が主になっていった。これは、『リグ・ヴェーダ』の汎神教的な宇宙創造神話を哲学的に深め、神々の本源となる根本的な原理を探究するに至ったものと見られる。ブラフマンによる宇宙の創造説には、ブラフマンが戯れ(リーラー) のために宇宙の創造を行ったとしたり、現象界はブラフマンの幻影 (マーヤー)を生む力によって創り出されたもので、本来は実在せず、ブラフマンのみが実在すると説くものなどがある。
 ブラフマンが宇宙創造の原理と見なされるようになると、その一方に、個人の内なる原理としてアートマンが考えられるようになり、梵我一如を説くに至って、世界観と人間観は不離一体のものとなった。

◆時間論
 ヒンドゥー教では、ヴェーダの宗教を継承して世界を反復的・循環的と考える。これに伴い、時間についても反復・循環の観念が支配的である。また、インド人は、世界の諸民族で最も数理的な能力が発達し、微細から巨大に至る時間の単位を考え出した。
 時間の最小単位はクシャナといい、約0.013秒である。シナでは刹那と訳された。その上のニメーシャは約0.18秒である。18ニメーシャは1カーシュター、30カーシュターは1カラー、30カラーは1ムフールタ、30ムフールタが人間の1日(360日)とされる。人間の1年は神々の1日とされ、ここから時間の単位が大きくなる。そして、宇宙論的なスケールを示す。
 この宇宙は神ブラフマーの1日すなわちカルパの間、持続する。カルパは劫と訳され、地上の43億2,000万年に当たる。その1日が終わると、宇宙は再びブラフマーに帰入する。すると、ブラフマーの夜となり、これが昼と同じ期間続く。こうして宇宙はカルパごとに創造と帰滅を繰り返すとされる。
 1カルパは1,000マハー・ユガに相当する。1マハー・ユガは、神々の時間で1万2,000年、人間の時間では432万年に相当する。マハー・ユガは四つのユガに区分される。トレーター・ユガ、ドヴァーパラ・ユガ、クリタ・ユガ、カリ・ユガである。
マハー・ユガの最初の4,800年がトレーター・ユガと呼ばれる。人間の時間でいうと172万8,000年に相当する。次の3,600年がドヴァーパラ・ユガで、同じく129万6,000年、次の2400年がクリタ・ユガで、86万4,000年、最後の1,200年がカリ・ユガで、43万2,000年に相当する。
 四つのユガの間、世界は次第に悪化を続け、前のユガより後のユガになるほど、人間の信仰・道徳等は低下する。現在は、紀元前3102年に始まった暗黒期であるカリ・ユガの時代である。完全な時代に存在していたダルマの4分の3が滅び、そのため戦争・災難・悪習・早死等が蔓延している。こうした考え方は、仏教の末法思想や『法滅尽経』に影響を与えたと見られる。
 カリ・ユガの最後には、大火とそれに続く洪水によって、世界は破壊され尽くす。これをマハー・プララヤ(大滅亡)という。その後、世界は再び最初に戻り、同じ過程を繰り返すという。
 ユダヤ=キリスト教にはメシア思想があり、世界の終末に救世主が現れて、最後の審判が行われ、地上天国が実現すると教える。仏教にも一種の救世主願望があり、未来仏・弥勒菩薩の降臨が待望されている。だが、ヒンドゥー教は、遥かにスケールの大きい宇宙論的な発想で物事を考える。現在の人類の歴史の終わりに救済を願うのではなく、果てしなく創造・維持・破壊を繰り返す世界から脱却することを目標とする。こうした考えは、次の人間観の項目に書く輪廻とカルマン(業)と解脱の思想によるものである。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

籠池佳茂が森友学園問題の真相は「左翼側の破壊工作だった」と激白2

2019-10-19 08:45:43 | 時事
 森友学園前理事長・籠池泰典氏の長男、籠池佳茂氏は、9月15日にツイートを再開した。
 籠池佳茂氏は、「森友学園騒動は朝日新聞社の捏造報道が発端です。総理夫妻に責任はありません。左翼に洗脳された両親を救いだしたいと考えています」と述べ、ツイッターで森友学園問題の真相を激白し始めた。9月26日には、著書『籠池家を囲むこんな人たち』(青林堂)が刊行された。ようやく森友学園問題の真相が明らかになりつつある。
 以下、主なツイート、フェイスブックのポストを掲載する。

●9月15日

「私がメディアに一切出なくなったのは、安倍政権は関係ないと本当の事を話したからです。この国では、本当の事を話すと干されるのです。籠池夫妻は洗脳されているのです。私は本当の事を言いたい。本当の事を言うために、ツイッターを再開致しました。多くの方に真実を伝えてください。お願いします」

「「森友騒動では安倍昭恵総理夫人に何ら責任はない。」というのが真実です。で、野党やメディアはその事を知っている。知っているのに、昭恵夫人を犯罪者のように糾弾し続けた。そしてまだその事実を隠蔽し続けている。メディアの罪は重いと言わざるを得ません。早く事実を包み隠さず公表しろ。」

「財務省も森友騒動の被害者です。森友騒動を起こしたのは、朝日新聞社です。朝日新聞社は核心的に左派政治家と組み、財務省を提訴したのです。
財務省は被害者なのです。総理夫人も被害者なのです。本当は籠池夫妻も被害者なのです。ですが、肝腎の籠池夫妻が左派勢力に取り込まれ洗脳されています」

「菅野完氏は私達家族を助けると云いながら、私達家族を窮地に追いやったのです。
菅野完氏は朝日新聞社と手を組み、安倍政権を糾弾したのです。彼らの目的は安倍政権潰しでした。その証拠に、政局を作り出した張本人(福島伸享元代議士)は菅野完と当時から共闘していました。これが森友騒動の真実です」

「土地取引は合法であり適法。〈今年5月に判決〉 財務省の全ての関係者の不起訴。〈今年8月〉 籠池夫妻の公判〈騒動無関係〉 森友騒動は朝日新聞社の印象操作報道であり、結果的に誤報。
・名誉校長不関与 ・日本会議不関与 ・土地取引適法
2017年2月報道は、意図的なミスリード報道であった。」

「メディアは安倍夫妻が森友騒動の被害者だという事を時系列を追って取材をし直す必要があります。だって本当に関係がないのですから。特に朝日新聞社は安倍総理に謝罪をしなければなりません。安倍記念小学院などなかった訳ですから、一刻も早く事実を公表するべきです。「森友騒動は大阪の問題」」

「メディアは数字が取れれば何でもします。しかし、だからといって事実に基づかない報道をすれば、それは犯罪です。事実に基づかない報道の陰で多くの被害者、犠牲者が生み出されます。朝日新聞社は、籠池夫妻を利用するだけ利用し、使い捨てにしたのです。安倍政権を倒す為なら嘘を吐くのは平気です」

「朝日新聞社による報道テロにより、日本の教育改革は20年とも50年遅れたとも言われています。森友騒動は大阪の問題であり、左派朝日新聞社による愛国教育潰しだったのです。朝日新聞社は名誉校長をも狙いうちにした。子供達の人生も狂わせた。朝日新聞社は安倍総理夫妻に一刻も早く謝罪するべき」

「加計が出てきたのは、森友が長引いたから、野党議員と特定メディアが悪乗りしたのが本当の所です。憲法改正を阻止し、安倍政権を倒す為には、左翼や特定メディアは何でも問題を作りだし、数字を取りにいきます。これが今の日本の政治を取り巻く、野党やメディアの実態なのです。森友騒動は大阪問題」

「メディアは基本的に野党側に付きます。名分は権力の監視です。しかし森友や加計は核心的な安倍叩きです。特に朝日新聞社は安倍政権を倒す為なら何でも致します。メディアと政治家は勿論、時に共闘致します。憲法改正阻止なら尚更です。福島みずほ氏は木村真氏のお仲間です。9月26日新刊発売。」

●9月17日

「勿論、私は望月衣塑子記者ともお会いしています。一昨年の3月、菅野完の自宅でです。その時に沢山の大手メディアが勢揃いしていました。皆とは云わないが、安倍政権打倒に向けて意気込んでいました。その中でも特に望月衣塑子記者は鼻息が荒かった。最初、記者ではなく活動家と間違えた程です。」

「今、福井県からの帰りの道中だが、一昨年稲田朋美先生の森友学園の代理人だった時の資料が国会で質問されたが、あれは私が菅野完から懇願され、東京に資料を運び福島伸享元議員にホテルで渡したもの。菅野完は自分が共産党の庇護者である事を否定している様だが紛れもない事実である。何故否定する。」

「昨年1月頃、大阪駅前のホテルで菅野氏と合わせて5名と打ち合わせをしました。プラス2名はスカイプです。その時に、菅野氏の口から民団の会社経営者から工面すると言っていました。その場にいた人はみんな聞いています。4月から着金をして何回かに分けて貰うと話をしていましたよ。隠す必要ある?」

●9月18日

「私が本当の事を言えば言うほど左翼の妨害は激しさを増します。左翼は非常に狡猾です。あらゆる手段を講じて妨害工作を仕掛けます。勿論、私は断乎として屈しませんが、身の安全は守りながら活動を続けたいと思います。森友・加計騒動は朝日新聞社による倒閣運動です。メディアに猛省を促します。」

「本日もお付き合い頂き、ありがとう御座いました。くれぐれも皆様、「森友騒動は朝日新聞社による愛国教育潰しと、安倍政権倒閣運動」という事実を忘れずにご周知くださいます様、宜しくお願い致します。そしてもう二度と不毛な騒動で犠牲者が出ない様、皆様の厳しい監視の目を光らせてください。」

「最後に〈森友・加計騒動〉は、朝日新聞社の倒閣運動。それに乗っかる野党議員も同罪。あの騒動は核心的な狙いを込めた国民不在の国益に対する破壊工作。その核心的な狙いとは何か?云うまでもなく、憲法改正発議の絶対阻止。彼らは平和を叫びながら護憲の大合唱をし、改憲阻止まで戦争をするのだ。」

●9月19日

「朝日新聞社は謝罪広告を打て!安倍晋三記念小学院などなかったではないか。名誉校長就任で土地取引が不当だったとの疑惑は捏造ではないか。日本会議の会員では籠池泰典氏はなかったではないか。神道系の小学校は開校されていないではないか。財務省の職員は全員不起訴になったではないか。謝罪せよ!!」

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************

インド10~ヒンドゥー教の河川崇拝・聖牛崇拝

2019-10-18 09:29:22 | 心と宗教
・河川崇拝
 ヒンドゥー教に特徴的なものの一つに、河川崇拝がある。とりわけガンガー(ガンディース川)は、最も聖なる川とされ、「母なる川」として河川崇拝の中心となっている。ガンガーは、沐浴する者の罪を清める川として有名である。その川の水は、神シヴァの身体を伝って流れ出て来た聖水とされ、また、川そのものが女神ガンガーと仰がれている。
 ガンガーは、神話においては天国にある川であり、「天国のガンガー」と呼ばれる。その川が地上に降下し、さらに地底にある下界パーターラに流れ落ちていくと信じられている。
 ガンガーでは、対岸に日の出を拝みながら沐浴できる場所が聖地となっている。日の出を拝みながら行う沐浴は、太陽神と川の女神の信仰が重合したものである。こうした信仰は農耕に根差したものである。農耕には日光と水が必要であることから、太陽と河川への信仰が発達した。『リグ・ヴェーダ』では特に重要でなかった太陽神の一つ、ヴィシュヌがシヴァと並ぶ二大神となったように、ガンガーも農耕と結びつくことで有力な女神となったと見られる。

・聖牛崇拝
 ヒンドゥー教で別に特徴的なものとして、聖牛崇拝がある。動物に対する崇拝は世界各地にあるが、インドにおけるほど広く深く社会に普及している例は、他にない。神話にはしばしば牛が登場する。聖別されているのは主として瘤牛であり、特に牝牛が崇拝されている。水牛は崇拝の対象ではなく、次々と姿を変える悪魔マヒシャの化身の一つとされている。
 牛はアーリヤ人にとって貴重な財宝であり、その実用的価値から牛の神聖視が生じたものと見られる。牡牛は、遊牧生活のアーリヤ人にとって移動・運搬の強力な手段であり、定住後は農耕に欠かせぬ労働力となった。ヒンドゥー教では、シヴァはナンディンという牡牛を乗り物とする。また牝牛は、牛乳やバター、ヨーグルトといった蛋白質の供給源であり、その牛糞は燃料や厩肥として貴重な資源となる。これに浄めの尿を加えた牝牛の五つの産出物をパンチャガヴヤ、すなわち五宝という。
 ヒンドゥー教はカースト制から脱却しないと世界宗教にはなり得ないと先に書いたが、牛の神聖視もまたヒンドゥー教が世界化し得ない理由の一つと私は考えている。

・日本神道との違い
 ヒンドゥー教と日本の神道は、代表的な多神教である。ともに人間神、自然神、宇宙神等の神々を仰ぐ。
 ヒンドゥー教における主要な神々のうち、ヴィシュヌはもともと太陽神であり、シヴァは暴風神が変容したものである。これらの神々の関係は、日本神道における天照大神と素戔嗚尊の関係と類似点がある。天照大神は太陽神であり、素戔嗚尊には暴風神という性格があるからである。日本神話では、これらの神々は姉と弟とされる。ヴィシュヌとシヴァには、そういう関係はない。
 古事記の神話で、素戔嗚尊は、天照大神が治める高天原で乱暴狼藉を働く。その暴れ方は、暴風を連想させる。素戔嗚尊はその罪を負って、高天原から降りて出雲の国に着く。そこで八岐大蛇を退治して、人々に平和と繁栄をもたらす。シヴァには、破壊と恩恵の両面があるが、素戔嗚尊にも破壊と恩恵という両面がある。天照大神は皇室の祖先とされ、素戔嗚尊は出雲族の一系統の祖先とされる。そして、それぞれの子孫が今日まで続いていると信じられている。インドには、こうした神と人の生命の連続性は見られない。
 ここで注目したいのは、ヒンドゥー教と神道の人間神における違いである。神道には氏族・部族に由来する祖先神が多い。神々の中心とされる天照大神は、太陽を象徴した自然神でありながら、皇室の祖先神とされる。その天照大神を祀る伊勢神宮が、神道の中心的な神社となっている。古代から皇室に仕えてきた藤原氏の祖先は、天児屋根命とされ、春日大社の祭神とされている。伊勢神宮に次ぐ出雲大社は、創建以来、天照大神の子の天穂日命を祖とする出雲国造家が祭祀を担っている。その他、全国各地に、氏神を祀る神社がある。
 これに比べて、ヒンドゥー教では、ヴェーダの時代において既に、神々と人間の関係は、祖先と子孫という関係ではなくなっている。ヴェーダの主要な神々であるインドラ、ヴァルナ、ミトラ等は自然神であり、特定の氏族・部族の祖先神ではない。インドでは輪廻転生説が形成され、先祖の霊は死後、別の生命体に生まれ変わり、転生を繰り返すと考えるようになった。そうなれば、神道のように祖先の霊を氏神として祀る意味がなくなる。インドにも祖先崇拝はあるが、家庭で父祖の霊を供養するにすぎず、神道のように古代から連綿と続く祖先神として祀るのではない。
 日本では、皇室の祖先神・天照大神が今日まで、神々の中心として国民の尊崇を集めている。だが、インドでは、『リグ・ヴェーダ』の主要な神々であるインドラ、ヴァルナ、ミトラ等は、ヴィシュヌやシヴァに取って代わられている。ヴェーダの神々が没落し、新たな神々が興隆して、ヒンドゥー教が発達した。インド学者は、前者の神々は人気がなくなり、後者の神々の人気が高まったというが、なぜそうした神々の主役の交代が起ったのは、よくわかっていない。神道では、古事記・日本書紀に現れる神々が古代から今日まで一貫して崇拝の対象となっていることと対照的である。日本では、古代から皇室を中心とした社会の秩序が維持され、それに伴って、皇祖神を中心として組織化された神々の体系が維持されてきた。インドでは、バラモン階級が古代からずっと権威を保ち続けてはいるが、彼らが祀る主要な神々が別の一群と交代してしまっている。これは、日本には、古代から今日まで一貫して続く皇室があり、インドには日本の皇室のような中核になる家系がないことによっている。インドでは、神話の時代において、既にアーリヤ人の王家が存続した形跡がなく、二大叙事詩に歌われる王家は物語の中の存在でしかない。

 次回に続く。

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

************************************