最終回。
●教育の改革が第一の課題
戦後60年、日本の教育を規定してきた旧教育基本法は、占領下につくられたものだった。それを一字一句直すことなく、来てしまった。その結果、教育において多数の問題が生じている。教育の基本方針を示す教育基本法に、愛国心・伝統の尊重・公共心が定められていなかった。
これではいけないと、ようやく昨年(平成18年)12月に教育基本法が改正された。100点満点ではないが、国と郷土を愛する態度、伝統の尊重、公共心が盛り込まれた。それによって、国に対する誇りを教える教育や、国旗・国歌について教える教育、道徳を教える教育がようやく可能になりつつある。
いじめ自殺の頻発、学力の低下等、教育問題は山積している。これに取り組むため、教育再生会議が1月に改革のための報告を出した。『社会総がかりで教育再生を』と題し、公教育の再生のために、国民みなの参画を求めている。ゆとり教育の見直し、教員免許の更新制、教育委員会の機能の強化等をはじめ、戦後教育の本格的な改革がめざされている。
しかし、いくら制度を変え、学校のあり方を変えても、家庭における教育がちゃんとされないとうまくいかない。家庭において、しつけをしっかりし、子どもに基本的な生活習慣を身につけさせることが必要である。改正教育基本法は、家庭教育・幼児教育について新たな条項を盛り込んだ。
第十条に「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」とある。また、第十一条に「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものである」とある。
しかし、多くの人はこのこと知らないのではないか。テレビ局がたくさんあり、朝から晩まで包装しているが、こういう大事なことを国民に徹底しようとしていない。やる気があれば徹底できることである。
教育改革への取り組みが始まったように、日本はどん底を打って、ようやく上に向かい出した。だから、いま一人一人が教育や国のことを考えることが非常に重要な時にある。
●憲法の改正が根本的課題
さらに、日本を立て直すための根本的な課題は、憲法の改正である。憲法といえば、第9条がまず話題に上がる。国防のことは、当然大事である。それとともに、憲法の全体をつくりなおす必要がある。憲法もまた占領下でつくられ、一字一句変えずに後生大事に今日まで来ている。大塚先生は、現行憲法を「亡国憲法」といっておられる。日本人自身の手で、自分の国の憲法をつくる必要がある。
憲法は国柄を表すものだと先に述べたが、現行憲法には、日本の伝統・文化・歴史や自然と調和して生きる生き方が盛られていない。これを改め、憲法に、日本の伝統・文化・歴史・生き方を明記すべきである。また、個人の自由と権利に対し、責任と義務をバランスよく盛り込むべきである。
また現在の憲法には、家族という概念がない。個人中心の内容となっている。家族に関する条項を設け、日本の家族を立て直すことが必須である。
これから、今年(平成19年)7月の参議院選挙に向けて、憲法改正の議論が高まっていくだろう。憲法をどうするかは、国民の意思による。最後は、国民投票で決めることになっている。国民各自が関心を持ち、日本人自身の手で新しい憲法をつくりあげることが、日本再建の重大課題である。
●結び
日本精神は、日本人だけのものではないと言った。私は、21世紀人類の課題は、二つに集約されると思う。一つは、世界平和の実現。もうひとつは地球環境の保全である。テロリズムや核兵器の拡散で、世界は対立・抗争がたえない。人と人が調和して生きる生き方が求められている。地球温暖化や森林破壊、砂漠化等が進行している。このまま行けば、人類はこの豊かな文明を失ってしまうかもしれない。人と自然が調和する生き方が求められている。
こうした時、人と人、人と自然が調和して生きる生き方を示せるものは、日本精神しかない。世界平和についても、地球環境保全についても、日本には重大な期待が寄せられている。
大塚先生は、「日本人は日本精神に帰れ」と訴えておられる。そして、21世紀には、日本精神が世界で重要な役割を果たすようになると説いておられる。ようやくその深い意味を理解する人々が出てきている。
まず、日本を再建し、そして世界により貢献できるようにめざしたい。そのために、日本精神を取り戻し、さらに日本精神の神髄を学んでいただきたい。
大塚先生の著書に、『真の日本精神が世界を救う』がある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872576896/mixi02-22/
アサヒビール名誉顧問の中條高徳先生は、「憂国の士、特に若い人達の必読の書」と推薦の言葉を寄せてくださっている。是非ご一読をお勧めしたい。(了)
●教育の改革が第一の課題
戦後60年、日本の教育を規定してきた旧教育基本法は、占領下につくられたものだった。それを一字一句直すことなく、来てしまった。その結果、教育において多数の問題が生じている。教育の基本方針を示す教育基本法に、愛国心・伝統の尊重・公共心が定められていなかった。
これではいけないと、ようやく昨年(平成18年)12月に教育基本法が改正された。100点満点ではないが、国と郷土を愛する態度、伝統の尊重、公共心が盛り込まれた。それによって、国に対する誇りを教える教育や、国旗・国歌について教える教育、道徳を教える教育がようやく可能になりつつある。
いじめ自殺の頻発、学力の低下等、教育問題は山積している。これに取り組むため、教育再生会議が1月に改革のための報告を出した。『社会総がかりで教育再生を』と題し、公教育の再生のために、国民みなの参画を求めている。ゆとり教育の見直し、教員免許の更新制、教育委員会の機能の強化等をはじめ、戦後教育の本格的な改革がめざされている。
しかし、いくら制度を変え、学校のあり方を変えても、家庭における教育がちゃんとされないとうまくいかない。家庭において、しつけをしっかりし、子どもに基本的な生活習慣を身につけさせることが必要である。改正教育基本法は、家庭教育・幼児教育について新たな条項を盛り込んだ。
第十条に「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」とある。また、第十一条に「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものである」とある。
しかし、多くの人はこのこと知らないのではないか。テレビ局がたくさんあり、朝から晩まで包装しているが、こういう大事なことを国民に徹底しようとしていない。やる気があれば徹底できることである。
教育改革への取り組みが始まったように、日本はどん底を打って、ようやく上に向かい出した。だから、いま一人一人が教育や国のことを考えることが非常に重要な時にある。
●憲法の改正が根本的課題
さらに、日本を立て直すための根本的な課題は、憲法の改正である。憲法といえば、第9条がまず話題に上がる。国防のことは、当然大事である。それとともに、憲法の全体をつくりなおす必要がある。憲法もまた占領下でつくられ、一字一句変えずに後生大事に今日まで来ている。大塚先生は、現行憲法を「亡国憲法」といっておられる。日本人自身の手で、自分の国の憲法をつくる必要がある。
憲法は国柄を表すものだと先に述べたが、現行憲法には、日本の伝統・文化・歴史や自然と調和して生きる生き方が盛られていない。これを改め、憲法に、日本の伝統・文化・歴史・生き方を明記すべきである。また、個人の自由と権利に対し、責任と義務をバランスよく盛り込むべきである。
また現在の憲法には、家族という概念がない。個人中心の内容となっている。家族に関する条項を設け、日本の家族を立て直すことが必須である。
これから、今年(平成19年)7月の参議院選挙に向けて、憲法改正の議論が高まっていくだろう。憲法をどうするかは、国民の意思による。最後は、国民投票で決めることになっている。国民各自が関心を持ち、日本人自身の手で新しい憲法をつくりあげることが、日本再建の重大課題である。
●結び
日本精神は、日本人だけのものではないと言った。私は、21世紀人類の課題は、二つに集約されると思う。一つは、世界平和の実現。もうひとつは地球環境の保全である。テロリズムや核兵器の拡散で、世界は対立・抗争がたえない。人と人が調和して生きる生き方が求められている。地球温暖化や森林破壊、砂漠化等が進行している。このまま行けば、人類はこの豊かな文明を失ってしまうかもしれない。人と自然が調和する生き方が求められている。
こうした時、人と人、人と自然が調和して生きる生き方を示せるものは、日本精神しかない。世界平和についても、地球環境保全についても、日本には重大な期待が寄せられている。
大塚先生は、「日本人は日本精神に帰れ」と訴えておられる。そして、21世紀には、日本精神が世界で重要な役割を果たすようになると説いておられる。ようやくその深い意味を理解する人々が出てきている。
まず、日本を再建し、そして世界により貢献できるようにめざしたい。そのために、日本精神を取り戻し、さらに日本精神の神髄を学んでいただきたい。
大塚先生の著書に、『真の日本精神が世界を救う』がある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872576896/mixi02-22/
アサヒビール名誉顧問の中條高徳先生は、「憂国の士、特に若い人達の必読の書」と推薦の言葉を寄せてくださっている。是非ご一読をお勧めしたい。(了)