く~にゃん雑記帳

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<リュウゼツラン(竜舌蘭)> 開花は数十年に一度、その後枯れ死!

2016年07月30日 | 花の四季

【メキシコ原産、「万年蘭」「センチュリープラント」の別名も】

 キジカクシ科リュウゼツラン属(アガベ属)の常緑多年生多肉植物。メキシコなどの熱帯アメリカに自生する。葉は肉厚の剣形で、縁には棘状の鋸歯が生え、まるでアロエのお化け。日本名はその巨大な葉を竜の舌にたとえた。開花が数十年に一度と珍しいことから、開花時には新聞などで取り上げられることも多い。別名「マンネンラン(万年蘭)」。英名では「センチュリープラント(百年植物)」とも呼ばれる。

 国内でよく見られるリュウゼツランは「アオノリュウゼツラン」。「アオ」は「青」で、葉全体が灰緑色による。これとは別に、葉に黄白色の斑(ふ)が入るものがある。日本にはまずこの斑入りが江戸時代後半に渡来し「リュウゼツラン」と命名された。その後、明治時代の初めに緑葉が渡来し、区別するため頭に「アオノ」が付けられた。

 植物は一般的に緑葉が基本種(原種)とされ、斑入りは園芸種で暑さ寒さに弱いものが多い。リュウゼツランの場合もアオノリュウゼツランが基本種で、これが先に渡来していれば単に「リュウゼツラン」と命名され、もう一方は「斑入りリュウゼツラン」といった名前になっていたかもしれない。アオノリュウゼツランの渡来は葉からロープなどに使う繊維の原料をとるのが目的だったという。メキシコではリュウゼツラン属の植物の根や葉がテキーラなど蒸留酒の原料になっている。

 リュウゼツランの開花は原産地では10~20年程度で開花するが、日本など温帯地域では開花までに30~40年を要するといわれる。花茎は7~9mにも達し、多数の黄色い花を付ける。蝙蝠(へんぷく)媒花で、原産地ではオオコウモリによって受粉するとのこと。写真は「仙巌園」(鹿児島市)で7月25日に撮ったアオノリュウゼツランの花。同園によると、花茎が伸び始めたのは6月初めごろで、7月中旬に開花した。園内には他にも多くの株があり、数年に1度開花が見られるという。開花し結実した株はその後、枯れてしまうが、必ず根元に小さな子株が生まれているそうだ。

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【仙巌園】 島津家19代藩主の光久が1658年(万治元年)に築造した別邸の庭園。桜島を築山に、錦江湾を池に見立てた雄大な景観で、四季折々の花も来園者の目を楽しませてくれる。国の名勝庭園・史跡。幕末、そばに東洋最大の工場群「集成館」を造り上げた28代藩主斉彬もこの庭園をこよなく愛し、篤姫や勝海舟、グラバー、ロシア皇帝ニコライ2世など歴史上の著名人も多く訪れたという。

 

 


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