く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<忍者修行の森> 忍者装束で手裏剣、歩法、登り術、飛び術、隠れ術……

2016年08月27日 | メモ

【三重県名張市、赤目四十八滝渓谷保勝会が運営】

 涼を取ろうと久しぶりに三重県名張市の「赤目四十八滝」へ。以前訪れてから10年余り経つだろうか。「日本さんしょううおセンター」を抜けると行者滝、不動滝、布曳滝と渓谷の涼やかな光景が続く。前回の記憶が蘇ってくる。ただ以前と違ったのは四十八滝入り口近くの「延寿院」の裏山に「忍者修行の森」ができていたこと。6年前の2010年7月に生まれ、NPO法人「赤目四十八滝渓谷保勝会」が運営しているという。

 延寿院は天台宗山門派で、不動明王を本尊としていることから「赤目不動尊」と親しまれている。修験道の開祖・役行者の開基との伝承があり、伊賀忍者の祖・百地丹波は赤目の滝で修行し伊賀流赤目忍術を確立したといわれる。戦国時代の「第二次天正伊賀の乱」(1581年)で、伊賀忍者の修錬場だった青黄竜寺(延寿院の前身)の堂塔伽藍は織田勢によって全て灰燼に帰した。唯一残った建造物の石燈籠(鎌倉時代)は旧国宝で現在は国の重要文化財に指定されている。

 

 「忍者修行の森」はそんな歴史を持つこの地に伝わる忍術を体験してもらおうと誕生した。森の中には長い丸太やピンと張られた綱、木製の高い塀、縄ばしご、木の枝から吊るされた縄、ボルダリングなどが設置されており、忍者の歩法術や登り術、飛び猿の術、侵入術などを体験する。手裏剣と吹き矢のコーナーも。色とりどりの忍者装束に身を包んだちびっ子たちは、敵に見立てた木の人形を目がけ鉄製の手裏剣を真剣な表情で投げていた。そばには「手裏剣術の心得」の貼り紙。「一まよわず打つべし 一目をはなさず打つべし 一はずせば死ぬだけ」

 

  最後に子どもたちは「忍者体験の館」で1人ずつ「どんでん返し」に挑戦、板戸がくるっと180度回転して裏の抜け穴から出てきた。渓谷を流れる滝川にも「水ぐもの術」の体験コーナーが設けられていた。木製の輪状の履き物でアメンボのようにロープを伝って水の上を歩く。忍者修行体験は所要時間1時間半で、料金は忍者衣装と四十八滝入山料込みで幼児1550円、子ども(中学生以下)1750円、大人2000円(忍者衣装不要の場合はいずれも700円引き)。修行終了者には「伊賀赤目流免許皆伝の書」が贈られる。

 ちなみに忍者が生まれたのは応仁の乱(1467~77年)の頃といわれる。伊賀、甲賀の忍者は江戸時代に入ると幕府に召し抱えられて隠密活動に従事し、一揆鎮圧などのため各地に派遣されたという。8代将軍徳川吉宗は享保元年(1716年)、将軍直属の「御庭番」を設置した。今からちょうど300年前。御庭番の役目は主に将軍の命を受けて秘密裡に諸大名の動静などを探ることだった。

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