経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

9/4の日経

2012年09月04日 | 今日の日経
 今日の日経は、「消費夏に変調の兆し」とあるが、根拠とする昨日公表の8月の大手百貨店売上は、まだら模様の感じだった。良くもないんだがね。エコカーの駆け込み空振りは、予想通り。震災での玉不足と買い控えの反動とが大きいと見ていたからだ。筆者は、底堅いとする日興の宮前耕也さんの見方に近いな。

 日経は、今さら、子ども手当の縮減や扶養控除の廃止による所得減を指摘しているが、夏の変調とはタイミングが合わない。もっとも、ベースを下げてしまっていることは確かで、こういうところを見ると、年金カットが今国会で流れたのはラッキーだったかも知れない。日本は改革しないと上手くいく。国会は承認人事や定数是正でもしておれば良い。

 他方、強気の設備投資が変調というのは気懸かりだ。もともと、外需に期待できないと見ていたので、どうしてここまで強気かと思っていたが、それが剥げ落ちた感がある。まだ成長を先導するレベルにはあるので、踏みとどまってほしい。特に、内需向けの非製造業にはがんばってもらいたいね。

 社会保険料率の高まりなどで、景気拡大の循環が鈍くなっているように思う。これは昔との違いだね。いわば自動で貯蓄を増やす仕組みになっているんだ。先進国には共通の悩みなのかもしれない。その上、回復の芽の段階で更なる負担増を掛けられると、これがボディーブローのように効いてくる。

 本当は、逆に「減税」で消費に勢いをつけたいところではある。むろん、世の中に、そんな雰囲気など微塵もないことは分かっているが、回復期に「悪しき均衡」から一気に抜け出すことを考えるべきなんだよ。手段としては、税より社会保険料が重いから、低所得層の軽減をしたい。社会保障の改革が必要なのは、ここなんだがね。

(今日の日経)
 洋上風力発電に1200億円。金融ニッポン・決算読めぬ行員。鉄鉱石2年半ぶり安値。強気の設備投資が変調・法人企業統計。公取委員長は空席に。参院4増4減は見送り。消費低迷が仏独に波及。現代自が韓国内で不振。外資が変える衣料・ドラッグラグが解消に。ベント遅れ・米協会。経済教室・企業経営つながり再構築・石倉洋子。テレビの音量一定に。

※欧州もいよいよ悪くなった。当然、中韓も不調。米国は、まさかロムニーの当選はないだろうが。

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