経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

3/10の日経

2015年03月10日 | 今日の日経
 10-12月期GDPの2次速報は、実質成長率が2.2%から1.5%への下方修正だった。本コラムでは2/1に、民間平均が4%増とする中、3%を割るかもしれないとしていたが、2%まで割ってしまった。これで2014暦年の成長率は、わずかながらマイナス成長となり、年度では-1.0%まで落ちるだろう。

 政府見通しは+1.4%だったから、経済運営の失敗は明白だ。何が間違っていたのかを真摯に反省し、一気の消費増税という過ちを二度としないことが大切である。設備投資が3期連続のマイナス成長というのも痛い。消費増税の下での異次元の金融緩和と大胆な企業・法人減税の組み合わせがどんな結果になったかも、まじめに受けとめるべきだろう。

 設備投資は、順調だった法人企業統計と照らし合わせると、増税の悪影響が中小企業には甚大だったということではないか。低金利や減税は、大企業にはメリットがあるとしても、中小企業には縁遠く、売上げが低下すると、途端に設備投資ができなくなってしまう。こうした見方は、経済学の教科書にはないが、常識的だと思われる。

 10-12月期の民間消費が+0.5%というのは、2012、2013年の平均並みであり、成長力が落ちていないことを示唆する数字だったのは幸いだ。1次で解せなかった在庫増は、予想に沿うような在庫減に落ち着いた。これで、増税のショックで4-6月期に生じた在庫増を戻したことになり、ようやくスタートラインについた形である。

(昨日の日経)
 部品供給の復旧すばやく。ヤマトが保険の安否確認。成果偏重の危うさ・滝順一。世界貿易伸び悩みは構造変化。経済教室・社会保障改革は不可避・土居丈朗。

(今日の日経)
 外国人管理職を日本で育成。10-12月期GDP下方修正、街角景気の改善続く。GDP2.7%増予測・1-3月民間平均。GDP在庫の内訳開示。米住宅販売数4年ぶり減。ECBが量的緩和を開始。経済教室・緩和出口へ信任を・早川英男。

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