経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

3/29の日経・こども保険

2017年03月29日 | 今日の日経
 いよいよ「こども保険」が出てきたね。児童手当の事業者負担に上乗せというのが、一番ありそうなパターンだ。従業員も負担するとなると、新たなスキームになるので、説得には時間を要すだろう。これから、医療や介護の保険料も高まる中で、「こども保険も」となるから、0.1%だって簡単ではない。国民のコンセンサスを得るのに時間がかかるうち、人口崩壊に直面とならないことを切に願う。

 すぐに実現したければ、補正予算を児童手当の特会に入れ、補正予算が組めなかった年には特会から融通し、保険料を後で引き上げることで埋め合わせれば良い。こういう約束事を法定することが肝となる。毎年のように税収が上ブレし、使い途に迷ってバラマキを繰り返しているのだから、財政再建の観点からも、ムダのない方法となろう。本来、こういう知恵は、縦割りを超えて、お役所が出してくれないと困るよ。

 財政赤字によって将来世代に「負担」が生じるのは、消費が過大で、十分な投資がなされていない場合である。需要不足で、設備にも人材にも十分な投資がなされていない現状において、「負担と給付はセットだ」と考えるのは、財政しか見ない者の発想だ。むしろ、現状は、十分な人的投資を怠っているために、将来に得るものを少なくしており、将来世代を貧しくすることで「負担」を強いているのである。


(今日の日経)
 教育財源 保険で捻出 自民小委「こども保険」創設提案 社会保険料に0.1%上乗せ。

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