河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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949- 主イエス・キリストの変容 日本初演 マゼール フランス国立管弦楽団合唱団 1978.7.15

2010-01-12 00:10:00 | コンサート

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フランス国立管弦楽団の当来日公演概要はここ

1978年7月15日(土) 7:00pm  NHKホール、渋谷

君が代
ラ・マルセイエーズ

メシアン 「主イエス・キリストの変容」    (日本初演)
            合唱と7独奏楽器とオーケストラのための

イヴォンヌ・ロリオ、ピアノ
パトリック・ガロワ、フルート
ルシアン・ルメール、マリンバ
J.クロード・タヴェルニエ、ヴィブラフォン
ロジェ・アルバン、チェロ
ギー・ダンゲン、クラリネット
ベルナーレ・バレ、シロリンバ

ロリン・マゼール 指揮
フランス国立管弦楽団
フランス国立放送合唱団(ロジェ・ワーグナー 指揮)

それでは例によって当時の感想から。

「やった」という雰囲気である。
自分にとっては、これは日本初演という意味以上のものをもっている。
メシアンの演奏はレコード、演奏会などを問わず初めて。(メシアンの)輪郭はつかめたように思える。
これは現代音楽というよりも時代音楽だと思う。メシアンの作品が全てそうなのかどうか知らないが同じような気がする。現代という時代に作られた音楽だ。
一時間半の大曲にもかかわらず、これなら日本の聴衆も、少なくとも第1セプテネールぐらいならついてゆける。曲がそういう風に出来ている。

今日もまた両国国歌清奏から始まった。君が代の表現が昨日と若干違っていた。(終わりの部分)

それにしてもなんたるマゼールの力。それに応えるオーケストラと合唱団。
日本初演にもかかわらず前に一度聴いたことでもあるかのように明晰にわかりやすくメロディックに指揮する。マゼールのビートはレコードで聴いてもよくわかるし、実際、指揮を見るともっと素晴らしく聴こえる。しかし、今回感心したのは粘着質でない歌わせ方である。かといって無味乾燥であるわけでもなく、とにかく異様に現代的である。別にスポーティーなわけでもない。
マゼールは人をとりこにさせる何かをもったコンダクターだ。とにかく何を振っても聴きたいのだ。この一時間半の曲を少しの遊戯も見せずに振るあたりはまさに現代の大家だ。

曲は別に原題に気をとらわれなくてもわかりやすいし、わりとやりがい、聴きがいのある曲だと思った。少なくともシェーンベルクから現代に至る音楽と一緒にはしない。これは時代音楽だ。
この場に居合わせ、この曲を聴いたということは非常にハッピーな事であった。

すぐ前列にメシアンが座っていて、ものすごく大きい総譜を一所懸命みていた。
後でのあの喜びようは、きっと、作曲どおりの指揮であったのであろう。


といったメモ書き、箇条書きに近いものだった。
この日の日本初演の曲ではあったが、購入したプログラムにはなぜかタイミングが載っている。

第1セプテネール31′13″
休憩20′
第2セプテネール60′02″

また、前日同様、テレビ放送、ラジオ放送があったのでヴィデオも録音テープも存在することだろう。

8/27(日) NHK-FM 15:00-18:00
9/3(日) NHK教育TV 14:00-15:45

おわり