many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ふしぎの国のアリス

2012-02-25 18:27:02 | 読んだ本
キャロル・高杉一郎訳 昭和58年 講談社文庫版
きのうのつづき。
とは言っても、ちゃんと意味のつながりあるところで、なんか日本中世の本か、仏教か、はたまたフーコーかドゥルーズ=ガタリをと思ったんだけど、そういうのは、ろくに読んでないんで、きのうの『悪党的思考』の第一章は、
>ハンプティ・ダンプティにであったあと、アリスはひどく不機嫌になった。
で始まってるから、「ふしぎの国のアリス」にしてみた、っつーだけのことなんだけど。
ちなみに、日本論について書かれた本の最初に、なんでアリスが出てくるかっつーと、「歴史のボヘミアン理論」って言葉が、まるでアリスの世界で使われているような、変な言葉だって宣言するためだけってことで。
それはいいけど、この有名な物語、私は子どもの頃に読んでない。絵本でも読んでないし、少年少女版世界の文学みたいなもんでも読んでない。
なので、この話については、ふつうの子どもが持ってるような素養が何もない。
だからってわけでもないだろうが、有名なシーンを読んでみても、なつかしいとも思わないこともあり、正直おもしろいとも何とも思わない。
持ってる文庫は昭和61年の第7刷なんで、学生のころ読んだんだろうと思うが、なんで遅まきながら読もうと思い立ったのか、おぼえちゃいない。
おそらく、高校んときの英語の教材かなんかで出てきたんぢゃないかと。
ウミガメの学校の先生が、陸亀なんだよね。それで「どうして?」って尋ねるアリスに、「Because he taught us」って答えがかえってくる。トータスってのは陸亀tortoiseと音が一緒だから、そういうシャレだっていうんだけど、だから、面白いでしょって言われても、面白いわけないんだ、そんな解説、授業で教わっても。
そんな一節だけおぼえてる。
なので、そのちょっとあとくらいで、気になって読んだんぢゃないかと思うんだが。英語の言葉遊びが、翻訳で読んで面白いわけもなく。
今回、読み直してみて、解説によれば、子ども向けに、教訓だとかなんだとか、そういう含みとか仕掛けがないところが、この物語のいいとこなんだそうだ。ふーん。
(そーゆーのを聞くと、ついついサキの「話上手」って短編のことを思い出しちゃう。あれは好きだ。)
どうでもいいけど、7章の「気ちがいどうしのお茶の会」なんてのは、いまの時代ぢゃ、出版社が避ける表現だよね。

※2月26日付記 くだんのハンプティ・ダンプティはこの物語に出てこない。あれは「鏡の国のアリス」なんだそうだ。べつにいまさら読む気はないけど。
コメント
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