many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

数奇にして模型

2012-11-30 19:01:45 | 読んだ本
森博嗣 2001年 講談社文庫版
英語題は「NUMERICAL MODELS」
世間からは十年以上おくれて読み始めて、なるべく急いで読むことにしたミステリィシリーズの9冊目になる。
事件は、とうぜん、密室殺人。今回はモデル(なんのモデルだっけ?)の女性が被害者で、発見されたとき首が切断されていたという派手な状況。
事件解決に向けて(というか巻き込まれて?)おなじみの主人公たちが活躍する。
ほかにも、犀川助教授の高校の同期生であり、西之園さんの親戚にあたるという(そういう偶然というのはよく起きる)大御坊安朋さんという、新たなキャラが冒頭から登場し、狂言回し(って言うんで当たってるんだっけ、こういう存在?)になってるのが目新しいところ。
なんか、そういう変わった名前に、べつの深い意味とか隠されてそうな気も(根拠レスだけど)するけど、あまりそういうマニアックな追究はしないで、いつものようにサラサラと読むだけとした。
事件の手口とか動機とかトリックとかについては、とくに感想なし。
読んだあとに思ったんだけど、いろんな機材とか機械とか何かそういう舞台装置・道具について、私の経験値が少ないのか、想像力が乏しいのか、うまく頭のなかにビジュアルな像を結ぶことができなかったなって気がした。
それはそうと、米沢嘉博氏の解説によると、森氏の小説には森氏がかつて描いたマンガ作品のもっていたものが生きているんだそうで。
どこか少女マンガチックなところとか、ズレの生み出すユーモアなんかが、共通しているらしい。
そういうこと教えてくれる解説というのは、知らなかったものみせてくれて理解に役立つような気がするもので、なかなか面白いんだが、実際マンガは読んだことないんで真偽のほどはわからないから、まあ参考程度に気にかけておく。
そうかあ、少女マンガかあ。(って私はそのジャンルは全然詳しくない。)
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きょうも夢見る者たちは……

2012-11-29 20:03:59 | 読んだ本
日野啓三 昭和63年 新潮社
きのうから、タイトルが似てるつながり…?
一時期、興味をもって、いくつか読んだんだよね、日野啓三。
二つの短編が入ってるけど、本のタイトルそのものの小説はなく、「ランナーズ・ハイ」と「光る荒地」のふたつ。
「ランナーズ・ハイ」は、皇居のまわりを夜になってからランニングする何人かのひとたちの話。
東京のど真ん中の街をランナーの視線・速度で描写してくのと、走ってくうちに浮かんでは移っていく思考を書きとめてくのとが、まさにランナーズハイというのにぴったり、分かる分かるって言いたくなるような感じで、スピードに乗って流れてく。今回ひさしぶりに読み直したら、すごく気持ちよかった。
例によって、著者独特の、一見冷たそうなビルとかのほうを誉めたたえて、植物なんかを不気味だと切って捨てるとこなんかがあって、これはいつ読んでも私には面白い。
>あいつらは陰険だ。虫がたかると樹液をわざと苦くしたり、隣の木を枯らすために揮発性の有毒化学物質を、葉から放出するやつもいる。街路樹なんて根もとまでアスファルトに覆われながら、実にしぶとく生き続けてるじゃないか。
>もともと陸地は彼らの天下だった。(略)実は動物たちが全部滅んで元の植物の静かな世界に戻るのを、じっと待ち続けているのさ。
なんてとこの視点は、いまだに私は影響を受けているって思い起こさせられた。
「光る荒地」のほうは、東京の郊外の国道沿いの街にいる拒食症(?)の女の話。
こっちにも
>植物たちは原則的に歩きまわらない。だが全く意識がないとは言えない。蔓や根は確かに何かを求めて複雑に這い伸びる。鉱物にだって全く意識の種子がなかったら、生物がこの惑星上に生まれたはずがない。
なんてとこがあって、ストーリーよりも、こういうとこが私には気になる。
ちなみに「夢見る」ということに関連するのには、
>人によって違い、またその日のいろんな条件によっても違うけれど、走り方がうまくゆくと身体の苦しさを越えたところで、いわば目を開けて夢をみるような状態になる。
なんていう一節がある。
そうなんだよね、ランナーズハイって、ただ気持ちよくなるだけぢゃなくて、ふだん思いつかないような(夢にも見ないような?)、いろんな考えが浮かぶ側面もあるってのは私の実感。
実際、私の経験として、仕事上のちょっとした(自分ではイケてると思う)アイデアって、けっこう走っているときにひらめいたものが多い。
もう十年も走ってないけどね。(だから最近仕事ができねえのかと真剣に思うときもある。)
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夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

2012-11-28 20:11:14 | 村上春樹
村上春樹 2012年9月 文春文庫版
最近でた文庫で、副題は「村上春樹インタビュー集1997-2011」。
単行本が出版されたときも、もちろん知ってたんだけど、小説がおもしろければ、べつに著者インタビューとかはいいかな、って当時は思ってたんで買ってなかった。
そのときのサブタイトルは「~1997-2009」で、今回は2011年の一篇が加わっての文庫化らしい。
こうなると、なんか文庫待ってて(正確には待ってたわけぢゃないけど)トクした気がする。
タイトルは、一瞬意味わかんなくて、どーゆーこと?って思うかもしれないけど、小説を書くってことは覚醒していながらにして夢を見ることだってとこからきてる。
長いけど引用するよ。
>フィクションを書くのは、夢を見るのと同じです。夢を見るときに体験することが、そこで同じように行われます。あなたは意図してストーリー・ラインを改変することはできません。ただそこにあるものを、そのまま体験していくしかありません。我々はそれを、目覚めているときにやるわけです。夢を見たいと思っても、我々には眠る必要はありません。我々は意図的に、好きなだけ長く夢を見続けることができます。書くことに意識が集中できれば、いつまでも夢を見続けることができます。今日の夢の続きを明日、明後日と継続して見ることもできる。
っつーことになる。
あー、そーだよね、って共感できないからには、へー、そーなんだ、って言うしかない感覚かもしれないけど。
意図してストーリー・ラインを改変することはできません、っていうあたりについては、創作をしてても、次の展開がどうなるかわからないでやってるってこと、次のような言い方をしている箇所もある。
>僕自身、驚かされるのが好きですね。小説を書いているとき、次に何が起きるのか僕にはわかりません。(略)僕は何も考え出したりはしないで、ただ何かが起きるのを待っているだけなのです。僕は作家になれてとても幸せです。だって小説を書いていると、日々驚きの連続であるわけですから。
物語の重要性に気づいていて、よき物語はひとを惹きつけるし、オウムの取材などの経験から人々が安易に閉じた世界の論理にハマりこむことは危険だから作家には良き物語を提供する責務がある、くらいに思っている著者にして、この行き当たりばったり的ストーリー作成方法をとってるってのが、めちゃくちゃ面白いところではある。
読むまでは、自作解説なんて聞いたってしょーがないんぢゃないの、くらいにしか思ってなかったんだけど、これほど的確なガイドブックはないでしょ(著者が語ってんだから当たり前か)って、刺激的な体験という感想をもった。
コンテンツは以下のとおり。
・アウトサイダー 聞き手ローラ・ミラー Salon.com 1997年
・現実の力・現実を超える力 聞き手洪金珠 時報周刊 1998年
・『スプートニクの恋人』を中心に 聞き手島森路子 広告批評 1999年
・心を飾らない人 聞き手林少華 亞洲週刊 2003年
・『海辺のカフカ』を中心に 聞き手湯川豊、小山鉄郎 文學会 2003年
・「書くことは、ちょうど、目覚めながら夢見るようなもの」 聞き手ミン・トラン・ユイ magazine litteraire 2003年
・お金で買うことのできるもっとも素晴らしいもの ロシアの読者からの質問 BBCRussian.com 2003年
・世界でいちばん気に入った三つの都市 聞き手ローランド・ケルツ PAPERSKY 2004年
・「何かを人に呑み込ませようとするとき、あなたはとびっきり親切にならなくてはならない」 聞き手ジョン・レイ THE PARIS REVIEW 2004年
・「せっかくこうして作家になれたんだもの」レイモンド・カーヴァーについて語る 聞き手「文學会」編集部 文學会 2004年
・「恐怖をくぐり抜けなければ本当の成長はありません」『アフターダーク』をめぐって 聞き手「文學会」編集部 文學会 2005年
・夢の中から責任は始まる 聞き手ジョナサン・エリス、平林美都子 THE GEORGIA REVIEW 2005年
・「小説家にとって必要なものは個別の意見ではなく、その意見がしっかり拠って立つことのできる、個人的作話システムなのです」 聞き手ショーン・ウィルシー THE BELIEVER BOOK OF WRITERS TALKING TO WRITERS 2005年
・サリンジャー、『グレート・ギャツビー』、なぜアメリカの読者は時としてポイントを見逃すか 聞き手ローランド・ケルツ A Piblic Space 2006年
・短編小説はどんな風に書けばいいのか 聞き手「考える人」編集部 考える人 2007年
・「走っているときに僕のいる場所は、穏やかな場所です」 聞き手マイク・グロッセカトヘーファー DER SPIEGEL 2008年
・ハルキ・ムラカミあるいは、どうやって不可思議な井戸から抜け出すか 聞き手アントニオ・ロサーノ Que Leer 2008年
・るつぼのような小説を書きたい(『1Q84』前夜) 聞き手古川日出男 モンキービジネス 2009年
・「これからの十年は、再び理想主義の十年となるべきです」 聞き手マリア・フェルナンデス・ノゲラ The Catalan News Agency 2011年
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JUMP~god

2012-11-26 20:41:54 | 忌野清志郎
忌野清志郎 2005年 ユニバーサル
こないだ「ネオ・ボーダー」でちょっと触れた、『JUMP』の入ってるキヨシローのアルバム。
いきなりGODって何だよって思うかもしれないけど、これの前作が「KING」なんで、王の上は神しかないだろってことなんでしょ。
これを聴いたのは、私個人の経験としては、発売よりかなり後になったんだけど、全体としてはシンプルなロックンロール満載って感じで、聴けば聴くほど好きになってく。
んで、先行シングルの『JUMP』なんだけど。
キヨシローの闘病からの“完全復活祭”でも、長期の沈黙を破ってステージに出てくる「オープニング・ナンバーはなにか?」って期待について、ファンの予想するあまたのRC時代の名曲たちをおしのけて、この曲が選ばれたって意味でも、キヨシロー後期の代表曲のひとつである。
でも、このウタの詞は、ちょっと謎が多い。
反戦とか、いまの世界に対するノーを突きつける宣言とかいうには、ちょっと複雑。
これまでは、タイマーズにしてもそうだし、『世の中が悪くなっていく』みたいに、ストレートな物言いが目立ってたし、シンプルでもダブルミーニングを含んでニヤッとさせられたりってのが多かったんだけど、JUMPの詞は解釈が難しい。
夜から朝に変わる いつもの時間に
世界はふと考え込んで 朝日が出遅れた
も、そうだし、
眠れない夜ならば 夜通し踊ろう
ひとつだけ多すぎる朝 うしろをついてくる
も、そうだし、朝が来るって何?ってとこが、考え出しちゃうと疑問に残る。
だから、サビというか、メインテーマの
JUMP 夜が落ちてくるその前に
JUMP もう一度高くJUMPするよ
の部分も、なにをどうして、その結果なにがおとずれるのか、謎と言えば謎である。

1.ROCK ME BABY
2.愛と平和
3.仕草
4.REMEMBER YOU
5.ママもうやめて
6.GOD
7.KISS
8.サイクリング・ブルース
9.旅行
10.わからず屋総本家
11.春の嵐
12.君を信じてる
13.JUMP
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隣町までお出かけポニーウォーク

2012-11-24 18:20:10 | 馬が好き
朝方は小雨模様だったけど、昼には雨の心配もなくなり。
美浦乗馬苑の2頭のミニチュアポニー「ジョニー」と「ミニコマ」は、あみプレミアムアウトレットに出かけていきました。

だいたい13時前から展示開始。

「さわりたーい」などというリクエストがあれば、柵の近くまで引いたり押したりして、持ってったりもしました。
けっこう落ち着いてましたね。思ったより、おとなしかったと言えます。
(去年の5月に初めて来たときよりは、まちがいなくおとなしい。)
途中2回にわたって、30分間ほど、ジョッキースタイルをした子どもさんとの記念撮影会とかもしましたが、2頭とも慣れた感じでカメラ目線してました。

(ミニコマ、粗相がちょっと多いぞ。)

陽の傾くのも早いし、帰って夕飯も食べたいので、15時半ころに引き上げました。
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