29Lib 分館

図書館・情報学関連の雑記、読書ノート、音楽ノート、日常生活の愚痴など。

30代を通じてよく聴いたアルバム5選

2013-04-19 21:45:29 | 音盤ノート
  年齢を重ねると好みが変わる。たしかにそんな気もするのだが、若いころならば過剰なまでに接取しても苦にならなかったものが、歳をとるとトゥーマッチに感じられるようになるというのが本当のところではないだろうか。好きな食べ物なのでいくらでも胃に入りそうなのに、実際には脂ののった高級牛肉を十分な量食べられないというような。こういう場合、しようがないのでお新香をつままざるえない。音楽においても、僕はロック育ちということもあって革新的な凄い音に出会いたいという強い願望があるのだが、30代を振り返ってよく聴いたアルバムを挙げてみると薄味の繊細なものばかりだった。

Steve Reich "Music for 18 Musicians" ECM
 このアルバムに出会ったのは20代前半だが、30代を通じてもしょっちゅう聴いていた。たぶん、今後もずっと愛聴し続けるだろうな。

Marcin Wasilewski Trio "January" ECM
 マルチン・ボシレフスキのECM録音はどれも良いのが、その中でもこの二作目(の冒頭の四曲)が特に素晴らしい。タッチの弱いピアノが心の琴線に触れる。

Radio Dept. "Pet Grief" Labrador
 シューゲイズ・ミーツ・エレポップで、北欧産の物憂げなメロディラインを押しの弱い男性ボーカルが辿るというもの。しんみりする。

Bebel Gilberto "Tanto Tempo" Ziriguiboom
 ややハスキーな女性ボーカルをのっけた打ち込みボサ。音は薄いが結構念入りに作られているのがいい。20代後半に聴いたはずだが、飽きずに今もたまに聴く。

Ralph Towner, Paolo Fresu "Chiaroscuro" ECM
 アコギとトランペットのデュオ。自己顕示欲の産物たるちょっとした癖とか曲がった部分のまったく無い、とことん清廉な演奏。疲れた心が洗われる。

 Steve KuhnとPat Methenyも挙げたいところだが、20代のときのほうがよく聴いたと思う。というわけで以上の五枚で打ち止め。しかし、ECMばかりになってしまうなあ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一流メンバーによる地味で良... | トップ | 日本における少額訴訟の実態... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

音盤ノート」カテゴリの最新記事