浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

さすがの論調

2017-05-26 20:11:26 | その他
 『信濃毎日新聞』の論調は、いつも切れ味が鋭い。


斜面

米メディアから繰り返し人格を攻撃されたという。2013年6月、英紙「ガーディアン」にスクープを書いたジャーナリスト、グレン・グリーンウォルドさんだ。インターネットを利用した米情報機関の市民監視の実態を告発していた

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ニューヨークタイムズは犯罪に問われる可能性があると報道し「活動家」のレッテルを貼った。過去の借金や税金の滞納を調べたうえ、10年前に住んでいたアパートで規約を超える体重の犬を飼っていてトラブルになったことまで報じた大衆紙もあった

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極秘ファイルを提供したCIA元職員のスノーデン氏も人間性をおとしめられた。グリーンウォルドさんは自著「暴露―スノーデンが私に託したファイル」に書いた。条件反射のように告発者を悪者扱いするのは権力者の利益を守るため政府寄りメディアが使う常とう手段だ、と

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安倍晋三首相の友人が理事長を務める加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐる問題で文科省の前川喜平前事務次官が証言した。「総理のご意向」と記された記録文書の存在を認め「疑問を感じながら仕事をしていた。まっとうな行政に戻せなかった」と述べた

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政府は「怪文書」と決め付け「忖度(そんたく)政治では」との批判を一蹴してきた。重い告発だ。新聞や週刊誌が前川証言をスクープする一方、在職中に出会い系バーに通っていた―と報じた新聞もある。国民にとって大切な真実とは何か。ジャーナリズムは今、踏み絵を前にしているのではないか。

(5月26日)

http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170526/KT170525ETI090006000.php
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