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自然界に存在し、有用―毒性もあるリシン

2013-04-19 09:26:18 | 事件
wsj日本版から


リシンはトウゴマ(ヒマ)の種子に含まれる

 リシンは自然界に存在する毒物で、医薬品やエンジンの潤滑剤に使用されるのと同じトウゴマ(ヒマ)の種子に含まれている。

 いったん経口摂取、注射、あるいは吸引されると、人体の細胞に浸透して、必要なタンパク質を製造できなくして、器官の機能を徐々にマヒさせる。


Letters addressed to President Obama and the U.S. Senate have, in preliminary results, tested positive for ricin. How does ricin kill people? Where does ricin come from? Who has used it as a weapon? WSJ's Jason Bellini has "The Short Answer." Photo: Getty Images

 しかしリシンは化学兵器ないし暗殺手段とみなされているにもかかわらず、米国疾病管理予防センター(CDC)によれば、致死量に至るほどのリシンを集中的に抽出するのは難しいという。

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 CDCの広報担当官は「指に少量の粉末をつけても、致死量には至らない」と述べ、リシン吸引による死亡は、「理論的なリスクとしては心配されるが、ヒトの死亡例は知らない」と語った。

 リシンは粉末にも、霧状にも、ペレットにも加工でき、水にも溶ける。中毒症状は、吸収経路で異なる。経口で摂取すると、嘔吐、下痢、脱水、発作の症状を起こす。吸引すると、呼吸困難、血圧低下、肺水腫を引き起こす。リシンが最も危険なのは、切り傷ないし注射によって血管に入る場合だ。死亡するのは通常36-72時間後。

 リシンに対する解毒剤はないが、リシンが少量だった場合は、毒素が体から排除されていく間、人工呼吸や治療によって症状を緩和できる。

 リシンの毒性は伝染しない。ただし、皮膚や衣服に残された粉末は、理論的には別の人をリスクにさらし得る。

 それでも、CDCの広報担当官は「われわれは、現時点で一般市民がリシンのリスクにさらされているとは思わない」と述べている。


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