本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

討ち入り実行が可能になった

2021-12-14 08:31:20 | Weblog
 昨日13日は新聞休刊日、便乗してブログ旧筆日。ウソ。単にサボった。
 本日は義士祭。さぞ泉岳寺では焼香が絶えないでしょうね。
 
 討ち入りについてちょっと視角を変えた面白い本がある。『日本史の謎は「地形」で解ける』(竹村公太郎PHP文庫)という本だ。
 
 討ち入りの関連は、第6章「赤穂浪士の討ち入りはなぜ成功したか」、第7章「なぜ徳川幕府は吉良家を抹消したか」、第8章「四十七士はなぜ泉岳寺に埋葬されたか」で構成されている。

 興味深い内容が多いが、そのひとつに吉良邸の移転がある(昨夜の歴史鑑定でも触れていた)。
 もとは吉良邸は今の東京駅八重洲口の呉服橋門にあったそうだ。そこは堀(外堀通り)の内側の城郭にあった。近くには北町奉行があり、そこから八丁堀にかけて与力、同心の居住地とか。これでは赤穂浪士の討ち入りは難しい。
 
 ところが移転先の本所は隅田川の両国橋を渡った場所である。明暦の大火で隅田川に塞がれ多くの犠牲者が出た。それで両国橋が架かるのだが、それまでは江戸府内から遠い辺境地である。

 とにかく、隅田川の対岸の地だ。どうぞ討ち入りを、と幕府老中が企んだ。そんな本である。
 
 今は国技館、江戸東京博物館があり、また時津風部屋、春日野部屋、二所ノ関部屋など相撲部屋の多い地区である。