GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2024 Uesugi Hayato(上杉隼人)

MANIPULATIVE

2019-04-30 08:58:08 | M

 Avengers: Endgameが空前の大ヒットを記録している。

 全世界で歴史的大記録が続々。前代未聞のアベンジャーズ現象!

 全世界オープニング興行収入 歴代1位(Box Office Mojo)

 日本での平日金曜公開初日 歴代No.1 & 観客動員96万人突破!

などなど、しばらく話題を集めそうだ。

 とっても光栄なことに、今回もこのノベライズを担当させていただくことになりました。前回の『インフィニティ・ウォー』も好意的なコメントをとってもうれしいことにたくさんいただきましたが、

 https://twitter.com/YumaYoshioka511/status/1048164948839292929?s=20

今回も最高のものをお届けできるよう、がんばります。どうかよろしくお願いします。

 ノベライズ制作はすでにはじめていて、GetUpEnglishも「エンドゲーム」の英語表現を少しずつご紹介することになると思いますが、ここでまだ「ネタバレ」をあまりするわけにいきません。

 今日のGetUpEnglishは、以下のThe New Yorkerの記事からmanipulatingの使い方を見てみましょう。

The empty churnings of last year’s “Avengers: Infinity War” ended on an impressive, if tentative, note of loss: a batch of beloved characters was reduced to ashes, murdered by Thanos (Josh Brolin), who, enabled by his possession of the six Infinity Stones, also killed half of all other living beings. The sense of grief, though, felt brazenly manipulative; given that the reversibility of time was planted as a plot element in the film, it was a foregone conclusion that these heroes would somehow be coming back in the next “Avengers” installment. As it turns out, the effort to bring them back is the story of “Avengers: Endgame,” the last film in the series.

 https://www.newyorker.com/culture/the-front-row/review-what-avengers-endgame-could-have-been?fbclid=IwAR20ZVb39oyLx1gTOFLypa8irOWb8uMQAfuC2hxNwEGy1CpebWZbiqq02Oc

  赤字にした部分にあるmanipulativeは、「巧みな扱いの、 (自分の都合のよいように)人を巧みに操る」。時にけなして、悪い意味で使われることがあるので注意しよう。

 次のように使われる。

○Practical Example

  Mr. K is very skillful at exercising manipulative insincerity.

「Kさんは心にもないことを言って操るのがとてもたくみだ」

●Extra Point

 よって、The sense of grief, though, felt brazenly manipulative; given that the reversibility of time was planted as a plot element in the film, it was a foregone conclusion that these heroes would somehow be coming back in the next “Avengers” installment.を訳せばこうなるだろう。

◎Extra Example

  だが、悲しみのこの感覚は厚かましくも巧みに操作しているように思えた。時間を戻すことが映画の話の筋として植え込まれていたと考えれば、その感覚は次の「アベンジャーズ」の映画で彼ら消えたヒーローたちがどうにか戻ってくるのではないかという既定解決策だったのだ。

 a foregone conclusionは、Oxford Advanced Learner’s Dictionaryに以下の定義と例文がある。

 if you say that sth is a foregone conclusion, you mean that it is a result that is certain to happen

 ● The outcome of the vote is a foregone conclusion.

 「アベンジャーズ エンドゲーム」をまだご覧になっていない方は、ぜひ映画館へ! この映画はわれわれの世代の最初のStar Wars作品になります!

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

CAVE OF MIRACLES

2019-04-29 02:24:09 | C

 ドバイにコーランを題材にした公園がオープンしたというニュースを目にした。

 https://www.reuters.com/article/us-emirates-culture-quranic-park/dubais-quranic-park-draws-on-islams-holy-text-idUSKCN1RL1EH

  このニュースに以下の一節がある。

The educational park, which seeks to attract Muslims and non-Muslims alike, features 12 gardens, a “Cave of Miracles,” and a split lake symbolizing Moses parting the Red Sea.

  “Cave of Miracles”は預言者ムハンマドが啓示を受けたとされる「奇跡の洞窟」であり、Moses parting the Red Seaは預言者モーセがエジプトから脱出した際、紅海を割って追ってくる兵隊から逃げたとされることを言っている。

 このモーセとイスラエル人がエジプトから脱出したことについては、GetUpEnglishの2019/04/07のこの記事を参考にしてほしい。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/656490bbed17646412fad137d6cfa442

 “Cave of Miracles”については、『若い読者のための宗教史』の以下の183-184ページの記述を参考にしてほしい。

  メッカのカアバで目にする不正な商売に反感を抱き、40歳頃のムハンマドはひとり離れてメッカの郊外にある洞窟で祈り、瞑想するようになった。そこで彼は初めて幻を見て、初めて声を聞いた。こうした啓示は生涯つづくことになる。その啓示は神ご自身の姿や声ではないことにムハンマドは気づいた。瞑想によって現れたのは天使ジブリールだった。ジブリールからの最初の言葉は、「読め、『創造主なる汝なんじの主の御名において。主は凝血から人間を造りたもうた』」(中公クラシックス『コーランII』96章1~2節[中公クラシックス『コーランⅠ』『コーランⅡ』藤本勝次、池田修、伴康哉訳、中央公論新社。以下、中公クラシックス『コーランⅠ』『コーランⅡ』とする])だった。ムハンマドはどう判断してよいかわからなかった。自分を誘惑する邪悪な霊の声を聞いたのだろうか? あるいは頭がおかしくなってきたのか? 幻を見たり声を聞いたりする者はいつも頭がおかしいと言われているのではないか? ムハンマドは混乱して不信に満ちていた。だが、その声は非常に美しく魅力のある言葉で引きつづき彼に話しかけた。そしてムハンマドは自分が預言者として召し出されていると確信するようになった。

 手前味噌であるが、『若い読者のための宗教史』は世界のさまざまな宗教について、そして歴史において宗教がどんな問題がもたらしてきたかについて、冷静な視点から語られている。

ぜひご一読いただけますと、うれしいです。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/800f289099e5310d2676c1498223fcda

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GRUELING, PERMA-, TAKE ITS[THEIR] TOLL, PATCH, MAKESHIFT, ETC.

2019-04-28 08:21:06 | G

 ニュース英語を読むこと、聞くことはやっぱりいい英語の勉強になるし、翻訳の勉強にもなる。

 今日のGetUpEnglishはこのことをふたたび考えてみたい。

 Brexitの問題はずっとニュースをチェックしているが、以下のReutersの記事があった。

 https://www.reuters.com/article/us-britain-eu-green/brexit-hungry-media-to-be-turfed-off-grassy-patch-outside-uk-parliament-idUSKCN1RM1Y1

 この冒頭の部分をよく見てみよう。

  LONDON (Reuters) - After months of grueling political perma-crisis, Brexit is taking its toll on the British political establishment - not least the small patch of grass opposite parliament that has become a makeshift home to the world’s media.

 gruelingは「へとへとに疲れさせる、きびしい」。

 perma-はpermanentから来ている接頭辞で、「永続的な、永続する、永久の」

 take its [their] toll=take [exact] a (heavy) tollは、「 (物事が長期間にわたって)被害[損失]をもたらす、 (人命などを)大量に奪う (on, of)」

 not leastは「特に、とりわけ」

 patchは「《耕作した》小地面、一区画、一畑の作物」

 makeshiftは「間に合わせの、一時しのぎの」

 この一文でこれだけの英語表現が学べるのだから、大変ありがたい。そしてすべて意味が正確に取れていないと、日本語にすることができない。

 この文を直訳すれば、

「へとへとに疲れる政治的な永続的危機が何か月もつづき、ブレグジットはイギリスの政治組織に被害をもたらしている。とりわけ世界のメディアの一時的な家になっている、議会の反対側の芝生の小さな区間に」

 ということになるだろう。繰り返しになるが、意味を正確に理解することが大切だ。

 その上で、翻訳を考える、もっと流れをよくすれば、

「政治的危機が永遠につづくと思われる状態が何か月もつづき、心身が限りなく消耗してしまっているが、ブレグジットはイギリスの政治組織に害もおよぼしている。世界のメディアは議会の反対側の小さな区間に一時的に報道の本拠地を置いているが、この上に敷かれている芝生に特に損傷を与えているのだ」

 くらいになるだろうか?

 ニュース英語を読む、訳すことは、常に英語学習の基本に帰れるような気がするので、日々トレーニングとしてつづけたい。

 おすすめはやっぱりすでに紹介した

 Asahi Weekly(実際、この記事はAsahi Weeklyが詳細な注を付けて書化してくれている)とThe Japan Times Alphaだ。

 どちらも英語学習者が読むべきニュースを選んで、注をつけて掲載してくれているのがありがたい。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TO EXONERATE

2019-04-27 08:56:30 | E

  動詞exonerateは「(人の)容疑を晴らす」。

 今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。

○Practical Example

 As a result of the official inquiry the driver was exonerated from all blame for the accident.

「公式審理の結果、運転手にその事故の責任はまったくないということになった」

●Extra Point

  もう一例。Asahi Weeklyのニュース記事にあった表現。

◎Extra Example

 Mueller built an extensive case indicating the Republican president had committed obstruction of justice but stopped short of concluding that Trump had committed a crime, though he did not exonerate the president.

「ロバート・モラー特別検察官は共和党のトランプ大統領が捜査妨害をしたとする膨大な例を積み重ねたものの、罪を犯したと結論づける決め手は欠いた。だが、潔白であると証明もしなかった」

 Golden Weekも毎日更新しますので、ぜひご覧ください。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

UNFLATTERING

2019-04-26 12:11:02 | U

 unflatteringは「こびない、へつらわない、追従しない」ということであるが、「ありのままを示す、正確な」の意味で使われる。

 今日のGetUpEnglishはこの表現を学習する。

 Practical Example

  Anita Hill referred to Mr. Biden in unflattering terms.

「アニタ・ヒルは歯に衣着せぬ言葉でバイデン氏に言及した」

Extra Point

 もう一例。Asahi Weeklynewsにこの表現があった。

 Extra Example

  Special Counsel Robert Mueller’s report on his inquiry Russia’s role in the 2016 U.S. election described in extensive and sometimes unflattering detail how U.S. President Donald Trump tried to impede the probe, raising questions about whether he committed the crime of obstruction of justice.

「ロバート・モラー特別検察官による2016年の大統領選におけるロシアの役割に関する調査報告は膨大なもので、時にアメリカ大統領のドナルド・トランプがいかに捜査妨害をしたことも包み隠さず記し、同大統領が司法介入の罪を犯したかどうか疑問視している」

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Japan Times Alpha

2019-04-25 01:13:36 | A

 2019/04/21のGetUpEnglishにも書いたが、

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/aed87a2b2137addf98081c0799efd7dd

 英語はもう何年も勉強しているが、少しもできるようになったと思えない。だからこそ、英語の勉強が続けられる。

 そしてわが国の英語教材は実に豊富で、すばらしいものばかりだ。書籍だけでなく、定期刊行物、すなわち、雑誌や週刊紙が充実している。

 GetUpEnglishでは、みなさんにお勧めしたい書籍以外のサービスも時々紹介してみたい。

 本日はThe Japan Times Alphaを取り上げてみる。この英語学習紙は『週刊ST』、『The Japan Times ST』と名称を変えつつ、多くの読者をずっとつかんでいる。わたしも『週刊ST』からの熱心な読者だ。

 最新の4/26号も大変充実している。3面から6面までニュース記事が読めるが、APやKyodoやReutersからの素材なので非常にわかりやすく読みやすい上に、Alphaの編集者が丁寧な注を付けてくれているので、辞書なしで勉強できる。特に3面のニュース2本の「ボキャブラリー解説」は的確な例文も記されているので、大変参考になる。

 そのほか8面からの連載学習記事も非常に充実しているので、ぜひ実際に手に取ってみてほしい。詳細はこちらで確認できる。

 https://alpha.japantimes.co.jp/

  そしてわたしのおすすめは、Kaori Shojiさんの記事だ。巻末のインタビュー記事などを毎週書いているShojiさんはお名前から日本人だと思うが、ものすごく質の高い英語を書かれていて、毎週感服しつつ拝読している。

 たとえば、ある号のインタビュー記事には次のような英文があった。

 “The news is great for learning phrases and vocabulary. Read, read and then read some more. When you’re stumped on one sentence, go to the next. Pretty soon, you’ll have deciphered the meaning of a paragraph. And you’ll be that much closer to understanding the world.” (Kaori Shoji)

 赤にした部分の構文の作り方や、stumpやdecipherの使い方など、「こんな英語が書けたらいいなあ」と思うようなフレーズを毎月Shojiさんはたっぷり読ませてくれる。わたしは基本的には英日の翻訳者だが、最近は日英もよくするし、むしろこっちのほうが得意かもと思うことはよくあるのだが(ただ単に英日の翻訳能力が不十分だからかもしれない)、Shojiさんのような英語が書きたいといつも思う。

 Shojiさんは小説も書いているので、ぜひこちらも目を通してほしい。

 http://www.japansubculture.com/the-amazing-japanese-wife-part-3-a-man-needs-his-carcinogen/

   このようにThe Japan Times AlphaはReadingだけでなく、Writingに有益な情報も限りなく与えてくれる。そして連載記事で基本文法やTOEICなども学習できるので、初級者から上級者まで、すべての英語学習者のニーズを満たしてくれるだろう。

 ぜひこのGolden Weekに1部隅々まで読んでみてほしい。

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MARVEL マーベル最強ヒロイン ファイルBOOK

2019-04-25 00:29:11 | お知らせ

MARVEL マーベル最強ヒロイン ファイルBOOK 大型本 – 2019/7/31

上杉 隼人 (翻訳)

内容紹介

強靭的な肉体と精神を持ち、何も恐れない。ヒーローたちを陰で支えるだけではなく、世界を救う重責まで担う! そんなマーベルの闘うヒロインたちは、世界中の女性の憧れの的!

エイリアンから地球を守った、元エリートパイロットキャプテン・マーベル

獰猛なティラノサウルスとコンビを組む、天才発明家ムーン・ガール

宇宙最強の女という称号を手にしたガモーラ

彼女たちのほかに、Ms.マーベル、スパイダーウーマン、スクイレル・ガール。シュリ、クェイク、ブラック・ウィドウ、ミス・アメリカ、ストームなど、マーベルの最強ヒロインたちの物語がこの一冊に集結!

現マーベルコミックのライター、ケリー・トンプソンのまえがきも、必読です!

原題Marvel Fearless and Fantastic! Female Super Heroes Save the World

訳者紹介

上杉隼人(うえすぎはやと)

翻訳者、編集者。訳書に『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『スパイダーマン ホームカミング』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(ディズニーストーリーブック)、『アイアンマンの日常』『スター・ウォーズ ビジュアル事典 ジェダイの謎全解明』(講談社)、ジョン・ル・カレ『われらが背きし者』(岩波現代文庫)、ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン『若い読者のためのアメリカ史』、リチャード・ホロウェイ『若い読者のための宗教史』(すばる舎)ほか多数。

https://www.amazon.co.jp/dp/4065152968

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

EIGOBIN 2019(3)

2019-04-24 01:09:22 | 英語便 www.eigobin.com

  英語便のサービスのすばらしさについては、これまで何度も紹介してきた。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/118016f1903282bdf41b84f028f348f6

 英語便のサービスについて、本日のGetUpEnglishでもご紹介したい。

 宮下奈都『遠くの声に耳を澄ませて』(新潮文庫)の巻頭の一編「アンデスの声」の一節を英訳する機会があった。

 遠く離れた日本の片田舎で、祖父のラジオがエクアドルからの電波を受信する。現地の日本人向けの放送を偶然つかまえたのだろう。祖父と祖母はたぶん地図を開いてキトの場所を確かめた。そうして地球の反対側まで、拙い受信報告書を送った。ベリカードが返ってきて、ふたりは心を躍らせる。幾度も放送を聴き、幾度も報告書を書く。そうして一枚ずつベリカードが届けられる。ふたりして目を輝かせてカードに見入ったことだろう。

 そのときの様子がありありと目に浮かぶ。私を膝に乗せて話してくれたのは、たぶん祖母とふたりでじゅうぶんに楽しんだその後だったに違いない。どこにも出かけたことのなかった祖父母に豊かな旅の記憶があったことに私は驚き、やがて甘い花の香りで胸の中が満たされていくのを感じていた。

 この部分、以下のように訳し、英語便のネイティブ・チェックを受けたところ、次の修正とコメントをもらった。

Far away, in a remote corner of Japan, my grandfather’s radio had picked up radio waves from Ecuador. By concidence, tThe appliance had caught a broadcast for Japanese residents there by coincidence. My grandfather and grandmother must have opened an atlas to check where Quito was. And from the other side of the world, they sent a clumsily written reception report. They got a vericard back, and were thrilled. They listened to the broadcasts countless times and wrote countless reports. And one by one, the vericards arrived. Their eyes must have shone as they admired those cards together.

 I could vividly imagine how excited they were back then. Grandfather must have enjoyed all of it with grandmother before he lifted me onto his lap and told me about it. I was surprised to know that my grandmother and grandfather, who had never gone anywhere, had such rich memories of travel, and felt that the sweet scent of the flower was filling my heart.

 以下のコメントについては、特に説明不要だ。じっくり読んでほしい。

By concidence: If you put "by coincidence" after "Japanese residents," the meaning is that the Japanese residents were in Ecuador by coincidence (instead of the grandparents hearing the broadcast by coincidence).

that, was: Deleting "that" and "was" makes this sentence feel more immediate. If feels more like the author is describing what is happening to them right now, rather than describing a feeling in the abstract.

 英語便にはどれだけお世話になっているかわからない。世界一の英文ネイティブ添削サービスだと思う。英語を書くすべての日本人学習者にお勧めする。

 https://www.eigobin.com/

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『若い読者のための宗教史』

2019-04-24 00:19:13 | お知らせ

『若い読者のための宗教史』 (Yale University Press Little Histories) 単行本 – 2019/4/11

リチャード・ホロウェイ (著), 上杉 隼人 (翻訳), 片桐 恵里 (翻訳)

内容紹介
ユダヤ教、イスラーム教、キリスト教、仏教、ヒンドゥー教といった世界の主だった宗教にとどまらず、人類初期から21世紀までに及ぶ、濃厚で多彩な宗教史全体を解き明かす1冊。

「読者が世界の宗教について今までより深く理解できる名著……時代小説のような独特の魅力がある」――ジョン・チャームリー(タイムズ紙)

「21世紀の西洋における宗教の状況について、経験と知識の豊富な著者が考察。鋭い洞察と知性に基づいている」――ティム・ホウイットマーシュ(ガーディアン紙)

「宗教史に関して詳細で奥深く、かつ読みやすい解説を求める読者にとって本書は最適な導入書である」――ブックリスト誌

著者について
著者─リチャード・ホロウェイ(Richard Holloway)
神学者、著作家。スコットランド聖公会の元エディンバラ主教であり、1992~2000年には首座主教を務める。同性愛者の結婚や女性聖職者を支持するなど、進歩的で人気のある主教だった。現在は、著作家およびコメンテーターとして国際的に活躍。著書は20冊を越え、『教会の性差別と男性の責任―フェミニズムを必要としているのは誰か』(新教出版社、Who Needs Feminism? Male Responses to Sexism in the Church [1990])、Doubts and Loves: What is Left of Christianity (2001), How to Read the Bible (2006), Between the Monster and the Saint (2008), Leaving Alexandria: A Memoir of Faith and Doubt (2013)など。スコットランド、エディンバラ在住。

訳者─上杉隼人(うえすぎはやと)
翻訳者、編集者。訳書に『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『スパイダーマン ホームカミング』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(ディズニーストーリーブック)、デイビッド・A・ボッサート『ロイ・E・ディズニーの思い出』(講談社)、『スター・ウォーズ』I, II, III, IV, V, VI(講談社文庫)、ジョン・ル・カレ『われらが背きし者』(岩波現代文庫)、ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン『若い読者のためのアメリカ史』(すばる舎)ほか多数。

訳者─片桐恵里(かたぎりえり)
出版翻訳者、IT関連翻訳者。東京大学工学部計数工学科卒業(数理工学専攻)。コンピューターメーカーでソフトウェアの研究開発に従事したのち、1993年から翻訳業。IT関連の雑誌、マニュアル、ウェブサイトなどのほか、英語学習誌の連載、特集記事の翻訳も多数担当。

出版社: すばる舎 (2019/4/11)
言語: 日本語
ISBN-10: 4799108042
ISBN-13: 978-4799108048
発売日: 2019/4/12

https://www.amazon.co.jp/dp/4799108042

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

EIGOBIN 2019(2)

2019-04-23 08:31:21 | 英語便 www.eigobin.com

 英語便のサービスのすばらしさについては、これまで何度も紹介してきた。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/118016f1903282bdf41b84f028f348f6

 この英語便のサービスについて、本日のGetUpEnglishでもご紹介したい。

 宮下奈都『遠くの声に耳を澄ませて』(新潮文庫)の巻頭の一編「アンデスの声」の一節を英訳する機会があった。

 その、キトだ。いつから忘れていたんだろう。長い間、思い出すこともなかった。赤い花の影が脳裏に浮かんでからでさえも、レンゲ草までしか遡ることができなかった。祖父は今、静かに眠っている間にキトで遊ぶことができているんだろうか。それはいいことなのか、さびしいことなのか、私にはわからない。

 わたしは次のように訳した。

That’s what Kito was. When had I forgotten about it? I had not thought of it for a long time. Even when the image of the red flowers had floated up in the back of my mind, I hadn’t been able to go back further than the milk vetch. I wondered if, now in his peaceful sleep, grandfather was being able to have fun in Kito. I didn’t know if that was a good thing or a sad thing.

 英語便のネイティブ・スピーカーから以下の修正をいただいた。

That’s what Kito was. When had I forgotten about it? I had not thought of it for a long time. Even when the image of the red flowers had floated up in the back of my mind, I hadn’t been able to go back (→recall) further back than the milk vetch plants. I wondered if, now in his peaceful sleep, grandfather was being able to have fun in Kito. I didn’t know if that was a good thing or a sad thing(→Whether that was a good thought or a lonely thought , I didn't know).

 この修正に対して、以下のありがたいコメントもいただいている。

the milk vetch plants : I recommend adding "plans" - I had no idea what "milk vetch" meant as I had never heard it before and I had to look it up! Adding "plants" means that even if the reader has never heard the word before, they can get a general idea that won't interrupt their enjoyment of the story.

「レンゲ草」はmilk vetchでは外国人は理解できないのでplantを入れたほうがいいというsuggestionがとてもありがたい。

I didn’t know if that was a good thing or a sad thing(→Whether that was a good thought or a lonely thought , I didn't know): This is a personal decision, but putting "...I didn't know" at the end of the sentence makes it feel more immediate, as though the reader is experiencing this confusion together with the author.

  このあたりも日本語の原文のニュアンスを読み取ったうえでのアドバイスで、大変ありがたい。英語便のネイティブは非常に信頼できる。

 https://www.eigobin.com/

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

EIGOBIN 2019(1)

2019-04-22 01:09:14 | 英語便 www.eigobin.com

  英語便のサービスのすばらしさについては、これまで何度も紹介してきた。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/118016f1903282bdf41b84f028f348f6

 そして最近は英和翻訳に加えて、日英翻訳の仕事も激増しているので、一般向けのサービスではないが、個人的に契約を結んで「日英英訳」のチェックもしてもらっている。

 GetUpEnglishでは、今日から3日間、この英語便のネイティブ添削のすばらしさを、改めてご紹介したい。 

 機会があって、宮下奈都『遠くの声に耳を澄ませて』(新潮文庫)の巻頭の一編「アンデスの声」の一節を英訳した。

 その街は古代から栄えた都市で、赤道直下にあるのに、標高が高いため暑くもなく寒くもない。一年中気温が安定していて、晴れた日には富士と見紛う美しい山がそびえている。めずらしい鳥が飛び交い、鮮やかな花が咲き乱れ、木々には大きな実がなっている。祖父はまるで見てきたかのように街の様子を話し、幼かった私は夢中で聞いた。その街の澄んだ空気を胸いっぱいに吸った気がする。

 これを自分は以下のように訳した。

The city had flourished since ancient times, and even though it was located just south of the equator, it was neither too hot nor too cold, being at a high altitude. The temperature was stable all year round, and against the clear skies towered a beautiful mountain that could have been mistaken for Mount Fuji. Rare birds flew around(→about), colorful flowers bloomed everywhere, and large red fruit hung ripe on the trees. Grandfather spoke of it as if he had gone there and seen it for himself, and as a child, I was absorbed in listening to his story. I remembered(→felt like) I had filled my lungs with the clear air from that city.

 原文は現在形になっているが、基本は過去形なので、英語ではやはり過去形にする必要があり、語っているそれ以前のものについては過去完了形にするのが自然だと思う。

 これに対して、赤にした3つの表現について、英語便のネイティブ・スピーカーから次のアドバイスをもらった。

around: You might want to change this to "about" in order to avoid the similar sounds of "all year round" and "flew around." In English, we often try to avoid repetitious sounds, as it can distract the readers' attention away from the content.

hung:  You need a verb to explain the connection to the fruit and the trees. You could say "large red fruit ripened on the trees," but in my mind "hung ripe" makes it seem like the land is really fertile, which is the impression I get from the original text.

remembered: It sounds odd to say "remembered" since this is not a memory that actually happened. "Felt like" sounds better, and since the original is 気がする I think it is more appropriate.

 どれも非常に適切なコメントで大変参考になる。

 aroundのところにあるように、「繰り返し」(repetition) を避けるべきということはいつも注意しているつもりだが、こうやって指摘されると自分の癖が改めてわかり、大変ありがたい。

 hungに関する指摘は日本語の原文から判断した上での非常にするどいコメントで驚かされた。このよううに、日英比較の視点もアドバイスしてもらえることがよくある。 

  rememberedとfelt likeの違いなど、ネイティブ感覚から説明してもらえるのでありがたい。こういう添削を受けられるのは英語便だけだ。

  このように英語便にはすぐれたネイティブがそろっていて、ユーザーの英文を懇切丁寧に添削してくれる上に、上に示したようなコメントもつけてもらえる

 すべての英語学習者にお勧めしたい。

  https://www.eigobin.com/

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ASAHI WEEKLY

2019-04-21 08:10:15 | A

  英語はもう何年も勉強しているが、少しもできるようになったと思えない。だからこそ、英語の勉強が続けられているのだと思う。

 そしてわが国の英語教材は実に豊富で、すばらしいものばかりだ。書籍だけでなく、定期刊行物、すなわち、雑誌や週刊紙が充実している。

 GetUpEnglishでは、みなさんにお勧めしたい書籍以外のサービスも時々紹介してみたい。

 本日はAsahi Weeklyを取り上げてみる。このニュース紙の前身はAsahi Evening Newsで、その時代からずっとチェックしているので、もう30年以上(毎週ではないが)読んでいることになる。そしてここ数年は毎週隅々まで読んでいる。

 わたしにとってこの新聞の最大の魅力は、本紙中頃のNews欄と、最終面のWeekly Picksだ。どちらも旬のニュース記事を的確に選び、わかりやすい注をいくつも付けて読ませてくれる。インターネットでThe New York TimesThe Washington PostやLos Angels Timesの記事も毎日チェックはしているが、わからない単語--というか、わたしの場合は、きっと何度も見ているに違いないが、記憶力の低下によって忘れてしまっている――わからない表現は曖昧にしたまま読み進めてしまう。スピード・リーディングの観点からはそれも正しい学習法であるが、英語を書く、話す、ということを考えると、vocabulariesを増やすことを常に意識したい。なので、Asahi WeeklyのNews欄の注は非常に役立つし、ありがたい。 

 たとえば、4月21日号のBritain, EU agree to half-year reprieve to avoid hard Bretexの記事を見てみよう。

 見出しのreprieveがいきなり気になってしまうが、そこには「(見出しから)猶予、延期」という非常にありがたい注がついている。

 また、記事中には、以下の文がある。

 All that was needed was ratification by the British and European parliaments.

  このratificationも何度も見たはずだが、瞬間的にはっきり意味が思い出せないと思っているところで、しっかり「承認、批准」と注を付けてくれているのでありがたい。

 こうした比較的長いニュース記事が毎週6本読めるのだから、大変ありがたい。

 そして紙面には、以下のようにほかにも充実した記事がずらりと並んでいる。

--------------------------------------------------------------------------

今週の注目記事

◇Feature: 翻訳者のはじめのい~っぽ 柴田元幸さん

現在活躍する英日翻訳者が、英語との最初の出会いや、初めて翻訳を意識した表現について語るエッセーシリーズが始まりました。月1回ほどのペースで、随時掲載します。第1回となる今週号には、ポール・オースターなど現代アメリカ文学の翻訳でおなじみの柴田元幸さんが登場します。柴田さんはどのようにして英語に触れるようになったのでしょうか。自身も「生半可な学者」で講談社エッセイ賞を受賞した柴田さんが、その軽妙な筆致で書きつづります。あわせて、柴田さんが中学生の頃に親しんだという小泉八雲の「怪談」の一節も、英語の原文でご紹介します。

◇Feature: AW で英語を読む力、書く力を! 教育現場で広がる取り組み

Asahi Weekly(AW)を英語の授業などで活用する試みが、教育現場で広がっています。今週号では、福岡市にある福岡舞鶴高校を訪ね、その活用ぶりを取材しました。同高校では、クラスに1部ずつ AW を教室に置き、生徒が自由に閲覧できるようにしているほか、毎週、AW の記事を使ったプリントに取り組み、英語を読む力だけでなく、書く力の育成に役立てていました。ニュースを読むことで、社会的な話題への関心も高まり、大学入試の時事問題対策にもつながっているといいます。ほかに、愛知県安城市の安城学園高校の取り組みも紹介しています。

◇News: News demystified いちからわかる!

朝日新聞朝刊でそのときどきのニュースを分かりやすく解説している「いちからわかる!」。その豊富なラインナップから厳選し、英訳してお届けします。毎月第3週掲載。今話題になっているニュースはどんな英語で表現したらよいかが分かります。ニュースそのものを「いちから」解説しますので、大学入試や就職活動での時事問題対策にも役立ちます。初回となる今週号では、歌舞伎の話題から。市川海老蔵さんが来年、「團十郎」を襲名することになりました。歌舞伎の世界で團十郎という名前がなぜ特別なのか、英語で読んでいきましょう。

◇Essay: Marty’s Playlist

世界的なギタリスト、マーティ・フリードマンさんによる連載です。毎月1曲ずつ、マーティさんが記憶に残る「特別な曲」を紹介してくれます。今週号は、クイーンのヒット曲「ボヘミアン・ラプソディ」です。映画の大ヒットで注目を集めるこの曲ですが、マーティさんは実は「あまり好きではない」と打ち明けます。その理由に耳を傾けてみましょう。一方でマーティさんは、「この曲以外にクイーンで大好きな曲はいくつでも挙げられる」とも語っています。この連載は新年度からレイアウトを見直し、読みやすくなりました。引き続きご愛読のうえ、興味をもった方はぜひ、オリジナルの楽曲に触れてみてください。

◇Novel: Weather Boy 天気をつかさどる者

4月から6月までの小説は、天気を自在に変えることができる少年が主人公のファンタジーです。英国の小さな町に住むチャーリー・ウィーバーは片頭痛に悩まされ、なかなか屋外に出ることができないでいます。そんなチャーリーの誕生日に、妹のアンジーは凧(たこ)をプレゼントします。2人は喜び勇んで外に出かけますが、天気予報とはうらはらに、雲一つない陽気。これでは凧揚げは難しいとがっかりする兄妹でしたが……。そんなチャーリーのもとに、不思議な少女と怪しい男たちが姿を見せます。これまでもAWで「The Haunted Snow Globe」や「Caught on Camera」、「Danny and the Dinner Ladies」を連載してきたアンドリュー・ヒッチェンさんが、今回も読者を不思議な世界にご案内します。

好評連載

初級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆やさしい単語で寸劇! The Greenville Story

米オレゴン州の架空の町、グリーンビルを舞台にした長寿連載です。高校生のマリーや友人、家族らが、寸劇(スキット)練習にぴったりな日常会話を繰り広げます。今回は、野球のリトルリーグの試合に出たクリフが、兄のトーマスと話します。良い結果が出なかったクリフはがっかりしている様子。ほかにも不満があるようです。クリフを励まそうとしたトーマスは……。米国の生活を紹介するミニコラムのテーマもリトルリーグです。

◆On the Keyboard リレーエッセー

3カ月ごとに筆者が代わる異文化エッセー。4月から6月までを担当するのはアヌーク・スルメニアンさんです。スルメニアンさんはフランス・モンペリエ生まれで、祖父母はアルメニア人。モンペリエ大学を卒業後に来日し、日本語と日本文化を学びながら、フレンチレストランやベーカリーで働いてきました。現在は東京で日本人の夫と娘の3人暮らしで、フランス人観光客を対象にしたツアーガイドを目指して勉強中だそうです。今回は、化粧について。フランスでは女性が日常的にメイクをすることはないそうで、日本にやって来て、日々化粧をすることになったスルメニアンさんは……。

◆100語で読むニュース News in 100 Words

コンパクトにまとめた初心者向けのニュースページです。手厚いヒントがついているので、中高生の皆さんも挫折することなく読めるようになっています。先生方にとっては、教科書以外の副教材としても最適。日本語で読み慣れたニュースが英語でどう報じられているかを確認することもできます。ぜひ英文ニュースの入門編としてご活用ください。今週号では、スピードスケートの平昌五輪金メダリスト、小平奈緒選手らの話題のほか、探査機「はやぶさ2」の活躍を報じるニュースをとりあげています。

◆シミケンの語源でラクラク英単語

これまで「比べてわかる英単語」を連載してきたシミケン先生こと清水建二先生による新連載です。英単語を語根、接頭辞、接尾辞といった「パーツ」でとらえ直し、語源から理解することで語彙(ごい)を増やしてしまおうという連載が、1年ぶりにAWに帰ってきました。語源をイメージでとらえるイラストも添えられ、より理解がしやすくなりました。

中級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆Movies 最新映画の解説とシナリオ対訳

今回紹介する作品は、実在のコメディアン「ローレル&ハーディ」を描いた「僕たちのラストステージ」です。1930年代にはハリウッドで大人気だったローレルとハーディの2人組ですが、今ではかつてのような人気もなく、英国中をツアーしています。初老に達した彼らを見に来る客は少なく、場末の劇場はどこもガラガラ。それでも2人はツアー成功のあかつきには映画の製作があると信じ、コントを演じ続けます。しかし、老いた体と長年蓄積された互いの不満が、次第にコンビを引き裂いていくのです。再起をかけた老芸人コンビの悲喜劇を、英語の脚本と対訳でお楽しみください。

◆Essay: Street Smart English

「とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起」などで知られる詩人の伊藤比呂美さんによる新連載です。二十数年間の間、「移民」として米国と日本を何度となく往復してきた経験と、カリフォルニアでの暮らしの中で出会った英語表現や米国文化についてつづっていきます。日本語で執筆する詩人が、どのように異文化と外国語の中で暮らしてきたのか、リアルな体験を踏まえて語ります。詩人ならではのセンスで選んだ使える英語表現も盛りだくさんで登場します。英語監修は日本在住歴40年以上のStewart Johnsonさんです。

◆Lisa’s In and Around Tokyo

フォトグラファーのリサ・ヴォートさんが、東京とその周辺の、日帰りで出かけることができるお薦めスポットを訪ね、興味深い切り口で紹介します。東京五輪・パラリンピックの開催に向け、英語でお客様を案内するためのヒントがいっぱいです。今回は、神奈川県横須賀市の「三笠公園」を訪ねました。大日本帝国海軍の戦艦「三笠」が保存され、記念艦として一般公開されています。三笠は日露戦争での連合艦隊の旗艦で、日本海海戦などで活躍しましたが、艦内ではこうした歴史を知ることができます。リサさんが三笠の歩みを振り返りつつ、公園の魅力を語ります。

◆デイビッド・セインのおもてなしの極意

これまで200冊以上の英会話本を世に送り出してきた英語教育界のカリスマ、デイビッド・セインさん。今度の連載のテーマは「おもてなし」です。日本を訪れた外国人と接する機会を想定し、親切心から発した言葉が、意外にも相手の気分を害してしまったり、誤解を招いてしまったりした失敗例を取りあげます。円滑なコミュニケーションのためのヒントが詰まっています。さて今回は、カナダから日本に観光にやって来たチャールズが、仲間たちと京都での自転車ツアーに参加します。受付係のミホに参加人数や出発時間を伝えましたが、ミホにとっては想定外の質問が飛んできます。チャールズはいったい何を尋ねたのでしょう?

◆カタカナ語がワカラナイ!

日本語の中で使われるカタカナ語の数は年々増える一方で、日本語の語彙を豊かにするのに一役買っています。一方で、日本語のわかる外国人でも、カタカナ語の意味を正確に理解するのは至難の業というのも事実。英語母語話者には通じないおかしな和製英語をはじめ、日本人が英語と思い込んで使っている外国語なども混乱の原因です。この連載では日本で活躍する英国人フリーランスライターのスティーブ・ウォルッシュさんが、自らの経験をもとに、カタカナ語が生んだ誤解やその対処法についてつづってくれます。肩の凝らないエッセーから、カタカナ語を通じる英語に変えるためのヒントを学んでください。

◆辞書BIKI再入門

英語の勉強に辞書は不可欠。紙の辞書しかなかった一昔前とは異なり、現在では、電子、オンラインに加え、スマホのアプリや、パソコンにインストールするタイプなど様々な辞書があります。とはいえ、あなたは愛用の辞書を「使いこなしている」と自信を持って言えるでしょうか? この連載では、英和・和英・英英辞典からどのように必要な情報を引き出すかのコツをていねいに解説します。せっかく買った高価な辞書を宝の持ち腐れにしないためのアドバイスが満載。普段何気なく使っている英語辞書の奥深さが実感できます。筆者は筑波大学教授で辞書学が専門の磐崎弘貞さんです。

上級編・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆Travel: Ride on the Rovos Train, SOUTH AFRICA

今週号のTravelのコーナーでは、南アフリカのプレトリアとケープタウンを結ぶ列車「ロボスレイル」に乗り込んでの鉄道旅をご紹介します。世界で最もぜいたくな列車の一つと言われ、「Pride of Africa」の異名をとるこの鉄道。旅の筆者は夕方に乗り込み、間もなく洗練されたディナーを楽しみます。途中、かつてのダイヤモンド鉱山があるキンバリーで停車。巨大な採掘跡を目にします。また、列車には展望車が連結され、美しい夕日を眺めることができるのも魅力だそうです。旅の筆者はさらに、野生生物の保護区にも足を延ばし、ゾウやヒョウなど、「ビッグファイブ」と呼ばれる動物たちも目撃します。盛りだくさんな旅の記録を、美しい写真の数々と共にお楽しみください。

◆Weekly Picks  SFがついに科学的事実に ブラックホールを初撮影

フィーチャーストーリーや、ニュースを深く掘り下げた分析記事を紹介するコーナー。今週号では、あらゆる物質を飲み込む巨大ブラックホールの撮影に、国際研究チームが世界で初めて成功したという報道をお届けします。南米チリや米国ハワイなどの計八つの電波望遠鏡を結んでの観測で、ブラックホールの周囲を回転するガスが放出する電波から画像を合成したところ、赤い輪に縁取られた真っ黒な穴が浮かび上がりました。100年前のアインシュタインの予言を裏付ける形になった今回の成果。「SFがついに科学的事実になった」と評価する声があがっています。。

---------------------------------------------------------------------------- 

 おすすめはこの号から始まった「翻訳者のはじめのい~っぽ」だ。1回目の柴田元幸さんのエッセイは実に楽しく、読み応えがある。

 柴田さんは次のように書かれている。

  ……しょせん英語は自分にとって外国語、おかげで「読めるだけでうれしい」状態がいまなお続いている。この「嬉しさ」は翻訳という仕事をする上でものすごく重要だと思う。これを感じなくなったら、さっさとやめて隠居する潮時だと思っているのだが、なかなかなくならない。

 「わあ、あの柴田元幸さんですらそうなのか!」と思うとなんだかうれしいし、そして勝手に柴田さんに親近感を抱いてしまう。

 この柴田さんのエッセイ、すべての翻訳者、英語学習者に読んでいただきたい。

 そのほか、Asahi Weeklyは無料ダウンロード音声も用意されていて、listeningの勉強もできる。

 http://www.asahi.com/english/weekly/

 これだけの紙面を毎週作るのだから、スタッフの方の英語力と仕事量は相当なものだと思う。一読者として、いつも感謝しております。

 英語学習に行き詰っている人(まさにわたしがそうだ)にこそ、ぜひおすすめしたい。

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ARCHAELOGICAL DISCOVERIES THAT BRING THE PAST ALIVE

2019-04-20 08:06:03 | A

 本日の朝日新聞の読書欄に、立命館アジア太平洋大学(APU)学長、出口治明氏による『若い読者のための考古学史』(すばる舎)のすばらしい書評が出ている。

 https://book.asahi.com/article/12306767?fbclid=IwAR35EYcALhQjQaMySExwXKnp7gz1IFTGtAKG06ztSek2Y3EqRP4nXSsDoLc

 出口さんは、「1949年、ウィラード・リビーが放射性炭素年代測定法を考案したことで、年代の測定が可能になった。LIDAR(光検出測距)はおそろしく正確で解像度の高い三次元データを取得する。そして現在は、レーザーや衛星写真、地中レーダーを使ったリモートセンシングによって発掘せずに地中の様子を知るという考古学者の夢が徐々に現実のものとなりつつある」と指摘されている。考古学の夢は、「過去を蘇らせること」だ。

『若い読者のための考古学史』には、いろんな人物――もちろん中にはおかしな人もいるし、むしろそちらのほうが多い――を紹介しつつ、そんな人類の夢について、以下のように語っている。

The development of archaeology is one of the great triumphs of nineteenth- and twentieth-century research. When our story begins, everyone assumed that humans had been on earth for a mere 6,000 years. Now the time scale is 3 million years and counting. But for all the serious scholarship, we still marvel at astounding, and often unexpected, archaeological discoveries that bring the past alive. The terracotta regiment of Chinese Emperor Shihuangdi, found during the digging of a well (Chapter 31); a 3,000-year-old village in eastern England destroyed so rapidly by fire that an uneaten meal survives in a pot (Chapter 40); or finding out that 2 million years ago some humans were left-handed. These are the discoveries that make our blood quicken – and we make new finds every day.

 And so, the actors are on the stage and the curtain is about to rise. Let the historical play begin!

 考古学の進歩は、19世紀と20世紀の学術研究きっての大勝利のひとつだ。この物語を語りはじめたとき、だれもがわたしたち人類の歴史はわずか6000年と思っていた。それがいまでは300万年までのび、さらに昔へさかのぼりつつある。どれほど学識ゆたかな人でも、驚異的でときに予想外の考古学的発見が過去を鮮かによみがえらせるたびに、驚嘆の念に打たれるものだ。たとえば、井戸掘りの最中に見つかった中国は秦の始皇帝の兵馬俑(31章)。火事で一瞬のうちに焼きつくされて、土器のなかに手つかずの食事が残っていたイングランド東部の3000年前の村(40章)。あるいは、200万年前にも左利きの人がいたという気づき。こういった発見に、わたしたちの血はたぎる――しかも、新たな発見は毎日ある。

 さあ、役者が全員、舞台に揃そろった。そろそろ幕が上がるころだ。歴史劇のはじまり、はじまり!

 we still marvel at astounding, and often unexpected, archaeological discoveries that bring the past alive. まさにわれわれはそうであったし、21世紀のこれからもそうであろう。

『若い読者のための考古学史』、ぜひご一読いただきたい。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DIG FOR DIRT ON

2019-04-19 08:15:45 | D

  dig for dirt on...で、「()の悪いネタを探し出す」。 今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。

Practical Example

  Irate employees tried to dig up dirt on the manager

「社員は怒り、部長のスキャンダルをかき集めようとした」

Extra Point

  もう一例。

Extra Example

 That freelance entertainment reporters even goes through thrash cans digging for dirt on celebrities to sell stories to gossip magazines as exclusives,

 「そのフリーの芸能記者はごみ箱もあさって有名人のスキャンダルを見つけ出し、特ダネ記事としてゴシップ誌に売りつける」

 

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LAST DECEMBER

2019-04-18 08:33:22 | L

 

 キリスト教を含む宗教を理解することがアメリカの文化、社会、政治を理解するうえで非常に重要になる。リチャード・ホロウェイ『若い読者のための宗教史』(すばる舎)を訳してみて、心からそう思った。

 同書292ページに、Jehovah's Witnesses(エホバの証人)についての以下の記述がある。

 (ジョセフ・)ラザフォードは1942年に没した。ハルマゲドンが起こることはなかったが、その頃勃発した第2次世界大戦がハルマゲドンを思わせるものとなった。ふたたびエホバの証人たちは失望を乗り越えた。新しい指導者は信徒に長い歴史のなかで腰を据えて待つように助言する。キリストは戻ってこられる。だから常に目を凝らしておくのだ。モルモン教徒と同じように、エホバの証人の信徒も一戸一戸家をまわって熱心に布教活動を行う。そして自分たちの教団への改宗者を確実に増やしている。彼らの崇拝の場は教会ではなく、王キングダムホール国会館と呼ばれる。教団の冊子『ものみの塔』を全世界で長年にわたり販売している。水平線の向こうからイエスが夜に「盗人のように来る」ことはないか、信徒たちは警戒をつづけているのだ。(リチャード・ホロウェイ『若い読者のための宗教史』[すばる舎])

  2016421日に没したプリンスはエホバの証人の熱心な信者であったとして知られる。

 2001年にプリンス名義としては9年ぶりに発表したThe Rainbow Childrenは、宗教的でスピリチャルな内容の歌詞があふれている。

 たとえば、その中の1曲"Last December"の歌詞は以下のようなものだ。

   If your last December came

 What would you do?

 Will anybody remember

 To remember you?

 Did you stand tall?

 Or did you fall?

 Did you give your all?

 Did you ever find a reason

 Why you had to die?

 Or did you just plan on leaving

 Without wondering why?

 Was it everything it seemed?

 Or did it feel like a dream?

 Did you feel redeemed?

 [Chorus]

 In the name of the Father

 In the name of the Son

 We need to come together

 Come together as one

 [Verse 2]

 Did you love somebody

 But got no love in return?

 Did you understand the real meaning of love?

 That it just is and never yearns?

 When the truth arrives

 We'll be lost on the other side?

 Will you still be alive?

 さびの部分、

 In the name of the Father

 In the name of the Son

 We need to come together

 Come together as one

  

 父なる神の名のもとで

 息子イエス・キリストの名のもとで、

 われわれは一緒になる必要がある

 ひとつになる必要がある

 と歌っている。

 Last December, 「最後の12月」、すなわちハルマゲドンが訪れ、キリストが再臨し、この世が終わる時には、われわれは「ひとつになる」必要があるとうたっているのだ。

 この「マイケルと読書と、、」さんのブログに実に詳しく書かれているので、ぜひ参考にしてほしい。

 https://nikkidoku.exblog.jp/27178802/

  『若い読者のための宗教史』の訳者あとがきにも書いたが、「日々英語の文献やニュース記事を読んだり聞いたりするうえで、宗教は英米人のみならず、世界の人々の文化、社会、思想の根底にあることがわかる」

 リチャード・ホロウェイ『若い読者のための宗教史』(すばる舎)は世界の宗教を紹介しつつ、そのあたりのこともわかりやすく書かれているので、ぜひご一読いただけますとうれしいです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする