GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2024 Uesugi Hayato(上杉隼人)

EIGOBIN 2019(3)

2019-04-24 01:09:22 | 英語便 www.eigobin.com

  英語便のサービスのすばらしさについては、これまで何度も紹介してきた。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/118016f1903282bdf41b84f028f348f6

 英語便のサービスについて、本日のGetUpEnglishでもご紹介したい。

 宮下奈都『遠くの声に耳を澄ませて』(新潮文庫)の巻頭の一編「アンデスの声」の一節を英訳する機会があった。

 遠く離れた日本の片田舎で、祖父のラジオがエクアドルからの電波を受信する。現地の日本人向けの放送を偶然つかまえたのだろう。祖父と祖母はたぶん地図を開いてキトの場所を確かめた。そうして地球の反対側まで、拙い受信報告書を送った。ベリカードが返ってきて、ふたりは心を躍らせる。幾度も放送を聴き、幾度も報告書を書く。そうして一枚ずつベリカードが届けられる。ふたりして目を輝かせてカードに見入ったことだろう。

 そのときの様子がありありと目に浮かぶ。私を膝に乗せて話してくれたのは、たぶん祖母とふたりでじゅうぶんに楽しんだその後だったに違いない。どこにも出かけたことのなかった祖父母に豊かな旅の記憶があったことに私は驚き、やがて甘い花の香りで胸の中が満たされていくのを感じていた。

 この部分、以下のように訳し、英語便のネイティブ・チェックを受けたところ、次の修正とコメントをもらった。

Far away, in a remote corner of Japan, my grandfather’s radio had picked up radio waves from Ecuador. By concidence, tThe appliance had caught a broadcast for Japanese residents there by coincidence. My grandfather and grandmother must have opened an atlas to check where Quito was. And from the other side of the world, they sent a clumsily written reception report. They got a vericard back, and were thrilled. They listened to the broadcasts countless times and wrote countless reports. And one by one, the vericards arrived. Their eyes must have shone as they admired those cards together.

 I could vividly imagine how excited they were back then. Grandfather must have enjoyed all of it with grandmother before he lifted me onto his lap and told me about it. I was surprised to know that my grandmother and grandfather, who had never gone anywhere, had such rich memories of travel, and felt that the sweet scent of the flower was filling my heart.

 以下のコメントについては、特に説明不要だ。じっくり読んでほしい。

By concidence: If you put "by coincidence" after "Japanese residents," the meaning is that the Japanese residents were in Ecuador by coincidence (instead of the grandparents hearing the broadcast by coincidence).

that, was: Deleting "that" and "was" makes this sentence feel more immediate. If feels more like the author is describing what is happening to them right now, rather than describing a feeling in the abstract.

 英語便にはどれだけお世話になっているかわからない。世界一の英文ネイティブ添削サービスだと思う。英語を書くすべての日本人学習者にお勧めする。

 https://www.eigobin.com/

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『若い読者のための宗教史』

2019-04-24 00:19:13 | お知らせ

『若い読者のための宗教史』 (Yale University Press Little Histories) 単行本 – 2019/4/11

リチャード・ホロウェイ (著), 上杉 隼人 (翻訳), 片桐 恵里 (翻訳)

内容紹介
ユダヤ教、イスラーム教、キリスト教、仏教、ヒンドゥー教といった世界の主だった宗教にとどまらず、人類初期から21世紀までに及ぶ、濃厚で多彩な宗教史全体を解き明かす1冊。

「読者が世界の宗教について今までより深く理解できる名著……時代小説のような独特の魅力がある」――ジョン・チャームリー(タイムズ紙)

「21世紀の西洋における宗教の状況について、経験と知識の豊富な著者が考察。鋭い洞察と知性に基づいている」――ティム・ホウイットマーシュ(ガーディアン紙)

「宗教史に関して詳細で奥深く、かつ読みやすい解説を求める読者にとって本書は最適な導入書である」――ブックリスト誌

著者について
著者─リチャード・ホロウェイ(Richard Holloway)
神学者、著作家。スコットランド聖公会の元エディンバラ主教であり、1992~2000年には首座主教を務める。同性愛者の結婚や女性聖職者を支持するなど、進歩的で人気のある主教だった。現在は、著作家およびコメンテーターとして国際的に活躍。著書は20冊を越え、『教会の性差別と男性の責任―フェミニズムを必要としているのは誰か』(新教出版社、Who Needs Feminism? Male Responses to Sexism in the Church [1990])、Doubts and Loves: What is Left of Christianity (2001), How to Read the Bible (2006), Between the Monster and the Saint (2008), Leaving Alexandria: A Memoir of Faith and Doubt (2013)など。スコットランド、エディンバラ在住。

訳者─上杉隼人(うえすぎはやと)
翻訳者、編集者。訳書に『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『スパイダーマン ホームカミング』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(ディズニーストーリーブック)、デイビッド・A・ボッサート『ロイ・E・ディズニーの思い出』(講談社)、『スター・ウォーズ』I, II, III, IV, V, VI(講談社文庫)、ジョン・ル・カレ『われらが背きし者』(岩波現代文庫)、ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン『若い読者のためのアメリカ史』(すばる舎)ほか多数。

訳者─片桐恵里(かたぎりえり)
出版翻訳者、IT関連翻訳者。東京大学工学部計数工学科卒業(数理工学専攻)。コンピューターメーカーでソフトウェアの研究開発に従事したのち、1993年から翻訳業。IT関連の雑誌、マニュアル、ウェブサイトなどのほか、英語学習誌の連載、特集記事の翻訳も多数担当。

出版社: すばる舎 (2019/4/11)
言語: 日本語
ISBN-10: 4799108042
ISBN-13: 978-4799108048
発売日: 2019/4/12

https://www.amazon.co.jp/dp/4799108042

 

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