=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

カンニングOKなテスト?

2010年03月11日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
2日間を使って、実技の修了テストがありました。

課題は、指定された図面に基づき仕口などの加工をして写真のような材を完成させることです。

テスト中は一応静かで、
先生も基本的にはノータッチ。
あまり質問はできません。

ですが、
時間中でもトイレに行ってもいいし、
教科書や今までのプリントを参照するもの自由。

つまり、何をしてでもと言ったら語弊がありますが、
とにかく、写真のあれを作ることが課題なのです。


でも、
たとえ、教科書を見ても、多少先生に教わっても、
それでうまく作ることができるでしょうか?

答えはノー。

いくらやり方を教えてもらっても、
下手なものは下手なんです。

1学期にも似たようなものを作ったけど、
あの時よりはもう少し上手くできるだろうと思っていたけど、まったく駄目で少々ショック!
他のクラスメートも同じような状況。
多少ノミを研ぐのが上手くなって、昔よりも削りやすかったくらいでしょうか。


とにかく下手なものは下手。
カンニングをしても、上手くはできないのです。

これが技術や技の怖いところで、
ごまかしがきかないのです。
答えを聞いて、それをオウム返しに言っても書いても無駄なんです。
一朝一夕では上達しないのです
自分のレベルが嫌でもわかってしまうのです。


そんなことをつくづく感じた修了テストでしたが、
どうにか及第点にだけは達していることを祈るばかりです。
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原点 (伊那技術専門校 技専まつりにて)

2010年03月06日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
きっと今日の体験は、
自分の原点になると思う。

自分の作った品を喜んでいただける、買っていただける。
うれしいような寂しいような、私は経験ありませんが娘を嫁に出すような気持ちとはこのような感じなのでしょうか。



技専祭の木工品展示販売が本日終了いたしました。
足元が悪い中、大勢のお客様に来場頂きこちらもびっくりしました。
ありがとうございました。

販売員だった私も
会場中を見ていましたが、どうしても自分の作品が気になってしまいます。

見向きもされていなかったらどうしようとか、人が寄ってきているだろうかとか。
抽斗の開け閉めをチェックされていたり、蟻組みの箇所を細かく見られていたり、
そして「買ってもいいよ」という抽選券が何枚かは入っているのだろうかとか。


結果、
即売のドレッサーには4名の女性の方が名乗りを上げてくださり、ジャンケンでひとりの奥さんに購入して頂くことが決まりました。小さなお子さんとまだ首が据わっていない赤ちゃんをおんぶされてのお母さんです。
子育てに忙しい中でも、きれいな奥さんとしてお化粧に使っていただければと思います。

そして田舎箪笥は、私も最初の作品として購入したかったので、
知り合いの抽選券を集め参戦したのですが、
およそ20倍くらいの競争率で、惜しくも買うことはできませんでした。

当たったお客様は、
小学生くらいのお子さんでした。
サクラで作った箪笥ですよとお話すると、お母さんが「自宅にある他の家具もサクラでできているのでちょうどよかった。大切に使いますね」
とおっしゃって頂けました。高遠に住まれているお客様で、箪笥もサクラの名所高遠に落ち着くことができてよかったと思います。

プチプチのビニールで梱包し、お客様の車まで運ぶときは、その重さをズッシリと感じ感慨深いものがありましたが、まさに送り出すといった気持ちでした。



振り返れば、もともとの木工の志望理由は、

「人として生かされているのであれば、何かしら社会に役立つことを腰を据えて信念を持ってやっていきたい。」
その手段として「木工」を選びました。
したがって、ちょっと偉そうになるかもしれませんが、他人のために作らせてもらう、逆に言えば自分が使うものを作ることはもともと考えていませんでした。
だから、無印良品のチェストのある私の部屋に自分で作った田舎箪笥を置くことはありえませんし、男の私がドレッサーを置いておめかしすることもおそらくないでしょう。

そんな気持ちで作り始めた作品でしたが、
まあやっぱり苦労して作っているうちに愛着も湧いてきます。
また最初の作品ということで、実家に置かせてもらえればいいなと思ったので、
買えなかったことはちょっと残念です。。。

でも、
これから、あの家具たちがお客さまの家でどのような生活をともにしていくのか考えると、それも楽しみです。

お客様が目の前で、
いいと思ってくださる
買ってくださる
使ってくださる

今日の体験は、
「モノを作り、それを直接ユーザーに提供できる喜び」であり、
それは、自分のこれからの原点になると思います。


◆箪笥の引き出しをチェックされるお客様


◆Kちゃんが作った階段箪笥も自分で買うことができず、パパの箪笥を持って帰れないと泣いていたHる。父親冥利に尽きますね。


◆動物チェアーに座る子供


◆ドレッサー


◆ドレッサーの鏡を、割れてしまったときのことも考え取り外し可能にした細工。この細工で結構な時間がかかり、また先生に怒られる羽目にもなりましたがよかったです。


◆Yくん、Sさんのダイニングテーブルセットでくつろぐ来場者





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深夜3時半、最後の夜

2010年03月06日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
Yくんの最後の作品がようやく完成。

体育館に運び込みました。


明日?の技専祭を待つのみとなりました。
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作業日報「そのお値段250,000円也」

2010年03月05日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
明日はいよいよ技専祭。

販売される木工製品は、2種類に分けられていて、

1.即売方式
2.抽選方式

があります。


1は、買いたい商品の前に並んだ人たちでジャンケン。買った人が変えますが、原則各製品のジャンケンはほぼ同時刻に行われるため、買えたとしても一人ひとつしか買えません。

2は、来場者に5枚の抽選券が配られ、買いたい商品に投票しておくと後で抽選されます。


私の田舎箪笥は、
2の抽選方式となっていますが、
いったい何票が入るかわかりませんが、結構当たるのは難しいと思っています。
したがって今夜が見納め。

振り返れば、製作を始めたのは、昨年9月。
こちらの日報でも作業時間をメモさせていただいてきましたが、
先日その作業時間を集計してみると、
恐ろしい数字が!

作業時間 計324時間

そこに、長野県の最低賃金681円

を掛けてみると、

220,644円。

さらに材木代、金具で最低3万円はかかっているので、

しめて、25万円。

それがこの箪笥の単純な製造原価になります。
(もちろんこんなんでは商売になりませんし、誰も買ってくれません)

明日は、きっとこの10分の一くらいにはなるかと思われますので、(これ以上はインサイダー?になるので書けません)ご興味をお持ちいただけた近隣の方は是非足をお運びください。

願わくは、
一枚も抽選券が入っていたい状態、つまり誰も欲しくないということですが、
その場合は、
「即売に変更」
という黄色いお札が貼られることがないように祈っています。





そしてもう一作品がドレッサーです。

こちらは今から再び学校に行き、仕上げの塗装をしてきます。


スツールは私の作ったものではなく、学校にあった過去の生徒さんのもののようですが、
今回特別に「おまけ」としてセットになりました。

こちらのスツールも私と無関係であったわけではなく、
昨年骨折をしていたときに、作業場でよく腰掛けさせてもらって私を助けてくれたありがたいスツールです。

そのほかにはクラスメートの力作が7,80点はあるかと思います。
お楽しみに!




ご興味のある近隣の方は是非足をお運びください。
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作業日報 「徹夜はしません」

2010年03月05日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
■2010年3月4日

Ⅵ 加工

・丁番のプレート作成、穴加工 2h
・仕上げ削り 1h


Ⅵ 塗装

・スツールの再研磨 2h
・目止め着色 1h

計6h

日に日に帰宅時間が遅くなります。
昨晩は深夜2時を回っていましたが、それも今日が最後です。
土曜日は、ついに展示即売会です。



※折りたたみちゃぶ台は、塗装した後に可動させて塗れていないところをチェック
※ダボ用の細い材は、危険なのでお勧めしませんが、昇降盤で半分通して、逆に返してまた半分通す
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作業日報 「何事も実物練習が最適」

2010年03月04日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
(ステー試験用のガラクタ箱)

■2010年3月3日

Ⅵ 加工

・丁番、ステーの取り付け 4h

計4h

実質作業時間は4時間程度としましたが、学校には深夜0時半までいました。
それ以外の時間はいったい何をしているのでしょうか。

さて、ドレッサーに取り付ける今回のステーは新しく取り寄せたものだったので、
不要な板で急遽試し用の箱を作り、実際につけてみて位置などを調整しました。

丁番も実際に取り付けてみることで、微妙な調整がわかってきます。

※丁番の掘り込みをしたところは入り面をとっておいたほうが、向かいの丁番が当たるリスクが少なくなる
※丁番の隙間は必要悪。最低0.1ミリはあけましょう。
※丁番の掘り込みをトリマーでやる際は、終わり部分を鋸で切れ込みを入れておきましょう。さもないと写真のようにバリが出てしまいます。

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作業日報「さすが、見せ場」

2010年03月03日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
■2010年3月2日

昨日「フラッシュの見せ場」と言っていたK先生が、
奥天板の縁貼りを手伝ってくれました。
さすが、「見せ場」と言っていただけに妥協がありません。丁寧に留めを合わせる調整をしています。
その作業を見てみると、
45度の木口削り台を使用し、これは私も同じだったのですが、
さらに斜めの調整をする際には、下に鉋屑を敷いて角度をつけていました。
私は横着をして手の角度で調整しました。
へたくそなら尚更、そうした小さな工夫で安定させた作業を心がけていきたいと思います。

Ⅵ 加工

・フレーム部の仕上げ削り 2h
・奥天板の本体への取り付け 1h
・奥天板の縁貼り 1h

※奥天板の縁貼りは、短い面だけを先に行い、本体に取り付けた後、合板を貼り、最後に長い面の縁を貼りました。
合板を最後に落とし込む方法は難しいので避けたほうがよさそうです。
※丁番の穴掘り加工は、公共工事では両面掘りが基本だそうです。扉側にも掘り加工をすると重たい扉のときには安定します。
※留めの斜めの微妙な調整には、45度の木口削り台+鉋屑などで角度をつけて行うとよい。
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作業日報 「前方後円墳?」

2010年02月26日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
■2010年2月24日

Ⅵ 加工

・鏡のフレーム部の作成 4h
・本体素地調整 1h

計5h
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作業日報 「いっぱしの・・・」

2010年02月25日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
(展示即売会の技専祭まであと10日あまり。放課後の作業も遅くまで続くようになり、今日帰宅したのは23時過ぎでした。
やっといっぱしのビジネスマン並みの帰宅時間になったという感じです。
こんなときは、帰宅してから寝るまでのちょっとした時間に一杯やりたくなるものです。
普段晩酌をしない私も今日は冷蔵庫にあった発泡酒とお気に入りの堅あげで、浅田真央ちゃんの演技をテレビで見ながらの時間をすごしました。)


■2010年2月24日

Ⅵ 加工

・鏡のフレーム部の作成 4h
・本体素地調整 1h

計5h
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作業日報 「春の兆し」

2010年02月22日 | 【授業】伊那技術専門校木工科
研ぎ場に注ぐ陽の光も心なしか暖かく感じられるようになってきました。

「女性は変化に敏感、男性は鈍感」
これは毎年春に思うことです。

会社に通っているとき電車の中で見かける服装は、
いつも女性のほうが早くコートを脱ぎ、一足早く春めいた服装をしている一方、
男性は春になっても重い冬色のコートを着続けているように思えます。

私はとりあえず昨日行った床屋さんで、
脇を3ミリに刈ってもらい、少しだけ春をアピールしています。

■2010年2月22日

Ⅵ 加工

・本体仕上げ削り 3h
・天板製作 2h

計5h
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