英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

北陸新幹線敦賀延伸、開業……複雑な思い

2024-03-16 22:58:31 | 時事
 ニュースで、「晴れの新幹線乗車なので、正装で臨んだ」(←意訳)という辰巳拓郎の男性が「福井に新幹線が来るなど、思いもよらなかった」(←意訳)と述べていたが、そうではない。1973年に「整備新幹線」計画が決定されていた。この整備新幹線とは、「東北新幹線(盛岡 - 新青森)」「北海道新幹線」「北陸新幹線」「九州新幹線(鹿児島ルート、西九州ルート)」の5路線。51年前に、計画が発表されていたのである。「ようやく」という表現では全然足りないぐらい、長かった。
 東北新幹線は、盛岡までは「整備新幹線」以前に計画が決定していて、“あっと言う間に開業した”という感覚がある。大宮駅 - 盛岡駅間が1982年に開業(1991年(平成3年)6月に東京駅 - 上野駅間が開業)、2002年に八戸駅まで、2010年に新青森まで延伸している。
 北陸新幹線も、実は割と早かった……長野までは。長野五輪が1998年に開催されることもあり、1997年に開業。正式名称は「北陸新幹線」のはずなのだが、「長野新幹線」が世間では定着していた。かく言う私も「長野新幹線」と認識していて、長野まで開業した数年後に、「北陸新幹線は開業している」と聞いて、驚いた記憶がある。ああ、そうか、長野新幹線は北陸新幹線の一部だったんだな……と再認識したのだが、長野以降は全く実現する気配はなかった。それでも、1999年に、南越駅(現・越前たけふ駅)までの工事の認可が決定した。
 しかし、予算がつかない等、なかなか実現する見通しは立たない状況だった。それでも、金沢までは2015年に開業。もしかしたら、金沢まででストップするかもという懸念はあったが、2012年に金沢以西が着工。2023年開業予定だったが、1年遅れの2024年3月開業となった。

 福井県民はこの1週間は落ち着かず、昨日は心がざわつき、今日はふわふわしていた。新幹線駅界隈は、お祭り騒ぎだった。
 と言っても、懸念される点がいくつかあって、一番の課題として挙げられていたのは、恐竜博物館、東尋坊、永平寺、朝倉遺跡などの観光地が点在しているのに、地方交通が貧弱ということ。鉄道は北陸本線(第3セクターに移行)以外は2,3本。バス運行力は都道府県で最下位。そこで、周遊型観光バスや、越前市では観光向け500円タクシーで補おうとしている。
 福井県の売りとしては、越前ガニ、越前そばなど食がおいしいこと。そこで、食スポットを充実させているようだ。とにかく、100年に一度のチャンスということで、いろいろ、施設や利便性のアップ図っている。
 でも、本当に福井に人が来るのだろうか?「金沢まででいいんじゃない」と思わないだろうか?金沢は兼六園や街並みや近江町市場など、金沢市全体が観光地で、北陸と言えば金沢と連想する人がほとんどと言っていいだろう。福井まで来るのだろうか?いろいろ施設を作っているが、心配……そうならないよう、皆、頭脳や労力を絞っているのだろう。

 個人的な都合で言えば、新幹線延伸で不便になった。
 福井、金沢回りで東京に行っても、従来の米原回りとほとんど時間は変わらない。たけふから利用できるのは、最速の「かがやき」は1日2本で、各駅停車の「つるぎ」から「かがやき」に福井で乗り換えなければならない。料金も米原回りより少し高い。
 米原回りの方が時間的にも料金的にも若干、得だとは思うが、これまでは「しらさぎ」で米原まで行って、米原で東海道新幹線に乗り換えていたが、今後は、「しらさぎ」が敦賀までの運行になったので、敦賀までは第3セクターの列車または、北陸新幹線で敦賀まで行って、敦賀で「しらさぎ」に乗り換えなくてはならなくなった。
 また、京都・大阪との行き来も、「サンダーバード」も敦賀止まりなので、敦賀乗り換えが必須となってしまう。関西や東海方面から北陸に来る人も減るのでは……
 まあ、そんなに再々、遠出するわけはないので、余計な心配と言えるが……

 1999年の工事の認可は南越駅(越前たけふ駅)までだったはず。武生止まりだったらよかったのに……

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