スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

ムーア人が来る!

2014-03-10 13:18:25 | コスタリカ
 前回、紹介した「ムーア人が来るぞ」という遊びだが、子供たちのせりふが恐ろしい。
“Ahí vienen los moros.”(そら、ムーア人どもが来るぞ)
“¿A qué?”(何しに?)  
“A matarnos.”(僕たちを殺しに)
“¿Con qué?”(何を使って?)
“Con un cuchillo.”(短刀で) 
“¿De qué?”(何でできている短刀?) 
“De palo.”(木の短刀)
“¿Por qué?”(どうして?)
“Porque los reyes mandan.”(【ムーア人の】王様たちの命令で)
“Santo, Santo, Santo.”       
 最後の“Santo, Santo, Santo”は英語では holy または saint だが、「聖なるかな」ではピンとこない。ここは「くわばら、くわばら」か「なんまいだ、なんまいだ」あたりが妥当な所だろう。
 この遊びは明らかに500年以上も前の reconquista(国土奪回、「再征服」が直訳)のときの戦いに由来している。この遊びは世代から世代へと受け継がれ、新大陸のコスタリカへも伝わってきたのである。500年も経った上、スペイン本国とはかかわりがなくなっているので、現在のコスタリカの子供たちには moros(ムーア人)が何たるかも全然不明である。筆者の家内はこの遊びをしていたが、20歳下の妹の世代になると、もうこの遊びは廃れてしまったらしい。 

ポチッとクリックすると、何かが起きる(かも)。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ

スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
 はじめてのスペイン語 (講談社現代新書)

コスタリカの歴史 (世界の教科書シリーズ) 
 人名の世界地図 (文春新書)







コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする