先日、コスタリカの postre(デザート)に米を使った arroz con leche(アロス・コン・レチェ、ミルクごはん)を紹介したが、コスタリカはバナナの産地でもあるので、バナナを使ったデザートもある。
バナナは大きく分けて、2種類ある。食用バナナは一般的には banano と男性形になる。banana という女性形もあるにはあるのだが。輸出向けのバナナは Chiquita というブランドになっている。「小さい」という意味の chico の女性形である。chica には「女の子」という意味もある。これに縮小辞の -ita がついて、かわいいニュアンスが付け加わる。この縮小辞は何度もくっつけることができるが、もう一度くっつけると Chiquitita というABBAの名曲ができあがる。
もう1種はクッキング・バナナで、こちらは plátano という。この言葉はもともと「プラタナス」を表わしていたが、バナナの葉っぱがプラタナスのように大きかったところから、「バナナ」の意味も担うようになったらしい。
この食用バナナは生では全然おいしくない。芋のような食感で、よくスープに入れる。デザートにするには、フライパンで炒める。熱が通ると軟らかくて甘くなる。この上に粉チーズをまぶして食べるとなかなかうまい。すっかりやみつきになってしまった。
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