おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

藪蕎麦宮本

2012年06月27日 | 蕎麦
ブライダル雑誌も「そう」の執筆も
やれやれ、何とか暫定ですが終了しました。
暫くは〆切地獄から逃れられそうです。
いや…まだもう一誌ある。
さっさと行動しなくては、と思いつつ、
フリーライターの醍醐味も堪能したいのです。


ということで、
蕎麦の名店「藪蕎麦宮本」を訪ねました。



この画、今まで何度撮っただろう。

というのも宮本さんは撮影禁止。
なので訪れたという記録はこの看板のみ。
よって今回の感想も私の拙い文章で失礼します。



●キスの天ぷら

梅雨だし穴子をいただこう、と思いましたが
この日は名物の「天だね」と「キス」だけだそう。
ならば旬のキスを、とお願いしました。
江戸前らしく胡麻の香りがぷーんとします。
酸化臭や胸焼けするようなクドさは全く無し。
衣がハラハラと口の中で砕け
中からフワフワのキスが表れます。
儚い衣を纏った繊細なキス、美味しすぎます。
インゲンの天ぷらもちょうど良い歯ごたえ。
天ぷらという料理に深い思い入れは無いけれど
宮本さんの天ぷらは別格です。
塩でも天つゆでもどちらでも美味しい。




●手挽き蕎麦

石臼で手挽きした蕎麦は数量限定。
開店から2番乗りだったので問題なくいただけました。
相変わらず目を疑う量の少なさですが
美味しくいただく時間を考慮してのことでしょう。
最近、香りの高い蕎麦をいただく機会が多いので
少々香りが頼りなく感じる気がします…
が…口に含むと独特の芳香が広がるんですよね。
穀物というより香草のような青い香りが。
食べ進めるとそれをより強く感じます。
不思議なお蕎麦だなぁ。
キリッとした喉越しも流石です。
そして紫が効いた江戸前の辛汁。
これがまたいいんです。
お湯か?と見紛うほど透明感溢れる蕎麦湯を注ぐと
節の香りがふんわりと立って美味しい!
天つゆにも蕎麦湯を注ぎまして完飲。



●冷やし鰊蕎麦

夏の定番メニューです。
昨年も大変感動したので再び。
細打ちの蕎麦に上品なかけ出汁、
そして鰊の美味しいこと!
冷えているのに硬くない。
そして脂臭さも全くなく
素晴らしい余韻が口内に残ります。
白髪葱、木の芽、三ッ葉など
香りの野菜も嫌み無く調和。
許されるなら3杯くらい食べちゃいたい。



前回手挽き蕎麦の茹でに
「あれ?」という印象を持ちましたが
今回はバタバタ劇も無く
宮本さんの真骨頂をいただけました。
本当にごちそうさまです。


3品で相当セレブなお値段ということに加え
高速代とガソリン代もそれなりにかかりますが
労働で得たお金を費やす価値はありあり。


といいつつ、
お隣の初老の男性が若い女性を連れ
「手挽き蕎麦、二人でおかわり5枚ね」
と声高らかに伝えているのを聞き、
思わず頭の中で計算してしまう貧乏くささ。
頭の中に計算機が登場しないぐらい
たんと稼いでみたいものです。



藪蕎麦宮本
静岡県島田市船木253-7
TEL/0547-38-2533
営業時間/11:30-15:00
定休日/月曜日



その後は思うところあって三保の松原へ。




松林の遊歩道をテクテク





絶景ポイント

ガスがかかっていなかったら
正面にはドーンと富士山、というロケーションです。
残念ながら富士山は拝めませんでした。




その代わりもの凄く心地よい風が吹いていて。。。




堤防に座ってしばし読書。

高所恐怖症だったことを
帰る時に思い出しまして
クラクラする身体を立て直しながら
恐る恐る降りた次第です。





帰りに見た遠州灘





往復300キロの一人旅。
海を望み、空を仰ぎながら
色々なことに想いを馳せた一日でした。
万物に感謝。