おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

割烹お瑞恵 時々Bistrattoria Mie

2019年11月11日 | イベント
日中車の中ではクーラーをつけ
日が落ちるとそろそろヒーター必要?
と朝晩の寒暖差が堪える今日この頃
皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、テーマの話に参りましょう。
岩倉市に引っ越しまして
初めてのホームパーティを開催しました。

あれは7年前のこと。
豊橋の自宅に友人を招き
採算度外視のホムパを開催したんです。
その時の様子をブログで報告したところ
読者だった友人が大層羨ましく思っていたそうな。
今回のパーティはその友人から熱いラブコールを受け
岩戸のように重い腰がようやく上がった次第です^^;

しかし今回のテーマはBistorattoria Mieではありません。
当初はそっちに寄せていこうと思ったのですが
どうにも気分が乗りません。
華麗なる加齢による嗜好の変動と自己分析。
フレンチやイタリアンはプロのシェフにお任せして
縛りゆるめの割烹的料理を作ることに。
ということで「割烹お瑞恵 時々Bistorattoria Mie」といたしました。
和だけだとつまらないので洋の要素もぶっ込む感じ(笑)
そんないい加減な定義だと
割烹料理屋さんに怒られますね^^;


何日か前からメニューを決めて
仕入れのためだけに東三河のサンヨネとアツミへ。
素材を調達しながらメニューを微調整し
ようやく当日を迎えました。



八寸

・鮪出汁と歩荷さんの自然卵の茶碗蒸しに自家製イクラと海苔の醤油煮
いつもより卵感多めで仕上げてあります。
最初はイクラにパルミジャーノ…と思ったのですが
どうにも脳内の味覚が首を縦に振らず
イクラと相性の良い海苔を合わせました。
洋っぽく見えますけれど完全な和です。

・口水鶏をイメージした生春巻き
最初はスタンダードなゴイクンにしよと思うも
それではひねりがないし、
スイートチリ系のソースはパンチがありすぎ
後味を引っ張ってしまうので避けたい。
よって香味味噌ソースへと思考が着地しました。
それなら豚よりも鶏かな?だったら口水鶏か、と
連想ゲームで決まったメニューです。
恵那どりのモモをしこの露でマリネした後
真空パックして65度を保った鍋に入れて低温調理して鶏ハムに。
アノーヴァがあれば楽だなぁとは思いますが
キッチンで他のことをやりながら
温度計を見て水を足すぐらいのこと、
そんなに苦になりません。
超アナログですけど、私はこれでよし。
具はその鶏ハムときゅうり、香菜、芥子菜、海老、韮です。
香味味噌ソースは豆鼓と松印の豆板醤を炒めて香りを出し
ネギ、生姜を炒め合わせたところに
すず味噌豆、みりん、砂糖少々を混ぜて作ってます。

・海の幸リエットのタルティーヌ
これは某店を取材した時に教えてもらったシェフのスペシャリテ。
白身魚を特製マヨネーズで和えたリエットです。
シェフはスチコンのスチームを使っていますがうちにはないので
三枚におろしたコチに塩とハーブ、にんにくをまぶして
オリーブオイルとともに真空パックし
やはりこれも60〜65度を保った湯で湯煎。
30分ぐらいしたら取り出して落ち着かせ
自家製のマヨネーズ、紫玉ねぎのみじん切り
レモンの皮をブランシールして刻んだもの
そしてパセリで和えて仕上げます。
カリッと焼いたバゲットに盛り付けた後
ピマンデスペレットでアクセント。
なかなか好評で何よりです。



鯛のお造りと昆布締め

鯛は三河湾産。
丸魚で購入しました。
もちろん身も目当てですけど
アラも今回重要な仕事をしてくれるので。
鯛はいただく2日前に捌いて寝かせ
腹側は提供する3時間前に昆布締め。
それ以上締めると
昆布が主張し野暮ったくなってしまいます。
昆布締めには意外にもシチリアの白が合いました^^



スフィーダさんのオータムポエムと舞茸の煮浸し

箸休め的なものをと思いまして。
器は味岡伸太郎先生の作品です。



自然栽培の落花生ポタージュ

大ぶりの落花生をとりあえず購入。
ジーマミー豆腐にしようかジェラートにしようか
色々悩んだ結果、ポタージュに。
しかし茹でて食べてみると青さが際立ちます。
ジャガイモを合わせてもその印象は変わらないので
スフィーダさんのサツマイモを少し加えたら
青いモヤツと感をマスキングしつつ
落花生らしさを残すことに成功。
しかし味のバランスがイマイチ調わないので
牛乳とクリームに加えてヨーグルトで隠し味。
ヨーグルトの酸でフィニッシュにキレが生まれた気がします。



あいち鴨の治部煮

鯛のアラはここで使用。
アラは焼いてから出汁を引きます。
しかし頭を入れるとどうしても生臭さが気になるので
今回は頭以外の骨だけで出汁を引いています。
頭はスタッフのまかないになりました(笑)
付け合わせのスフィーダさんの八名丸里芋は
事前に昆布出汁と醤油と味醂で炊いておき
鯛と昆布の出汁で全体を煮あげます。
出汁と素材のエキスが合間って
仕上がった汁は大層旨味が増していたはず。
あいち鴨、少し厚切りすぎたかな^^;



浜名湖の牡蠣とマッシュルームのクリームコロッケ

大盛亭のホムパで好評だった一品をリピート。
ただしレシピを記録しない私の料理は
2度と同じものを作れません。
今回もプロセスはほぼ同じですが
ベシャメルの濃度や旨味はイマイチと反省。
またリベンジします!



新米のご飯とお味噌汁

今回の米は自然栽培のコシヒカリ。
私が毎年取り寄せている
自然栽培の天日干しつや姫は
この日に間に合いませんでした^^;
みんな、お米が届いたらまた炊くからね〜



ご飯のお供

・新生姜煮
・自家製イクラ
・我が家のぬか漬け



トリュフをサンドしたブリー

チーズ王国の目玉チーズ。
これを見つけるとつい手が出てしまいます。
トリュフが入っているのでちょっとお高め。
私が少しでも出費を抑えようと
小さいピースを選んでいたところ
隣にいたセレブ風のマダムは
2万円分ぐらいお買い上げされてました…
財力の差を見せつけられた。


と、締めもご飯もデザートのチーズも出したので
もうこれくらいでいいだろう?と思っていたら

「味噌煮込みうどん食べたい!」

とまさかの追い炭水化物リクエスト。
チラッと口にしたことを忘れていないメンバー(笑)
ハイハイと立ち上がって腹ペコさのためにこさえます。



味噌煮込みうどん

汁はお味噌汁とほぼ同じ。
ムロアジ&いりこ&昆布の出汁に
すず味噌のみで味付け。
うどんは流石に打ってません。
旬楽膳さんの無加塩全粒粉うどんです。
このうどん、味噌煮込みに合うんです。
見かけた際はぜひ作ってみてください。



いただいたお酒はこの通り

大盛ちゃん夫妻、Yっ子ちゃん、ありがとう!
ワインまでは気と手が回らなかったので
お二人にお任せしたところ
なんとも楽しく美味しいラインナップ。
頼れる友に感謝です^^
日本酒は倉吉の山枡師匠にセレクトしていただきました。
こちらも大好評で感謝燗謝!


13時から始まって気づけば22時半過ぎ。
よく食べてよく飲んでよく笑いました。
ダラダラ飲み食いしている大人たちに付き合ってくれた
3人のお嬢様たち、ありがとう!(よく耐えてくれた…)
気のおけない友人たちに
私の料理を提供して笑顔になってもらう…幸せの極みです。
みんなの笑顔が何よりのご褒美。
次はいつになるか重い腰に聞いてみないと分からないけど
また開催する際はお越しくださいませ。
割烹お瑞恵 女将より。


淑女会Vol.32・皐月の候/明道町中国菜 一星

2019年11月05日 | 淑女会
急に冬が到来した感じですね。
年々秋が短くなっていく気がします。
故郷の豊橋も冬には三河名物のからっ風が吹き荒れ
車のドアの開閉には細心の注意が必要ですが
ここ尾張北地方も風が強い!伊吹おろし?
洗濯物を普通に干して出かけ
家に帰ってみたら…全部飛び散ってます。
物干し竿に掛けたハンガーにピンチをしないと
ブンブンに振り回されて無残にも落下するよう。
昨日、尾張北の先輩に話を聞いたら
天気予報は岐阜を見たほうがいいよ、と^^;
ということは、積雪への備えが必要ということですね。
年に一回降るか降らないか、
たとえ降っても積もらない東三河とは大違い。
本格的な冬が怖い。


そんなこと言いつつ初夏の話題に戻ります。
5月の淑女会の舞台は明道町中国菜一星さんでした。
3月の末に東海地方初のミシュランガイドが刊行され
創業より念願だった一つ星を獲得された直後でした。
刊行の暁には取るぞ取るぞと評判だっただめ
姑息な私は発表のだいぶ前にお席をキープ。
無事4人でお邪魔することができました^^




まずはユーズドライクニュービアでゼロ次会

お気に入りのお店でございます。
ビールもサンドイッチも美味しいですよ〜
アイドリングして一次会会場へと徒歩で向かいます。


淑女会より一星さんへ

他のお客様が見たら
「淑女会ってなんなんだ?」と思われるでしょう。
人がどう思うと言ったもん勝ち、名乗ったもん勝ちです。



前菜盛り合わせ

創意工夫を感じる前菜の数々。
これだけでワイン1本飲めるよね・・・
定番のセリフでございます(笑)



牛タンのスープ

旨味を重ねたスープと
ホロホロ寸前まで煮込んだ牛タン。
胃袋と心がジワーッと温まります。



鱒の介の木姜油(ムージャンユー)風味

ねっとりとした鱒の介に
爽やかな香味を持つ木生油でアクセント。



アオリイカとアワビの黄ニラ炒め

私がイカ大王と賞賛するアオリイカに
アワビの身と肝がジョインしたドリームチーム。



ホタルイカの香り揚げ

ビールが欲しい!
ということでビールに戻ります。



鴨ロース マンゴー マントウ

鴨ロースをマントウに挟んでいただきます。
味噌がアクセントになって鴨の旨味が引き立ちました。



キスの天ぷらと揚げスパイス

サクッと揚げたキスに
複雑な香味を持ったミックススパイス。
食感と味わいに変化がついて
あと3本ぐらい食べたくなるわ。


鱈と満願寺唐辛子の蒸し物は写真撮り忘れ(汗)





名物となった和牛しゃぶしゃぶの坦々

小牧で「自家製麺いずみ」を営んでいるお父様と
共同で開発した坦々スープが料理の要。
ホワホワとほぐれる牛しゃぶを楽しんだあとは
「いずみ」の自家製麺を投入。
スープを一滴残さず平らげて幸せのため息…



紹興酒漬けのウニと白ご飯

なにこれ?美味しすぎ!
ご飯もいいけど紹興酒カモン!
と紹興酒をいただいたような気がする。


この後、シェフに無理言って
チャーハンを追加オーダーしたらしい
写真撮ってない。
フワフワ&パラパラで美味しかった気がする。




杏仁豆腐



今回も満足でございました。
この日は予約の都合上
個室に通してもらいましたが
やっぱり一星さんはカウンターがマスト。
その場で次の予約をしまして
「カウンターで」と念を押すことを忘れません。
最後の方は記憶がポヤーンと霧に包まれるも
後日写真を見たら幸せの絶頂的な顔をしておりましたので
間違いなく美味なるパラダイスを堪能したのでしょう。
ありがたや、あゝありがたや。

時が経ちすぎて時間錯誤にもほどがありますが
一星さん、改めましておめでとうございます!
さらなる飛躍を楽しみにしております。
ということで、先日飛躍ぶりをチェックして参りました。
この報告は、またいつか^^;