おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

ビャンビャン麺を食す元旦

2020年02月13日 | お出かけ
家が仕事場でありますので
毎日決まった時間に出勤する必要はありません。
満員の通勤電車にも滅多に乗りません。
それゆえ、臭いの免疫がどんどん低下しています。
免疫というよりは、許容力の低下が正しいかも。
柔軟剤やヘアスタイリング剤はもってのほか。
普通の洗剤の臭いも厳しくなってきました。
あまりに厳しいときは
おもむろにマスクを取り出して装着しますが
マスクって臭い遮蔽効果全く無し(涙)
口で息をしても揮発臭は口からも感じるので
壁に寄りかかりダンゴムシのように丸まって
臭いテロから身を守っております。

臭いに過敏な私を窮地に追い込んだ事件。
豊橋の料理屋へ助っ人で向かった
とても寒い日のことでした。
少し早めに駅へ着いてしまったので
ホームにある待合室で時間を潰すことにしました。
待合室には電熱器のようなストーブが頭上に設置してあり
西日も差し込んでポカポカ暖かいのです。
電車が到着するまでの10分ほど読書でもしようと中へ入ると
ムワッと鼻を突くスパイスと脂の臭い。
先客であるうら若き女性の膝上を見ると
パックのご飯にレトルトのカレーをかけている最中でした。
その後、カバンから常時携帯していると思われる
細くて赤い筒に入った粉チーズを取り出し
表面がアイボリー色に埋め尽くされるまで
鬼のような形相で筒をシェイクしております。
レトルトカレー独特の脂とスパイスの入り混じった匂い
粉チーズの饐えた匂いが
頭上のストーブの熱によって増長される。
生温かいミックス臭を嗅いだ私は
一旦はプラスチックの椅子に座ったものの
弾き飛ばされるように腰を上げて待合室から退散しました。
外の空気を吸って生き返っていると
若い女性は新たなレジ袋からとんかつを取り出し
カレーにオンしてカツカレーに。
早めに退散してよかった…
あそこに揚げ油の酸化臭がプラスされたらひとたまりもない。
とても気になるので外からチラチラ見ていると
今度はカバンから銀色のカレースプーンを取り出し
ようやく美味しそうに食べ始めたのでした。
流石に私と同じ電車に乗らないだろうと思いきや
食べるスピードがどんどん速くなり
電車が到着する1分前に平げて
銀色のスプーンの柄までペロリペロリと舐め上げ
専用らしき袋に納めてカバンにしまい
カレーが入っていたレトルトとご飯のパック、
そしてカツが入っていたパックをその場へ放置して
到着した電車に乗り込んだのです!!!

ああ……とっても嫌なものを見てしまった。

注意すればよかったと思うも
彼女が乗った隣の車両まで
追いかけていくほどの勇気はなく
モヤモヤしたまま本日を迎えております。
きっと私は今後レトルトカレーの匂いを嗅ぐと
あの出来事を思い出すことでしょう。



さて、テーマのお話。
大晦日に千葉の実家を訪ねて一泊し
元旦の都内はどこもかしこも休業だからと
久々に横浜へ行ってみることにしました。
中国の方は旧正月だから
中華街はきっと通常通りだという推測で。


予想は当たり、中華街は書き入れ時と
一部を除きかなりの店が開いおります。
そこで目に止まったのが

ビャンビャン麺


中国で使われている中で最も複雑だという漢字「ビャン」。

この漢字を書くための歌もあるとか。
ここまで難しくする必要があったのか疑問ですが
幅広麺を意味すると聞けば
幅広麺愛好家としてはスルーできません。



ビャンビャン麺


麺が重い…


一本でかなりのボリューム

麺はコシが強く美味しゅうございました。
しかし、辣油が…油が悪すぎる(涙)
翌朝お腹の調子が大変なことに…
諸々の許容範囲が狭くなってきて
外食の選択肢が少なくなる一方です。

総合評価で美味しいビャンビャン麺を食べてみたい!

2019年の締めくくりはフラスカティ

2020年02月12日 | お出かけ
昨日、友人との会食があり
その場で友人が

「mieさんの書く文章、好きだよ」

と言ってくれました。

ううっ…うううっ

泣いていいですか…(号泣)

もったいないお言葉、嬉しい限り。
失笑・苦笑も大歓迎。
私のブログで「ンフッ」でも「ハッ」でもいいから
ひと笑いしていただくことができたら本望です。
励みになります!
大盛ちゃん、ありがとヨォ〜!

さて、久々にお出かけのお話です。
淑女会の備忘録を順に書く覚悟をしておったのですが
他の誰でもない、自分の決意の重圧に押しつぶされ
書くのが面倒くさくなっていた今日この頃。
気が向いた時に頭に浮かんだことを書こう…
そうでなければ長続きしない(もう10年以上細々とやっとります)
と考え直して昨年の記憶を引っ張り出すことにしました。

クリスマスイブは新規オープンするお寿司屋さんの内覧会(美味しい取材でした^^)。
クリスマスは西尾の農家さんで大豆収穫の取材
26日は豊橋の大規模工場のリクルート取材2件
27日は3日間移動と取材で何も書けなかったので書く準備で終了…
ようやく自分の時間ができたのが大晦日を目前に控えた28日。
お客様たちは仕事納めをなさって
フリーランスの私めが
悪あがきしてもどうしようもないタイミングゆえ
クリスマスでもない年越しでもない
なんでもないような夜ですが
豊橋のフラスカティさんへお邪魔してきました。


ホテルアソシア豊橋から望む故郷の景色

ディナー後に岩倉へ帰る気力も体力も残っていないだろうと
お値打ちプランで宿泊することにしました。


暮れなずむ夕日を眺めてお店へGO!

お邪魔するとシェフとマダムが笑顔でお出迎えしてくれました。
ああ…ホッとする。
この街にまだ私の居場所があるんだって感じがして。



フレッシュな蕪とシェフお手製のカラスミ、イタリアのセミハードチーズとともに

カラスミのねっとり感がたまりません!
旨味が歯に絡みつき(美味なる表現ではないが汗)
いつまでも口腔内を磯の香が席巻。
美味しすぎてフォークが止まってしまいます。
これはガツガツ食べるものではないと
小さなお皿に移していただき、最後まで時を共にしました。



西浦港直送のアンティパストミスト

これをいただかなければ帰れません!
帰れと言われてもテーブルにしがみつきますよ。ええ。
海の子が海無しタウンに住んでおりますゆえ
喉から手、どころか肩甲骨まで飛び出るほど
食べたくて仕方のなかった一皿です。
もしかしたら竜宮城ってこういうことなのかもしれない…と
訳のわからないことを考えながら
逸る気持ちを抑えてゆっくり頂戴しました。
鰯が旨い!蛸も海老も鮃も最高だ!
ゼエゼエ。



セロリと猪のラグーのリガトーニ

だったかな?
炸裂するラグーの旨味が
リガトーニの溝に引っかかりまくり
お口の中が幸せに満たされます。



トリュフとポルチーニのノルチア風

こちらも秋と冬の定番パスタ。
バターに移った芳香がたまりません。
トリュフもお飾りではなく
この場に居る正当な理由を主張してきます。
美味しいなぁ。


短角牛の炭火焼き

牛肉にさほど愛のない私ですが
こちらのお肉は選択から外せないのです。
少ない経験値ながら
日本一美味しい牛肉であり
素晴らしい調理技術だと思います。

信頼できる方から仕入れ
適切な手当がなされ
提供するタイミングを見計らい
肉を焼くためにタイムリーな炭おこしをし
然るべく塩をほどこし
厳しい目と熟練の技術で焼き上げる。
そして肉を引き立てる付け合わせにも
一切手を抜かない。
これら全てが漏れなく整い
私の目の前にやってくる。
ドラマだ…

噛むほどに旨味が溢れ出て
短調さが微塵もないのです。
記憶を反芻し、ただいま垂涎しております。




素朴な焼き菓子(トルタなんとか)



落花生のジェラート



グラッパ

幸せの極みでございました。
萎んだ心身に入魂された感じです。
まさに「力メシ」。
出産前に妊婦さんが食べにくるというのも
深く深くうなずけます。
シェフの人生と魂がうんと込められたお料理の数々…
私はフラスカティが大好きです!アモーレ!

実は先日、名古屋の「ヴィチーノ」さんへお邪魔したのですが
なんとシェフはフラスカティの榊原さんに師事したんですって。
「とてつもなく美味しい」という共通点は見出せるのですが
方向性はあまりリンクするものが無いなぁ…
と思っていたら
ヴィチーノのシェフ・ケンさんいわく
「榊原さんの料理は真似できるものではありません。
ボクばボクのやり方でイタリアンを極めようと思いました」と。

なるほど!
スピリットはしっかり受け継ぎつつも
自分の道を切り開いて進んでいらっしゃるのですね。
その話をお伺いし、感動して涙が出てきました(無駄に涙もろい今日この頃)。
お二方とも素晴らしい人柄、そして素晴らしいお料理。
エピソードをお聞きして
ますます両店が好きになった次第です。

思わず熱がこもり
長々と書いてしまいましたね^^;
最後までご高覧ありがとうございました!

アーティスティックスイミングは未経験

2020年02月09日 | つぶやき
昨日、移動中の電車内でのこと。

「ほれ、あの…粒々して甘くて
それでいてちょっとタンニンっていうか渋みがあって
餅なんかに包まれてる、アレが食べたいのよ」

と頭の中で自分が食べたい衝動に駆られたものを
ナゾナゾ形式で自問自答。

あんこ…でした。

あんこがパッと思い出せないって
脳味噌腐ってませんかね。心配。


移動して向かった先は我が故郷・豊橋。
実はある料理店で度々助っ人を頼まれることがあり
今週はどうにも人手不足だそうで
豊橋から100キロ離れた岩倉の私に
何度かヘルプ要請が寄せられました。
ということで昨日も電車で読書とお昼寝を楽しみながら
豊橋へと向かったわけです。

そこで出会ったMちゃん。
今春大学生になる
それはそれは可愛らしい女の子。
あとは卒業を待つのみなので
時間を有効活用するために
その料理屋さんでアルバイトを始めたばかり。
初のアルバイトとあって
まだまだ緊張感が漲っておりますが
一応先輩なので緊張をほぐそうと
いろいろお話を聞いたところ
私の出身高校の後輩だということが判明。
しかも水泳部!
何を隠そう私も高校時代は水泳部でした。
私がいた頃は一部の子を除き
水泳が得意に毛が生えた程度のメンバーでしたが
現在公立高校では地区一番の成績を誇るまでになったとか。
Mちゃんも高校まで部活とスイミングスクール通いを並行し
先の夏に水泳生活を引退したそうです。
高校のプールも部室もボロボロだと聞き
私がいた当時からボロボロだったのに
全然修繕していないとは何事だ!、とか
試合ではお互いにポイント稼ぎのため
自由形800メートルを泳ぎ
プールの中で孤独な時間を過ごしていたとか
私は800メートル泳ぎながら「ゾウさん」を歌っていたとか
飛び込み時にゴーグルが外れなければ
なんとか泳ぎ切れるよね、とか
水泳部の話題で盛り上がりました。
するとMちゃんが

「Mさんもシンクロ泳ぎましたよね?」

と同意を求めます。
シンクロ?小谷実可子(例が古いw)がやってたの?
最近アーティスティックスイミングと呼ばれるようになったやつ?
どういうこと?と思い

「私は競泳専門だったよ」

と訝しげに答えると

「え?〇〇高校の水泳部は代々文化祭でシンクロ泳ぐじゃないですか!」

と目を丸くして力説するMちゃん。

えーっと…私が所属していたのは
君が言うところの「代々」のだいぶ前なのだよ( ̄▽ ̄)


光陰矢の如し。
少年老い易く学成り難し。
少年に学ばざれば老後に知らず。


そりゃそうだ。
高校を卒業してさんじゅ〜ねん!(さんじゅ〜ねん)←卒業式の呼びかけ風
30年前、私も大学が決まって初めてのアルバイトを経験し
ファーストフード店でスタッフ同士が交わし合う
「サンキュー!」の一言がいえず
蚊の鳴くような声で「さっ、さんきゅぅ…」と絞り出し
店長に「聞こえないよ!」と背後から注意を受け
いちいち肩をビクつかせたものでした。
それが今や…


初々しいMちゃんを見ていると
とても楽しい気持ちになります^^
来週もきっと会うことになるでしょう(汗)

気付けば2月になっていた…

2020年02月07日 | つぶやき
お久しぶりです、こんにちは!
クリスマスも正月もなく
松の内も七草も鏡開きも
「そんなの関係ねぇ」とジタバタし
1月も下旬に差し掛かる頃
昨年取材した原稿を無事全て入稿。
…した途端インフルエンザが発症しました( ̄∀ ̄)
ラスト原稿をメール送信した直後、
背中に悪寒が走り
久々に「あー、これって高熱になるヤツだ」と実感。
気がつけば39度をマークしており
一晩うなされて翌朝一番で診察を受けたところ
試験薬がくっきりとインフルエンザA陽性を告知。
7年?ぶりの罹患です。
7年前にはなかった特効薬2錠を処方され
それを飲むだけで終わりだと…。
しかし、しばらく熱は下がらず遂には40度台へ。
恐る恐る起き上がって歩くと
爪先が床に当たるたびに
脳天がジーンと振動する感覚。
寝ても覚めても頭がピロピロした状態で伏せておりました。

そしてインフルエンザの症状が治ってからも辛かったのです。
とにかく怠い、眠い、便秘がひどい。
インフルエンザウィルスと一緒に
私の身体の中でいつも頑張っていてくれた
善玉菌も駆除されてしまったのでしょうか。
薬怖いわ…。


とまあ、そんな1月でして
気がつけば2月に突入。
ブログを書く暇がない→書く体力がない
という流れを経まして本日に至ります。
もうブログは書かなくていいかな?
と思う時期もあったのですが
やっぱり私はこのツールが好きだと
改めて感じ入った今日この頃。
不特定多数の人々、または友人たちの視界に入り
承認欲求を満たすツールよりも
かなり私的で勝手きままなこっちの方がラクなのです。
たまたまこのブログにたどり着いた方がいらっしゃっても
「ケッ!つまらん」と思われたのなら
2度と訪れなければいいわけですから。
ま、他のSNSともうまく付き合っていくつもりですけどね^^


取り止めのない話が続きますが
私が再びここで書きたくなった理由を一つご紹介。


森絵都「永遠の出口」

今更ながらに読んだ本です。
小学校3年から高校3年までの9年間を
70年代、80年代の世相を交えながら綴った物語。
主人公は私よりも少し年上の設定ですが
世代的にはドンピシャです。シンパシー感じまくり。
自分の記憶を発掘しては彩色を繰り返し
読書中、とても瑞々しい時間が過ごせました。
言葉の力ってすごい、森絵都ってすごい。
森さんの足元にも足の爪垢にも及びませんが
書くって素晴らしいなぁ、と改めて認識し
自由奔放に書きたくなっちゃったのでした。
この気持ちが長持ちするかは謎ですが
心に沈殿しつつある由無しごとを
手を突っ込んでぐるっと攪拌し
徒然なるままに書く場をキープしておきたいと。

料理、お出かけ、旅、つぶやき、本のこと・・・
これからもテキトーに書かせてくださいませ。
引き続き、よろしくお願いいたします!