おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

つぶ食いしもと、初夏の巻。

2012年06月26日 | お出かけ
浜松市天竜区水窪町にある
「つぶ食いしもと」さんを訪ねました。
昨年、取材の為に訪れているので2回目の訪問です。
この日は雑誌「そう」の〆切の日。
しかも記事の内容は「つぶ食いしもと」さん。
草稿は済ませてあったけれど
脱稿はしておらず非常に微妙な心境でしたが
編集長のお誘いをお断りすることができませんでした。
だって、初夏の山の味覚をいただきたかったんですもの。



二台に分乗して一台は私が運転。
前日のBBQのお酒は残っておらずセーフ。
もちろんその点を考えて飲みました^^



新東名を使ったお陰で予測より1時間早く到着。
なので最寄りの山城・高根城を見物してみようと…








紫陽花が満開で美しいです。



すれ違った人に伺ったところ
山頂まではせいぜい5分程度でしょう、とのこと。
5分なら登ってみようか、と登り始めたら・・・
5分経っても目の前にあるのは険しくなるばかりの山道。
半分まで来て引き返すのは女が廃る、と
何とか城址まで辿り着くことが出来ました。




正面には茶畑と水窪の集落
汗が滝のように流れましたが
登って良かった。風が気持ちいい。





時間通りに到着




あれ?何で八楽パンの通い箱が。。。
東栄町から流れてきたのかしら?





何かの実が干してある。



詳しいことは原稿に書きましたのでダイジェスト。
「つぶ食いしもと」さんは
北遠地方に伝わる雑穀料理と
郷土料理をいただける農家レストラン。
昔ながらの手法とマクロビを融合させたお料理です。
しかも食材はほぼ水窪周辺の山の幸で
雑穀は自家栽培で農薬&化学肥料フリー。
醤油、味噌は手造り、小麦粉も蕎麦粉も地粉。
山野草などはご主人が庭や山で摘んできます。
自給自足のお手本のような農家さんです。





心していただきます。




蒟蒻の胡桃和え




糯粟(モチアワ)のドレッシングとサラダ




黍(キビ)ご飯




稗(ヒエ)のケーキ



刺身蒟蒻




伽羅蕗(キャラブキ)と椎茸




手打蕎麦




ぬか漬け




蜀黍(モロコシ)の春巻き
糯黍(モチキビ)とジャガイモのコロッケ
五加木(ウコギ)の天ぷら
南瓜(カボチャ)の天ぷら
楤(タラ)の葉の天ぷら
稗(ヒエ)の白身魚風フライ
葛(クズ)の芽の天ぷら
雄山火口(オヤマボクチ)の天ぷら
独活(ウド)の葉の天ぷら





黍(キビ)のぼたもち


山間の農家の人々を支えた雑穀が
非常に豊かな食事として活かされていました。




食後、ご主人としばらくお話しし
蕎麦のつなぎに使う「雄山火口」の話になり
可能なら是非拝見したいと申し出ると
冷蔵庫から出してきてくださいました。







雄山火口の茎や葉から取った繊維です。

なるほど、紙漉の楮(コウゾ)みたいなものですね。
これを入れて打った蕎麦は
すぐには硬くて切れないらしいです。
しばらく扇風機で乾燥してから切るんですって。
普通の蕎麦打ちの概念を覆すやり方ですね。
繊維を戻すのに時間がかかるので
2~3日前の予約が必要だそう。
11月頃に絞り立ての一番醤油がいただけるらしいので
その頃、雄山火口で打った新蕎麦と併せて伺おうかな。





雑穀


一人前では足らず
人のお蕎麦まで横取りして
ご飯もおかわりしちゃって
たっぷり山の恵みをいただきました。
また伺います。
ごちそうさまでした。


つぶ食いしもと
浜松市天竜区水窪町地頭方389番地 
TEL: 053-987-0411
完全予約制